【日本カレー紀行】どこか懐かしい、でも他にはない、米子市民のソウルフードとも呼ばれているカレーとは? / 鳥取県米子市の「カレー専門店 とんきん」
GOTRIP! / 2024年9月29日 6時30分
もはや日本の国民食との1つとも言える食べ物と言えば「カレー」。
実は世界の年間カレー粉消費量ランキングで、日本はなんと第2位!(第1位はもちろんインド)
つまり日本は、あのインドを除けば、世界ナンバーワンと言ってもいいほどのカレー大国なのだ。
さらに、エスビー食品の調査によると、日本人は1人当たり年間平均約84食のカレーを食べているとのこと。1年は52週であることから、日本人はおおよそ1週間に1回以上カレーを食べている事になる。
そんなカレー大国ニッポンには、様々なタイプのカレーがある。
例えば、インドカレーで言えば、あのタモさんも絶賛するという銀座の「ナイルレストラン」や元祖と呼ばれる日本人が作るインドカレーの名店「デリー」が有名だが、それだけではない。
欧風カレーのジャンルで言えば、カレーの聖地・神保町で人気を二分するほどのお店「ボンディ」や「ガヴィアル」が挙げられるし、パキスタンカレーのジャンルで言えば「サリサリカリー」、スマトラカレーで言えば神保町の老舗カレー店「共栄堂」、世界でもっとも美味しいというCNNのランキングで一番になったタイのマッサマンカレーで言えば、「ハレギンザ」、ハイチの家庭のカレーを再現した「カフェハイチ」など、国別の美味しいカレーを挙げるだけでも、たくさんのカレーを味わう事ができる。
また、日本で独自に育まれた「オリジナル」のカレーという意味であれば、その定義はもっと広がる。
例えば、焼きカレーと言えば、あの上戸彩さんが絶賛した下関のカレーに銀座の焼きカレーの名店「3丁目のカレー屋さん」があるし、新潟のソウルフード「バスセンターのカレー」に、カツカレー発祥の地「銀座スイス」、劇ウマのトンカツとカレーを味わえる「いっぺこっぺ」、奇跡の復活を遂げた「ニューキャッスル」の「辛来飯(カライライス)」、ワンコインでおいしいカツカレー味わえる東京八重洲の「アルプス」、さらには立ち食い蕎麦屋で絶賛されている「そばよし」にもたっぷりとカツオダシの効いたカレーライスがあるし、立ち食い蕎麦屋にもかかわらず、カレーの方が有名な「よもだそば」、そして、国際線の空港ラウンジで味わえるJALの絶品カレーなど、数え上げれば本当にキリがない。
そんな美味しい日本全国のカレーの中から、今回は鳥取県米子市の老舗のカレー店をご紹介したい。
お店の名前は「とんきん」だ。
・昭和48年(1973年)創業のカレー専門店、それが「とんきん」
こちらのお店、昭和48年(1973年)に米子市で生まれた正統派カレー専門店。
昭和48年(1973年)と言えば、ノストラダムスの大予言が出版され、実際に石油ショックによる物価の急上昇などが起こり、日本全体に漠然とした不安が広がっていた時代。
そんな時代に生まれたカレー専門店は、正統派で堅実、誰もが愛するカレー屋として、米子の人々に美味しいカレーを提供し続けているのだ。
・注文しておきたいバーグカレー
こちらのお店にはさまざまなメニューが存在しているのだが、もし可能であればバーグカレーを注文しておきたい。
バーグカレーとはカレーにハンバーグと目玉焼きがトッピングされているメニューのこと。
注文を受けてから1つずつ丁寧にフライパンで焼き上げられるハンバーグは粗めの玉ねぎの食感と味わいがたまらない。
大人の男性のこぶしの大きさよりも大きなハンバーグと目玉焼き、そしてカレーのコラボレーションは、誰もが大好きなメニューと言っても過言ではないだろう。
まずはカレーを味わってみてもらいたい。
サラサラとしたカレーではあるが、スパイシーであり、そしてどこか懐かしさを感じる、こちらのお店にしかない味わいは、クセになってしまう。
そしてそのカレーを目玉焼きとハンバーグと一緒に味わう。
ハンバーグから溢れ出る肉汁と玉ねぎの食感と味わい、そしてそこにどこか懐かしくもあるスパイシーなカレーと目玉焼きの香ばしくも優しい甘み。
筆舌に尽くしがたい、と形容したくなるような味わいがここにはあるのだ。
もし鳥取県米子市を訪れるのであれば、ぶらぶらと米子の街を歩いて、米子市民に愛されてきたカレーを味わってみてはいかがだろうか?
きっとそこには長い間愛されてきた、まさに宝物のような味わいと雰囲気が旅人を暖かく迎えてくれる、優しい時間があるに違いないのだ。
<お店の情報>
お店 カレー専門店 とんきん(tonkin)
住所 鳥取県米子市茶町10
営業時間 10:30 〜 14:00
定休日 火曜日
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