【世界の市場】ファッションからグルメまで、ロンドンの「スピタルフィールズ・マーケット」が楽しい
GOTRIP! / 2017年12月25日 6時30分
たくさん人が住む場所にはおいしい市場があり、その地域や国の名物がその市場から生まれています。
例えば、日本には世界的にも築地市場やフグで有名な山口の唐戸市場があり、世界に目をやれば、イギリス・ロンドンにはロンドン最古のフードマーケット「バラマーケット(Borough Market)」や、カナダ・トロントにある200年以上の歴史を持つ市場「セントローレンス市場(St.Lawrence Market)」、ポルトガルのポルト市民の台所「ボリャオン市場」など、世界的に有名な都市には、その都市の胃袋を支える市場が存在します。
そんな市場には、家庭の主婦やレストランのコックさんたちが通う、その街の日常があって、本当のその土地の生活の一部が覗けるはずです。
もちろんイギリス・ロンドンにも、曜日ごとにさまざまなマーケットが街を賑わせ、多くの人々がマーケットを訪れています。
今回は、そのなかでも人気のマーケットのひとつ、おしゃれなロンドンっ子たちが集まるイーストエンド地区にある「スピタルフィールズ・マーケット」をご紹介しましょう。
かつては野菜市場だったという屋内マーケットで、イーストエンドでは特に規模の大きなマーケットです。リヴァプールストリート駅から徒歩およそ7分。この界隈でひときわ目立つ重厚なレンガ造りの建物が、長い歴史を感じさせます。
スピタルフィールズ・マーケットの特徴は、曜日ごとにストール(屋台)の種類が変わり、衣類やアクセサリー、アート、アンティーク、オーガニック食材など、さまざまな商品に出会えること。
ヒップな若者に人気の地区だけあって、最先端のファッションや個性的なファッションを扱うストールがありながら、尖りすぎているわけでもなく、老若男女誰もが気軽に足を踏み入れられる雰囲気が魅力です。
筆者が訪れたのは、あらゆるジャンルのストールが店を開き、スピタルフィールズ・マーケットが最も混雑するという日曜日。さすがに流行に敏感なロンドナーたちや、観光客でにぎわっていました。
若手デザイナーたちによるオリジナルデザインのアイテムを扱うストールに加え、トルコ、インド、中国、日本などさまざまな国の雑貨や民族衣装なども並んでいて、日本ではなかなか手に入らないようなアイテムがたくさん。
こちらはチョコレートかと思ったら、なんと石鹸。思わず衝動買いしたくなる可愛さです。
万華鏡のような光景を見ているだけでもワクワク、心が躍ります。お手頃価格の掘り出し物が見つかるのもマーケットの特徴で、ワンピース15ポンドなど、イギリスの物価高を感じさせないアイテムも見つかりますよ。
ロンドンのマーケットでは、食べ物屋台も楽しみのひとつ。
スピタルフィールズ・マーケット内にはイートインできるスペースもあり、比較的リーズナブルに食事ができるとあって、ロンドンっ子にも観光客にも高い人気を誇っています。
さすがは世界屈指の多民族都市、ロンドン。屋台グルメだって目移りしてしまうほど多彩です。トルコ料理、マレーシア料理、スペイン料理、メキシコ料理・・・日本ではお目にかかる機会の少ない料理も含め、世界各国のB級グルメが並ぶ光景は圧巻。
ここで一番の人気を集めていたのはエチオピア料理のストールでした。肉や卵を使用しない、ヴィーガン料理が健康志向のロンドンっ子たちに受けている様子。色とりどりのおかずが盛られたプレートは確かに、見るからにヘルシーでおいしそう。
筆者も「グルテン・フリー」をいただいてみることに。エチオピア料理なんて、世界50ヵ国以上を旅した筆者にとっても初めての経験。いったいどんな味なんでしょうか。
野菜と豆をたっぷり使った料理は、ほっとする優しい味わい。温かいおかずはアツアツのまま出してくれるのでそのおいしさがさらに引き立ちます。
珍しくて身体も喜ぶおいしい料理に大満足。豆のカレー風の料理など、インド料理と通じる部分があるので、意外と日本人にもなじみやすいのではないでしょうか。
スピタルフィールズ・マーケットは屋根があるのでお天気が悪くても安心。さらには、常設のカフェやレストラン、雑貨ショップもあり、いつ来ても楽しめます。
さまざまな民族が共存する大都市を映し出す鏡のような場所で、「ロンドンのいま」を感じてみませんか。
Post: GoTrip! http://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア
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