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開館200周年を迎えるスペイン・マドリードのプラド美術館で、ベラスケス、ゴヤらの名画を鑑賞しよう

GOTRIP! / 2018年12月17日 6時30分

スペインの首都マドリードは、18世紀から王宮が置かれ、現在もスペイン王室の歴史が息づく町として世界中から多くの人が訪れます。

マドリードの中心地には、1km強の距離に「プラド美術館」「ソフィア王妃芸術センター」「ティッセン・ボルネミッサ美術館」の3大美術館があり、”芸術の散歩道”と呼ばれているそうです。

今回はその中の一つ、プラド美術館を紹介しましょう。

(プラド美術館正面にあるベラスケスの像)

世界三大美術館のひとつとも言われるプラド美術館(MUSEO NACIONAL DEL PRADO)は、1819年11月、国王フェルナンド7世の命により、スペイン王家の美術コレクションを「王立美術館」として公開したのが始まりと言われています。

2019年には開館200周年を迎えるプラド美術館は、3万点以上の絵画や彫刻を所蔵する、ヨーロッパでも屈指の美術館です。

通常展示されているのはその所蔵品の1/5ほどで、12世紀から19世紀のスペイン、イタリア、フランス、ドイツ、フランドル(現在のベルギー)の絵画が中心とのこと。なかでも、三大巨匠といわれるベラスケス、ゴヤ、エル・グレコによる絵画は必見です。

上写真はヘロニモスの扉と呼ばれる入り口で、入場券を持っている方はこちらから中に入れます。

入場券売り場はこの扉に向かって右側の別の場所、ゴヤの扉前にあるので、前売り券を持っていない方はそちらで購入しましょう。また、オンラインでも購入可能です。

平日にも関わらず、午前10時前にはすでに開館を待つ人々の行列ができていました。

こちらが入館チケットです。チケットの絵柄はいろいろなので、誰の作品が印刷されているかはお楽しみ。上写真はプラド美術館で最も有名なベラスケスの「ラス・メニーナス」の中央に描かれているマルガリータ王女です。

入り口でチケットを提示し、荷物のX線検査と金属探知機のチェックを受けて、館内に入ります。大きな手荷物はクロークに預けましょう。

館内は基本的に撮影禁止ですが、入り口付近にあるこの彫像だけは撮影可能です。たくさんの訪問者がこの像の前で記念撮影をしていました。

さて、プラド美術館に展示されている絵画は、常設展・特別展をあわせ数千点にも及びますが、、なかでも一番有名なのは、フェリペ4世に仕えた宮廷画家・ベラスケスの最高傑作と言われる絵『ラス・メニーナス』でしょう。

「女官たち(Las Meninas)」と名付けられたこの作品は、近くをはっきり、遠くをぼんやりと暗めに描く「空気遠近画法」が用いられています。

画集などでこの作品を見たことがある人もいるかもしれませんが、この絵は絵の真ん前で見るのではなく、数メートル~十数メートル離れてみることで、驚くほど奥行きが生まれて立体感が出て、まるでその空間に新たな部屋が出現したかのような錯覚さえ覚えるほど。

これは印刷物では体感できないので、ぜひプラド美術館に足を運んで、ご自身の目で確かめてみてください。(この『ラス・メニーナス』は決してほかの美術館に貸し出されることがないので、鑑賞するにはプラド美術館に行くほかありません。)

ほかにもベラスケスの『マルガリータ王女』『バッカスの勝利』、ゴヤの『カルロス4世の家族』『着衣のマハ』『裸のマハ』、エル・グレコの『聖三位一体』『胸に手を置く騎士』『羊飼いの礼拝』、ボス(あるいはボッシュ)の『快楽の園』『七つの大罪』、ルーベンスの『三美神』『受胎告知』などの名画が展示されており、存分に鑑賞を楽しめるはずです。

館内にはミュージアムショップもあり、所蔵品をプリントしたポストカードやポスター、文房具など、ここでしか買えないグッズを販売しています。また、所蔵品の解説をしたフルカラーのガイドブックも販売されており、日本語版もありました。

プラド美術館のすぐ近くには、かつてのスペイン王家の礼拝堂であったサン・ヘロニモ教会があります。フェリペ3世の時代に、日本の少年使節団もここに立ち寄ったのだとか。

その隣にある茶色の建物が、現在プラド美術館の別館として、特別展などに使われているヘロニモス館です(中でつながっています)。

素晴らしい絵画の数々を間近で見られるプラド美術館、スペイン・マドリードを訪れたら、ぜひ足を運んでみてください。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名称 プラド美術館(MUSEO NACIONAL DEL PRADO)
住所 Calle Ruiz de Alarcón 23 28014 Madrid, Spain
電話 913 30 28 00
開館時間 月~土 10:00-20:00、日・祝 10:00-19:00(入館は閉館時間の30分前まで)
閉館日 1月1日、5月1日、12月25日
入館料 大人16ユーロ(月~土の18時以降、日・祝の17時以降は無料)
最寄駅 バンコ・デ・エスパーニャ駅 または アトーチャ駅
公式サイト(英語) https://www.museodelprado.es/en

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