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おとぎの世界へようこそ!ドイツで訪れたい可愛い街並み10選

GOTRIP! / 2022年6月4日 6時30分

コロナ禍もだいぶ落ち着き、徐々に海外旅行がまたできるようになってきましたね。
そんな中、今年こそははドイツへの訪問・再訪を計画している人もいるのではないでしょうか。

ドイツと言えばノイシュヴァンシュタイン城に代表される古城や、ビールやソーセージに留まらない多様な食文化、「ロマンチック街道」、「ゲーテ街道」などの観光街道やクラシック音楽をはじめとする芸術など、旅のテーマは本当にさまざま。さらにドイツ観光局では「都市&文化」、「自然」、「サスティナビリティ」を2022年の重要テーマとし、関連するドイツならではの体験や観光スポットを発信。ひなびた町並みや豊かな自然、そしてワインやローカルフードといった現地の様子を知れば知るほど、旅への意欲が高まっていきます。

そんな様々な旅のテーマを持つドイツから、今回はおとぎの世界へ迷い込んだかのような可愛い街並みを紹介します。

ドイツの町並みと聞いて、木組みの家が並ぶ旧市街を想像する人も多いのではないでしょうか。カラフルな家がどこまでも続く様子は、まさにメルヘンの世界。メインストリートを闊歩したり細い路地を覗いてみたりと、物語の主人公になった気分で町あるきを楽しんでみませんか?

ローテンブルク

数ある旧市街のなかでも、いちどは訪れたいのがローテンブルク。ドイツ訪問の目的がこの町という人もいるほどの「憧れの町」でもあります。


色とりどりの家が並ぶ町並みはまさにメルヘンの世界。ローテンブルクの町は第二次大戦でほぼ半分が焼失しましたが、戦後の修復により元の姿へと復活を遂げたのでした。


可愛すぎる町の中心には、「町で一番美しいスポット」と言われるプレーンラインや1年中クリスマス気分の楽しめるケーテヴォールファート、拷問博物館のほか中世の彫刻家リーメンシュナイダーによる「血の祭壇」が飾られたヤコブ教会といった見どころがあります。


ひととおり散策したら、町をぐるりと囲む城壁の上を歩くのもおすすめ。


さっきまで見ていた町がまた違った角度から楽しめますよ。

マールブルク

フランクフルトにも近いマールブルクは、グリム兄弟が青春時代を過ごした町。兄弟はここで大学に通い、2人が下宿していた家は今でも残されています。


大学町というだけあり活気に溢れているマールブルク。歴史を感じさせる木組みの家々は、学生たちがよく利用する居酒屋やお洒落なカフェ、ショップとしても利用されています。

そしてこの町の楽しみ方ともいえるのが、グリム童話の登場人物さがし。お城の麓に広がる町の至るところに「かえるの王子さま」のカエルや「白雪姫」の鏡などが隠れているのです。


お城の前にあるシンデレラの靴はいちばん見つけやすいかもしれませんね。グリム童話の世界にどっぷりと浸かる事のできる、ファンにはたまらない町。それがマールブルクです。

ゲンゲンバッハ
ドイツ南西部に広がる黒い森。黒い森のさくらんぼケーキやカッコウ時計の故郷として知られる地域にも、知る人ぞ知る歴史ある旧市街が点在しています。


中でも筆者のおすすめがゲンゲンバッハ。2時間もあれば回れてしまうような小さな町ですが、ピンク色の市庁舎を中心に広がる街並みは「宝石」とも称される美しさで訪れる者を惹きつけます。


かつての帝国自由都市に残されているのは、絵画の様な風情ある町並み。そんな町並みを構成するこれらの家々全てが、住居や町の人が利用するお店など生活に欠かせないものになっています。


細い路地を通ってたどり着くのが、町の中で最も趣のある「エンゲルガッセ」。飾られた花や柱に張っているブドウの蔓が家の可愛さを引き立て、どこか素朴なところに親しみを感じる人も多いかもしれません。


ゲンゲンバッハは周辺地域では名前こそ知られているものの、ドイツのほかの町に比べれば知名度はまだまだ低いといえるでしょう。有名観光地のように観光客が押しよせたりしないので、のんびり散策できるのもこの町の魅力です。

ヴェルニゲローデ
ドイツの中心から東にかけて広がるハルツ地方。魔女伝説の残る地として知られ、北ドイツで最も高いブロッケン山の麓に小さな町が点在しています。


そんなハルツ地方にあるヴェルニゲローデは、まるで絵本から飛び出してきたかのようなキュートな町並みが続く場所。市庁舎まで続くメインストリートには歴史を感じさせる木組みの家が整然とならび、ひとつひとつで色使いや柄も異なるので見て歩くのが楽しいです。


町の中心にある市庁舎は、ドイツの市庁舎のなかでも3本の指に入る可愛さ。オレンジ色の建物にとんがり屋根という外観は、どことなく魔女が住んでいる家を彷彿とさせますね。


町の裏にそびえるお城は「ラプンツェルの城」とも囁かれているのだとか。


城内にある部屋の中でも、特に素晴らしいのが「祝宴の間」。豪華な装飾が施され、ここに住んでいた城主の優雅な生活を垣間見れるかのようです。


時間に余裕があるのなら、この町から出発するSLでブロッケン山頂まで行くのもおすすめ。


標高1141m、北ドイツで最も高い山であるブロッケン山。年にいちど、「ヴァルプルギスの夜」に魔女がここに集まって集会をすると言う伝説があり、ゲーテの「ファウスト」にもその様子が描かれています。


周囲に遮るものが何もないので、眺めは最高。SLのほかハイキングで山頂まで行く事もできるので、足腰に自信のある人はぜひチャレンジしてみてください(終盤の坂道は道が整えられているものの、かなりきついです)。

ゴスラー  

ハルツ地方からもう一つ紹介するのが、ヴェルニゲローデにも近いゴスラー。町はずれにあるランメルスベルク鉱山で銀が採れたことから皇帝直轄領となり、その後は帝国自由都市の特権を得て町はさらに繁栄していきました。


神聖ローマ皇帝が住まいを構えたほか、帝国会議が何度も開催されるなど歴史において重要な役割を果たした地でもあります。


旧市街と町を繁栄に導いたランメルスベルク鉱山、またその周辺で約800年にわたり使用された水管理システムは世界遺産に登録されています。町のあちこちで見かける豪華な装飾の施された建物は、まさに当時の繁栄の象徴です。


先ほど紹介したヴェルニゲローデを「キュート」と表現するなら、ゴスラーの町並みは「シック」。スレートと呼ばれる石材を使用した建物が多く、太陽の光を受けて町全体が銀色に輝いているかのようです。

マイセン

ドイツ東部ドレスデンから電車で30分ほどの場所にあるマイセン。ドイツが誇る高級磁器「マイセン」は誰もが一度は耳にした事のある名前だと思いますが、その故郷がまさにこの町です。


石畳の続く旧市街にはパステルカラーの家々がならび、可愛い中にもどこか落ち着いた印象。


町の中心にあるマルクト広場に面したフラウエン教会では、塔に上って旧市街を一望できます。アルブレヒト城の麓に広がる城下町といった雰囲気で、なかなか風情がありますね。お城にはかつてマイセンの工房があったほか、マイセン磁器を誕生に導いた職人ベドガーが幽閉されていたという暗い歴史もあります。


お城周辺は小路が多くて道に迷う事も多いですが、それさえも楽しくなるのがマイセン。迷った先で素敵なカフェやお店にめぐり会えるかもしれません。


そして町はずれにあるのが、マイセンの工房・美術館。歴代のマイセン作品が展示されているほか、工房では職人が実際に作業工程を披露してくれます。


マイセン食器が完成するまでの行程は、なかなか興味深いですよ! 見学のあとはマイセンの食器でお茶が出来るカフェもおすすめです。

ディンケルスビュール
ロマンチック街道の町ディンケルスビュール。電車が通っていないためアクセスがやや面倒ではありますが、この町にたどり着けば「それでも訪れる価値がある」と誰もが思うでしょう。


中世から時が止まったかのような歴史ある町並みがひろがるディンケルスビュール。カラフルな家々は、見ているだけで元気をもらえそうです。


町の中心にある教会の塔は、ここに来たら必ず訪れたい場所。塔の上からは、まるでミニチュアのような可愛らしいオレンジ屋根が並ぶ様子を一望できます。


そしてディンケルスビュールを象徴するお祭りといえば、毎年7月に開催される「子供祭り」こと「キンダーツェッヒェ」。祭りの由来は30年戦争まで遡り、町がスウェーデン軍に包囲された際、「町を壊さないで」と敵将軍のもとへ行って懇願し町を救った勇気ある子供達を人達がもてなしたというエピソードが基になっています。

祭り当日は子供達のパレードやダンス、劇などが披露され、中世衣装を身にまとった可愛い子供達の姿にほっこりさせられるでしょう。2022年の開催は7月15~24日までです。

シュヴェービッシュ・ハル
古城街道の町シュヴェービッシュ・ハル。ケルト語で「塩」を意味する「ハル」が名前にある事からも分かるように、かつて塩の製造と独自貨幣の鋳造で栄えた町です。


コッハー川の対岸から旧市街を望むと、木組みの家々がこちらに迫ってくるかのようで迫力たっぷり。どの家も立派な造りで、かつてこの町が大いなる富を手にしていたことがよく分かります。


入り組んだ木組みの家のあいだを散策すれば、まさに中世の世界に迷い込んだかのよう。


市庁舎周辺にはバロック調の建物が集まり、どこか優雅な雰囲気が漂っています。


観光客もそれほど多くなく、しっとり町歩きが楽しめるのがシュヴェービッシュ・ハルの魅力。周辺には古城もいくつかあるので、ここを拠点に城めぐりも良いですね。

エスリンゲン

エスリンゲンはシュトゥットガルトの隣町。周囲をぶどう畑に囲まれた中世の城塞都市で、1826年に設立されたドイツ初のゼクト(スパークリングワイン)醸造所「ケスラー」の故郷でもあります。


12世紀には神聖ローマ皇帝バルバロッサから帝国自由都市の称号を与えられ、発展を遂げたエスリンゲン。幾度となる戦禍や疫病の流行により衰退した時期もありましたが、今ではその面影が全く見られないほど美しい街並みが訪れる人々を魅了します。


旧市街の中心に立つ市庁舎は、華やかなピンク色とルネサンス様式の麗しいファサードが特徴。アドベントの時期にはここで、中世のクリスマスマーケットが開催されます。


シュトゥットガルトは工場都市のイメージが強いですが、ちょっと町を離れるだけでこんなにメルヘンな町並みがあるなんて誰が想像していたでしょう?


町歩きをひととおり楽しんだら、町の裏手にある城壁に上ってみましょう。先ほどまでいた旧市街が一望できますよ。

フュッセン

最後に紹介するのは、「ノイシュヴァンシュタイン城訪問の玄関口」として知られるフュッセン。お城を目指す誰もが必ず通る場所でありながら、町自体に関心を持つ人はほんのわずかという悲しき運命を背負った場所でもあります。


そんなフュッセンの町並みは、パステルカラーが基調。ロマンチック街道の終点にふさわしい、可愛らしい雰囲気です。


かつての城壁も一部残されています。


町の中心にあるホーエス城は「だまし絵」が有名。


窓枠などの立派な装飾は、実はよく見るとどれも絵なのです。


フュッセン市立図書館は、その美しさで一躍有名になったスポット。フレスコ画の描かれた優雅な図書館は一見の価値ありです。


また時間に余裕があるのであれば、町の裏手にそびえる山「カルヴァリエンベルク」に上ってみるのもおすすめ。麓から30分ほどで頂上にたどり着き、展望台からはフュッセンの町が一望できるほか、反対側にはノイシュヴァンシュタイン城も小さく見えます。

皆が一目散に通過してしまう町フュッセンですが、あえてここに宿を取るのもおすすめ。というのも、周辺にはお城や絶景スポットといった見どころが沢山あるのです。例えば、ノイシュヴァンシュタイン城やヴィース教会、リンダーホーフ城、そしてエッタール修道院は、車であれば1日で全て見学できてしまいます。

長い月日をかけて守られてきたドイツの歴史ある旧市街。日本とは雰囲気が大きく異なる木組みの家が並ぶカラフルな町並みを歩けば、はるばるドイツへやって来たのだという実感とともに嬉しさが湧き上がってくるでしょう。
のんびりと町並みを眺めるも良し、博物館などで町の歴史に触れたり、ローカルフードを楽しむも良し…可愛いドイツの街並みは、いつも変わらぬ姿であなたの訪問を待っています。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

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