世界遺産も!「カルメン」の舞台、スペイン・セビーリャの必見観光スポット5選
GOTRIP! / 2017年5月8日 19時30分
南スペイン、アンダルシア州の州都・セビーリャ。オペラ「カルメン」や「セビリアの理髪師」の舞台として知られるこの街は、一年を通して観光客でにぎわうスペイン有数の観光都市です。
その魅力は、かつてこの地を支配したイスラム文化と、レコンキスタによって勢力を取り戻したキリスト教文化が融合したダイナミックな街並み。そんなセビーリャで絶対に見逃せない5つの観光スポットをご紹介します。
・カテドラルとヒラルダの塔
「後世の人々が我々を正気の沙汰ではないと思うほど巨大な聖堂を建てよう」。1401年に開かれた教会参事会のこんな決定により建設されたのが、世界遺産に登録されているカテドラル。およそ1世紀の歳月をかけて、1519年に完成しました。
その圧倒的な規模は、スペイン最大。世界的に見ても、バチカンのサン・ピエトロ寺院、ロンドンのセント・ポール寺院に次いで、3番目に大きい聖堂です。
その大きさもさることながら、聖堂内部を埋め尽くす芸術作品の数々も驚異的。コロンブスの墓、精緻な彫刻で飾られた15世紀の聖歌隊席、黄金色に輝く巨大な祭壇など、次々に現れる見どころを前にすれば、その壮大さと豪華さに圧倒されずにはいられません。
カテドラルに併設されたヒラルダの塔は、もともと12世紀にモスクのミナレット(尖塔)として建設されたもの。高さ70メートルの展望台からは、エキゾチックなセビーリャの街並みが一望できます。
・アルカサル
カテドラルに並ぶ、セビーリャを代表する見どころが、同じく世界遺産に登録されているアルカサル。
14世紀に、イスラム時代の宮殿の跡地に建設が始められた宮殿で、イスラム文化に心酔していたカステイーリャ王ペドロ1世は、スペイン各地からイスラム職人を集め、アルハンブラ宮殿を意識した壮麗なムデハル様式の宮殿を造り上げました。
15世紀や16世紀にも増改築が行われたため、ゴシック、ルネッサンスなどの様式も混ざっています。
アルカサルのハイライトとなるのが、なんといってもペドロ1世宮殿。美しい列柱に囲まれた「乙女の中庭」は、アルハンブラ宮殿の「ライオンの中庭」を彷彿とさせます。
宇宙を表した黄金色のドーム型天井と、壁の彩色タイルが圧巻の「大使の間」はムデハル様式の傑作。
アルハンブラ宮殿にも負けないイスラム芸術の美の世界に、あなたもきっと魅了されるはず。
・サンタ・クルス街
カテドラルの東側に広がる、かつてのユダヤ人居住街がサンタ・クルス街。1492年にユダヤ人が追放されてからは、裕福な人たちがここに暮らすようになり、セビーリャ出身の画家ムリーリョが住んでいたこともあるのだとか。
入り組んだ石畳の路地に白壁の家々が並び、美しいパティオをもつ邸宅が点在。古き良きアンダルシアの面影を残す、情緒たっぷりの景観が広がります。
雰囲気の良いバルやレストランも多いので、ここでのんびりと食事やお酒を楽しむのもいいでしょう。
・スペイン広場
1929年のイベロ・アメリカ博覧会の会場として、マリア・ルイサ公園内に造られたスペイン広場。映画「スターウォーズ エピソード2 クローンの攻撃」や「アラビアのロレンス」のロケ地にもなった、セビーリャを象徴するスポットのひとつです。
半円形の巨大な広場を、宮殿のように壮麗な建物が囲む光景は圧巻。あまりにも大きすぎて、どうやって写真に収めようか迷ってしまうほど。
建物の下には、スペイン各県の特徴や歴史的場面を描いたベンチが置かれていて、陶器の美しい色彩にも目を奪われます。
旧市街の中心部からは少し離れていますが、わざわざ足を運ぶに値する、スケール満点の広場です。
・フラメンコ舞踊博物館
フラメンコ界の大御所、クリスティーナ・オヨスが創設した博物館。館内では、フラメンコの歴史や衣装などが紹介されています。
しかし、一番の見どころは毎晩夜に開催されるフラメンコショー。激しく打ち鳴らされるステップ、ダンサーの鬼気迫る表情・・・私たちの想像をはるかに超える迫力の本場のフラメンコに、釘付けです。
スペイン有数の近代都市としての表情と、アンダルシアの伝統が息づく歴史都市としての表情、両方を見せてくれるセビーリャ。
この街が守ってきた素晴らしい歴史・文化遺産には、きっとあなたも驚かされることでしょう。
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