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【世界の街角】2つの古城に守られた中世薫るドイツの町ヴァインハイム

GOTRIP! / 2019年8月13日 6時30分

ドイツはヘッセン州とバーデン・ヴュルテンベルクのちょうど堺となる場所に、ヴァインハイムという小さな町があります。町を見下ろすように2つの古城が立つことから、「2つの城の町」とも呼ばれているヴァインハイム。日本ではほとんど知られていませんが、緑あふれるなかに中世ののどかな町並みが広がり、のんびりと散策するのにぴったりです。

ヴァインハイムのシンボルであるヴィンデック城跡とヴァッヘンブルク城。1100年頃に築かれたヴィンデック城砦がこの地域で最も古い城のひとつであるのに対し、1900年代に入ってから建設されたヴァッヘンブルク城は最も新しい城のひとつ。麓の町から眺める姿も美しいですが、時間に余裕があればぜひ足を運んでみてください。

2つの古城が同時に見渡せる数少ない場所のひとつが、町の中心に広がるシュロスパーク。公園の端にはかつてプファルツ選帝侯が居城にしていた城があり、現在は市庁舎として使用されています。1400年に建てられてから増改築を繰り返し、ゴシック、ルネサンス、バロックと、時代ごとの建築様式が各所にちりばめられているのが特徴です。

公園のなかで圧倒的な存在感を放っているのが、1720年にここに植えられたというレバノン杉。高さ20メートル以上、幹の太さも5メートル以上もあり、通りゆく人々の多くが足を止めてその姿に見入っている様でした。

市役所から5分もしない場所にあるヘルマンスホーフ植物園は、植物の研究所であるとともにヴァインハイム市民の憩いの場所。2500種以上もの植物がここに集まり、季節ごとに色とりどりの花が咲き乱れます。

町の東には、水路を中心に「ゲルバーバッハ」と呼ばれるエリアが広がります。「ゲルバー」が「皮なめし」職人を意味するように、中世には多くの皮なめし職人がここに住んでいました。彼らの住んでいた立派な木組みの家がならび、町の中でも特に中世の雰囲気が色濃く残されているエリアです。

さて町の散策が一息ついたら、地元のブルワリーでのどを潤してみてはいかがでしょうか。「ヴォイネマー・ハウスブラウアライ」は自家製の美味しいビールとドイツ料理が味わえる、地元の人に人気のブルワリー。

定番のピルスやヴァイツェンのほか、季節ごとにその時にしか味わえない限定ビールも登場します。

それが7月に味わえるカシスビールの「ヨハニ」。ビールの苦みを全く感じない飲みやすさで、爽やかな味わいが夏にぴったりでした。ここでは瓶入りのビールも購入できるので、気に入ったらお土産に買って帰るのも良いでしょう。

2つの古城の麓に、中世の街並みが広がるヴァインハイム。小さいながらも魅力がぎゅっと詰まった、まるで宝箱のような町です。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

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