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R32 GT-RにセリカXX… 憧れだった名車たちの中古車相場を徹底調査

&GP / 2017年5月23日 17時0分

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R32 GT-RにセリカXX… 憧れだった名車たちの中古車相場を徹底調査

少し前の話になりますが、4月15日(土)~16日(日)にお台場にて「MOTOR SPORTS JAPAN 2017」というイベントが開催されました。自動車メーカー各社が国内外のレースに参戦するマシンを展示したほか、タイヤ交換など実際のピット作業を体験できるイベントです。

特設コースではD1グランプリに参戦するマシンのドリフトや2輪のトライアル選手権日本グランプリに出場するライダーの華麗な技を間近で体感。来場者は2日間で12万1664人。日本のモータースポーツシーンも盛り上がっています!

また会場には、“カルチャー&レジェンドゾーン” というエリアが設けられました。「本物のレーシングカーやラリーカーは手に入らないから、せめて雰囲気だけでも楽しもう」と愛車をレプリカカーに仕上げたり、1989年までに製造された懐かしの名車を現在でも大切に乗り続けている人が、自分の愛車を展示できるエリアです。

ワークスチームが展示しているエリアに比べるとひっそりしていましたが、懐かしい車両がたくさん展示されていたこのコーナーは旧車ファンにとって宝島のよう。のんびり展示車両を見ているうちに、ふと「ここにあるモデルを今買おうとすると、いくらくらいするのだろう」と気になり始めたのです。そこで現在の相場や流通台数などの中古車事情を中古車専門サイトであるカーセンサーnetの協力を得て調べてみました。

 

■日産「スカイラインGT-R(R32型)」

1989年にデビューしたR32 GT-Rは、1990年から全日本ツーリングカー選手権(グループA)に参戦。他のマシンを寄せ付けない、圧倒的な速さを見せ、デビュー戦から1993年のカテゴリー終了まで、無敗の29連勝という記録を打ち立てました。青いカルソニックスカイラインをドライブする星野一義選手や、黒と赤のタイサンスカイラインをドライブする土屋圭市選手の雄姿を覚えている人も多いでしょう。

R32 GT-Rはデビューから28年経過した今でもマニアックな人気を誇り、また中古車流通量は数年前から減少傾向にあるため、状態のいい低走行車は600万円を軽く超える値段で取引されています。その理由は海外流出。アメリカでは排ガス規制や安全基準が厳しいのですが、製造から25年経過したモデルは検査が免除されます。そのため2014年からR32 GT-Rが大量に流出しているのです。

上のグラフはR32 GT-Rの過去1年間の中古車平均価格の推移です。5月21日現在でカーセンサーnetに掲載されている中古車は131台。平均価格は267.2万円ですが、少しでもいいタマを手に入れたければ、最低でも500万円は予算を用意した方がいいでしょう。

 

■トヨタ「セリカGT-FOUR」

トヨタは1979年からセリカでラリーに参戦。1983年に本格的なワークス活動をスタートさせました。1989年に登場した5代目セリカはデビュー時からGT-FOURをラインナップ。そして1992年にはWRCホモロゲーションモデルとなるGT-FOUR RCを5000台限定で発売しました。1993年にはトヨタ初のWRCコンストラクターズ(メイクス)とドライバーズ、ダブルタイトルを獲得します。

5代目セリカの中古車流通量は全国でわずか10台。FFモデルの流通はなく、すべてGT-FOURとなります。今年に入ってから平均価格が急激に上がり始め(程度のいいGT-FOUR RCが平均価格を上げています)、現在は163.1万円。WRCの雄姿に憧れた人は今が状態のいいものを手に入れるラストチャンスかもしれませんよ!

 

■いすゞ「ピアッツァ」

イタリア人デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロが基本デザインを手がけたことでも知られるピアッツァ。その美しさから現在でも“傑作”と讃えられる117クーペの実質的な後継車と言えるモデルで、1980年代のスペシャリティカーブームの隠れた人気モデルです。

最大の魅力はその未来的なデザインでしょう。直線基調のボディはまるで宇宙船のよう。現代の車からは想像もできないほど薄いフロントノーズに設置されるセミリトラクタブルライトが時代を感じさせます。もちろんインテリアも未来的。中でもメーターの両脇に配置された“サテライトスイッチ”には度肝を抜かれました。普通、ウインカースイッチやワイパー操作スイッチはステアリングコラムから生えていますが、ピアッツァはこれらの操作をサテライトスイッチで行います。しかもこれが運転中にステアリングから手を話さなくても届く絶妙な位置に配置されていて使いやすかったんですよね。

ピアッツァの現在の中古車流通量は、ヤナセで販売されたピアッツァネロを含めても全国で5台。中古車相場を形成するほどではありません。走行距離も20万kmに迫るものが中心ですが、それでも完全になくなる前にこのカタチに乗っておきたい人は、急いで手に入れたほうがいいでしょう。

 

■トヨタ「セラ」

1987年の東京モーターショー。トヨタブースではAXV-IIというコンセプトカーが人気を集めました。コンパクトなボディにガルウイングドア(正式には斜め外側にせり上がるバタフライドア)を採用。そしてAXV-IIは1990年にセラとして市販化されます。

新車価格は160万円~と当時の若者でも手が届くもので、ファッション誌やモノ雑誌などでさまざまな特集が組まれました(おそらく当時のGoods Pressでも大々的に取り上げているはず!)。ところが話題の大きさとは裏腹に、販売台数は伸びませんでした。ルーフやリアハッチまでガラスになるので、外から車内が丸見え。おかげで夏も暑い…。そのせいか、デビューから4年半ほどでひっそりと姿を消してしまいます。

そのため現在は逆に希少価値が高まり、当時若者だった40代~50代の人が「なくなる前に乗っておきたい!」と飛びついています。店頭に並んだらすぐに問い合わせが入り売れてしまうような状態で、平均価格もこの1年ほどは60万~70万円の間を行き来しています。流通台数は全国で5台。当時乗りたくても乗れなかった人、いかがですか?

 

■トヨタ「セリカXX」

40代後半~50代の方だと、このクルマを見て思い出すのは週刊少年ジャンプで連載されていた『よろしくメカドック』ではないでしょうか。主人公の風見潤がXXでキャノンボールに挑むストーリーは、当時の少年たちを夢中にさせました。

セリカXXは1978年にデビュー。写真はリトラクタブルライトを採用した2代目で、1981年に登場しました。アメリカでは初代からスープラという名前で販売されていました。

エンジンは2.8L直6と2Lターボの2種類。中古車流通量は全国で11台で、2Lターボのほうが多くなっています。当時は2Lを超えるクルマ(3ナンバー車)は自動車税がかなり高かったことも影響しているのでしょう。

中古車価格は150万~250万円ほど。30年以上前のモデルだけに、購入時は状態をしっかり確認すると同時に整備面等に心配がないかしっかり確認したいですね。

 

■プジョー106

1995年から日本に導入されたプジョーのAセグメントモデルが106。当初は1.6L SOHCのXSiが導入されましたが、翌年のモデルチェンジで1.6L DOHCのS16の輸入が始まります。左ハンドルで5MTのみ、走ればコーナーで吸いつくような猫足を堪能できます。

中古車流通量は全国で11台で、流通しているのは圧倒的にS16が多くなっています。平均価格は52.4万円。平均走行距離も8.2万kmと少なめです。今では珍しくなった超コンパクトなホットハッチのエンジンをブン回したい人は要注目です!

 

(取材・文/高橋 満<ブリッジマン>)

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