リスボンの下町、アルファマ地区でゆるりノスタルジック散歩
GOTRIP! / 2016年10月21日 12時0分
ポルトガルの首都リスボン。
ポルトガルの他の都市とは比べものにならないほど都会の印象が強いこの街にも、ノスタルジックな下町情緒漂うエリアがあります。それがアルファマ地区。
リスボン屈指の繁華街、バイシャ地区の東に位置するリスボンで最も古い街並みを残す地域です。1755年のリスボン大地震により、9000もの建物が倒壊しましたが、この地震の被害をあまり受けなかったアルファマ地区は、かつてのイスラム支配の面影を色濃く残す街並みをとどめています。
アルファマ地区のランドマークがカテドラル。カテドラルの前を市電(路面電車)が走る様子は、リスボンのアイコン的風景としてよく絵はがきなどにも使われています。
リスボンをイスラム教徒から奪回したアフォンソ・エンリケスにより、1147年からモスクの跡地に建設が始められたカテドラル。建設当時は要塞としての役割もあったことから、どっしりとした重厚感あふれる造りが印象的です。
カテドラルから坂道をのぼっていくと、テージョ川とアルファマの風景を望むポスタル・ド・ソル広場に出会います。広場から眺める、坂の上に古い建物が折り重なるようにして建つアルファマの街並みは最高。
周辺には景色を楽しめるモダンなカフェレストランもあって、昔ながらの街並みと、新しくできたファッショナブルなスポットとが入り混じった独特の雰囲気が楽しめます。
ポスタル・ド・ソル広場の横の細い階段を下りていくと、そこはアルファマの中心地。入り組んだ迷路のような路地や階段が張り巡らされたリスボンの下町です。
ポスタル・ド・ソル広場付近にできた新しくておしゃれなカフェとはまさに別世界。「迷い込む」という表現がぴったりの場所です。
狭い路地に洗濯物がはためく光景がなんだか郷愁を誘います。
通りにはポルトガル伝統の装飾タイル、アズレージョも。こうして街角アートに注目することでアルファマの街歩きがもっと楽しくなります。
「哀愁のポルトガル」の代名詞、ポルトガルの民族音楽・ファドを聴かせるお店もあちこちに見つかります。アルファマはリスボンの下町で生まれたといわれているファドの本場で、ファド博物館もこのエリアにあるほど。
狭い路地をぬうように走る市電のある光景はアルファマ名物。日本でいえば昭和の時代に戻ったような、ひと昔前にタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。
けだるく心地よい雰囲気が漂うアルファマを歩いていると、しだいに足取りもゆったりとしてきます。
ここにいると、急ぐことが無意味なことのように思えてきて、のんびりと流れる時間に身を任せてみたくなるのです。
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