「世界三大がっかりスポット」全部行ってみた ~マーライオン・小便小僧・人魚姫像~

GOTRIP! / 2019年5月1日 6時30分

「世界三大瀑布」「世界三大料理」など、世界にはさまざまな「三大○○」がありますが、「世界三大がっかりスポット」をご存じでしょうか。

その顔ぶれには諸説ありますが、日本でよくいわれるのが、シンガポールのマーライオン、ベルギーの小便小僧、デンマークの人魚姫像の3つ。なぜこれらに「がっかり」させられる人が多いのかというと、「サイズが小さい」ことが理由のひとつとして挙げられます。

世界三大がっかりスポットは、どのくらいがっかりなのか。実際に行って確かめてみました。

・マーライオン(シンガポール)

シンガポールの代名詞といっても過言ではないのが、マーライオン。ライオンの上半身と魚の下半身をもつ伝説の生き物で、サンスクリット語で「ライオンの町」を意味する「シンガプーラ」は、「シンガポール」という国名の由来にもなりました。

元祖とでもいうべきマーライオン像があるのは、マリーナ・ベイを見渡すマーライオンパーク。

以前は橋の近くにあって、景観もよくありませんでしたが、2002年にフラトンホテル正面のマーライオンパークに移転。2010年にマリーナ・ベイ・サンズがオープンすると、マリーナ・ベイ・サンズをバックにした夜景スポットとしてさらに人気を集めるようになりました。

元祖マーライオン像の大きさは、高さ8.6m。確かに、一国を象徴する像としては小さいような気もしますが、マリーナ・ベイを囲むビル群とマーライオン像が織り成す風景は、なかなかに壮観。特にライトアップされる夜はひときわ美しく、「シンガポールならではのユニークな風景」という感じがします。

マーライオン像単体で見れば、確かに「がっかり」の要素はあるかもしれませんが、周辺景観も含めたマーライオン像は、なかなかに見ごたえがありますよ。

ちなみに、シンガポールには政府公認のマーライオン像が7体もあります。マーライオンパークにある元祖以外にも、セントーサ島にある高さ37mの巨大マーライオンなど、マーライオンめぐりを楽しむのもいいかもしれません。

・小便小僧(ベルギー)

続いてのがっかりスポットが、ベルギーの首都ブリュッセルにある小便小僧。世界遺産に登録されている広場「グラン・プラス」からほど近いところにあり、いつも世界各国からやってきた旅行者で賑わっています。

小便小僧を初めて目にした人が例外なく驚くのが、そのサイズ。身長はわずか55㎝で、柵の中にある噴水の上に立っているうえ、人だかりができているので、写真を撮る際にはズームが必要。小便小僧と一緒に写真に写ろうとする人も多いものの、あまりにも小さいので、はっきりと写ってはくれません。

確かに、これではマーライオン以上に「がっかり」されても仕方ありません。しかし、単に像だけを見てがっかりするのはまだ早い。「ブリュッセルの最長老市民」とも呼ばれるだけに、この小便小僧にはたくさんの逸話があるのです。

一説には、この小便小僧は街を救った王子に由来するといわれ、その歴史は500年以上。二度の盗難に遭うなど、数奇な運命をたどってきました。

「ブリュッセルの最長老市民」に加え、もうひとつの称号が「世界一の衣装持ち」。小便小僧が特別な日に衣装を身に付ける習慣は17世紀から続いていて、世界各国から贈られた衣装は約1000点にも上ります。小便小僧の近くにある「小便小僧の衣装博物館」では、日本から贈られた衣装を含め、小便小僧のワードローブの一部が展示されています。

衣装にはさまざまな取り決めがあり、公式の着付け係もいるというから驚き。運が良ければ、ユニークな衣装をまとった小便小僧の姿が見られるかもしれません。

・人魚姫像(デンマーク)

3つ目のがっかりスポットが、デンマークの首都コペンハーゲンにある人魚姫像。コペンハーゲンの中心部からはやや離れた北側の運河沿いにあるにもかかわらず、観光客を乗せた大型バスが大挙してやってきます。

ガイドブックなどの写真では大きく見えますが、実際には全長125cm。地元の人に「すごく小さいよ」と予告された通り、拍子抜けしてしまうほどの小ささです。小さな人魚姫像を大勢の観光客が取り囲んで写真ととっている光景はなかなかにシュール・・・

この人魚姫像に関しては、サイズ以外にもがっかり要素があります。それは、背景が工場で、景観があまり美しくないこと。「このバックがロマンティックな風景だったら、もっと映えるだろうに」と思わずにはいられません。

この人魚姫像は、1913年に彫刻家エドワード・エッセンによって制作されたもの。当時王立劇場で上演されていたバレエ「人魚姫」を観たカールスベア2代目社長のカール・ヤコブセンが、像の制作を思いつき、依頼したのです。

像のモデルとなったのは、王立劇場のプリマドンナ。それが縁となって、のちに彫刻家エドワード・エッセンと結婚したといいます。この人魚姫像の制作が、一組のカップルを結び付けたのですね。

高さ80cmと小さく、触ろうと思えば簡単に触れるため、人魚像はこれまでに何度も、首を切り落とされたり、腕をもぎ取られたり、爆破されたりといった災難に見舞われてきました。そう聞けば、この物憂げな表情も意味ありげに思えてきます。

人魚姫像だけならあっという間に見終わってしまいますが、すぐ近くには、カステレット要塞やデンマーク唯一の英国教会である聖アルバ二教会などがあり、周囲のスポットとあわせて観光すると満足感がアップします。

・「世界三大がっかりスポット」はがっかりか?

日本でよくいわれる世界三大がっかりスポットの共通点は、いずれも「像」であるということ。知名度が抜群なだけに、ついつい期待しすぎてしまうものの、像なので見る以外の楽しみ方ができないうえ、サイズも予想より小さいということで、「がっかり」といわれてしまうのだと思います。

しかし、「世界三大がっかりスポット」には、それぞれにストーリーがありますし、周辺にも見どころがあります。確かに、像を見ただけでは不完全燃焼感が残るのは否めませんが、周辺のスポットや背後にあるストーリーと合わせて楽しめば、「がっかり」というほどでもない気がします。

何より、「世界三大がっかりスポット」といわれるからには、それだけ有名だということ。いくら「がっかり」といわれようと、マーライオン人魚姫像といった王道の観光スポットを見なければ、どうにもやり残した感じがあります。

アンコールワットやモンサンミッシェルのような壮大さはなくても、「マーライオンを見た」「人魚姫像を見た」という「気が済んだ感」にも十分価値があるのではないでしょうか。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア

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