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世界遺産の町リューベックにある世界中から集められた人形「マリオネット博物館」

GOTRIP! / 2020年7月27日 6時30分

中世にはヨーロッパ北部の経済を支配したハンザ同盟の中心として繁栄したリューベック。重厚な赤レンガの建物画並ぶ街並みは「バルト海の女王」とも称えられるほどで、1987年には旧市街が世界遺産にも登録されました。

そんなリューベックの旧市街にある「マリオネット博物館」は、世界中から集められた人形たちが一堂に会するとても興味深い場所。人形の博物館は子供向けと想像する方が多いかもしれませんが、珍しい人形や人形劇の歴史に触れる事ができ、大人がいっても得る物は十分にあります。

マリオネット博物館があるのは、旧市街の入り口であるホルステン門の近く。門をくぐって旧市街に入り、50mほど歩いてコルク(Kolk)通りという細い通りを右に曲がると、やがて人形たちがあちこちに飾られた建物が見えてきます。

マリオネット博物館の中に入る前に、建物を外からも観察してみましょう。窓にはいくつものマリオネットたち。

奥の窓には繊細な影絵が張られています。夜になるとこれらの絵が光の中に浮かび上がり、さぞ美しいことでしょう。

マリオネット博物館はフリッツ・ファイという人物によって1982年に設立されました。人形劇団である家族に生まれたことから、マリオネットへの関心が大きかったファイ氏。自身は人形劇団には入りませんでしたが、映像作家として世界中を駆け回る中で各国の人形に魅了され、これらを集めていったといいます。

ファイ氏が世界中で集めた人形の数は、なんと3万体以上。博物館ではその中から、約1,000体が展示されています。

こちらはフランスの指人形芝居で使われる「ギニョール」という人形。

ミャンマーのマリオネットは、今にも動き出しそうなくらいに表情などが細かく作られています。

南インドの人形はきらびやかな衣装が特徴。マリオネットはヨーロッパにしかないと思いきや、アジアでも伝統文化として根付いているのですね。

アフリカでの人形は、成人になるための儀式や死者を祀る儀式などで多く使用されているのだそうです。

展示されている人形のなかには、300年以上前の大変古いものも。趣味とはいえ、世界中からこれだけ貴重な人形コレクションを集めたファイ氏には脱帽です。

世界の人形に囲まれながら、人形劇の歴史にも触れる事ができるマリオネット博物館。まだあなたの知らないマリオネットの世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名前 マリオネット博物館(Theather Figuren Museum)
住所 Kirchhof St. Petri · 23552 Lübeck

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