優雅なアフタヌーンティーも味わえるタイ・バンコクの穴場癒しスポット「花文化の博物館」
GOTRIP! / 2018年6月9日 11時30分
庭や室内の飾りとして、寺院へのお供えとして、花はタイの人々にとって欠かせない身近な存在。タイの首都バンコクには、そんなタイの花文化が肌で感じられる場所があります。
それが、サクン・インタク氏が2012年にオープンさせた「花文化の博物館」。
サクン氏は、タイ国王の戴冠といった王室の行事の装飾や、ブルガリをはじめ世界に名だたる高級ブランドのイベントのフローラルアートも手掛けるタイを代表するフローラルアーティスト。その際立ったセンスが国内外で高く評価されています。
花文化の博物館は、そんなサクン氏のこだわりを反映したミュージアム。「博物館」といっても、ただ展示物を見て学ぶだけでなく、ロビーや庭も含めた空間全体から彼の世界観が感じられる場所となっています。
博物館があるのは、ドゥシット地区の閑静な住宅地。公共交通機関でのアクセスは不便なため、BTSアーリー駅からタクシーに乗るのが最も簡単。
ただし、穴場観光地的存在であるこの博物館は、名前を告げてもタクシーの運転手も知らないことが多いため、博物館の公式サイトに書かれているタイ語の住所や行き方を印刷またはスマートフォン等に保存し、タクシーの運転手に見せられるようにしておくといいでしょう。
「こんなところに世界的フローラルアーティストの博物館があるの?」と不安になってしまうような、ひっそりとした通りにたたずむ花文化の博物館。
緑が生い茂る敷地内に入ると、ここが喧騒の大都会バンコクであることを忘れてしまうほど静謐な世界が広がっています。
入口正面のベンチには和傘を思わせるオリエンタルな傘が置かれ、繊細な彫刻が施された木製の家具やバリの置物で調えられたロビーは、さりげなく蘭などの花々で彩られています。
過度に主張せず、うまく空間に溶け込む洗練された花づかいはさすが。開放感あふれるロビーは、バリのリゾートホテルのレセプションを思わせます。
展示室が設けられた建物は、100年ほど前のラーマ6世の時代に建てられたコロニアル調のチーク材建築。
館内では、タイの花文化の歴史だけでなく、インドやインドネシア、日本などアジアにおける花文化、サクン氏の過去の作品の展示などが見られます。
個人で自由に周ることもできますが、開館中毎日定期的に開催されるガイドツアーに参加すると、展示内容をより詳しく理解することができます。
花文化の博物館にやってきたらぜひ体験したいのが、都会のオアシスのような空間でのアフタヌーンティー。
その名も「ドクマイタイ・サロン・ド・テ(タイの花のティーサロン)」で、ティーサロンのみの利用も可能です。
緑豊かな庭に面したオープンなティーサロンは、その静けさと白を基調とした調度品とがあいまって、バンコクにいることを忘れてしまうような空間。
ここに腰を下ろすだけで、ゆったりとした優雅な気分に浸れます。観光客で混み合うことも少ないので、静かに過ごしたい人にとってはまさに穴場。
ティーサロンでは、花を使ったドリンクや、色鮮やかなスイーツが楽しめます。
アジアのスイーツセットは、タイとインド、中国のお菓子がセットになった一品。美しいお皿に盛られた色とりどりのスイーツは見た目にも楽しく、フォトジェニックです。
ドクマイタイ・サロン・ド・テで出されるお菓子は、すべてサクンさんのお眼鏡にかなったもので、彼が気に入ったものを色々なお店から集めてきているのだといいます。
ドリンクは、ローズやライムを使ったソーダ、ローズやラベンダー、ジャスミンのお茶やハス茶、紅茶などの東西のドリンクから好きなものをチョイス。
面白いところでは、「Anchan Lime Soda」という、「アンチャン(パタフライピー)」というマメ科の植物を使ったソーダがあります。
目にも鮮やかな青色をしたアンチャンですが、酸性のものに触れると紫になる性質を持っていて、ライムを加えることで、青と紫の2色づかいの珍しいドリンクに。
ライムが入っているため後味はすっきりで、年中暑いタイにぴったりの爽やかな飲み物です。
色彩豊かな花と緑に囲まれて、生活や儀式の場に自然と花々が登場するタイの花文化に触れられる、癒しの花文化の博物館。
知る人ぞ知るバンコクの穴場のミュージアムで、特別なひとときを過ごしてみませんか。
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア
「花文化の博物館(The Museum of Floral Culture)」
住所:315 Samsen Rd. Soi 28, Yaek Ongkarak 13,Dusit, Bangkok
http://www.floralmuseum.com/
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