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トルコ・エディルネの名所はセリミエ・モスクだけじゃない!ドームの装飾が美しい「ユチュ・シェレフェリ・モスク」

GOTRIP! / 2020年2月6日 6時30分

かつてオスマン帝国の首都がおかれていたエディルネは、ギリシアやブルガリアと国境を接するトルコ最西端の街です。

オスマン帝国史上最高と評される宮廷建築家ミマール・スィナンが設計したエディルネ・セリミエ・モスクは世界遺産に登録されており、彼自身が最高傑作とも評するこのモスクを一目見ようと、トルコ各地からはもちろん、隣国からもバスでやってくる旅行者が絶えません。

エディルネといえばセリミエ・モスク、というイメージがありますが、帝都として栄えていたこの街には、世界遺産に登録はされていなくても訪れる価値があるモスクが今でも残されています。

それが、エディルネの街の中心部にあるユチュ・シェレフェリ・モスクです。セリミエ・モスクよりも100年以上前に建てられた、エディルネの歴史あるモスクの一つです。

ユチュ・シェレフェリとは「3つのバルコニーを持つ」という意味で、このモスクにある4本のミナレットのうちの1本に3つのバルコニーがついていることに由来しています。バルコニーが3つついているミナレットに注目すべきなのはもちろんですが、そのほかのミナレットの装飾がそれぞれ異なっているのも、このモスクの大きな特徴の一つです。

このモスクは、コンスタンティノープルを陥落させたメフメト2世の父親にあたるムラト2世の命によって1437年に建設が始められ、10年後の1447年に完成しました。

約24メートルもの大ドームを持つこのモスクは、コンスタンティノープル征服前のオスマン帝国において最も大きなドームを持つモスクでした。当時帝国一の規模を誇ったドームを彩る細やかで美しい文様は、まさに芸術作品です。決して派手な色合いではありませんが、見るものを圧倒する存在感を放っており、このモスクがオスマン時代における重要なモスクであったことを示しているのが一目でわかります。

1732年の火事、1748年の地震で損傷したものの、マフムト1世の時代には修復工事がなされ、現在も建設当時の面影を十分に残しながらエディルネの人々の信仰の場となっています。旅行者の多くはセリミエ・モスクを訪れるため、このモスクは比較的静かでひっそりとしており訪問者も地元の人たちが多数を占めます。そのため、モスクそのものの神聖な祈りの空間の雰囲気をより感じることができるでしょう。

モスクに入った真正面にある二つの青いタイルには、ドームの装飾と同じくらい目を引く美しさがあります。このタイルの作者は、同じくオスマン朝の首都が置かれていたブルサにあるイェシル・ジャーミィのタイルをつくった職人と同じと推定されているのは、あまり知られていません。

エディルネの見どころはセリミエ・モスクだけではありません。せっかく足を延ばしてトルコの西端に来たのなら、コンスタンティノープル陥落以前のオスマン帝国における最大規模のユチュ・シェレフェリ・モスクに訪れてみてはいかがでしょうか。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名前 ユチュ・シェレフェリ・モスク(Üç Şerefeli Camii)
所在地 Sabuni Hükümet Cad. 22100 Merkez/Edirne Merkez/Edirne

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