ここは本当にロンドンなのか…白亜に輝くヨーロッパ初の伝統的ヒンズー寺院「スワミナラヤン・マンディール」
GOTRIP! / 2018年6月3日 6時30分
かつてイギリスの植民地であったインドから多くの人々がイギリスへ移住したことから、ロンドンをはじめイギリス全土には今でも多くのインド系移民が暮らしています。
大抵どの街にもインド料理のレストランや持ち帰り専門店が存在し、本格的インド料理を堪能することができます。
本国インドでは人口の約80パーセントが信仰しているとされているヒンズー教。当然イギリスにも小さなコミュニティー・センター様のヒンズー教の宗教施設から、本格的ヒンズー寺院まで多くの関連施設が存在し、ヒンズー教徒たちの信仰の支えとなっています。
今回ご紹介するのは北ロンドンに位置する、伝統的ヒンズー建築によって建てられたヨーロッパ初のヒンズー寺院「スワミナラヤン・マンディール(BAPS Shri Swaminarayan Mandir)」。
「Shri Swaminarayan」は「聖スワミナラヤン」、「Mandir」は「寺院」を意味し、ヒンズー教の聖人であるバグワン・スワミナラヤン派の寺院です。
1995年8月に開院したこちらの寺院。公式ウェブサイトによると、かつては伝統的技法により建てられたインド国外最大のヒンズー寺院として、ギネスブックにも認定されていたのだとか。
地名にちなんで通称「ニーズデン・テンプル(Neasden Temple)」と呼ばれ、ヒンズー教徒以外の観光客にも門戸を開く開放的な雰囲気です。
最寄り駅の「ニーズデン(Neasden)」からは徒歩20分。近くにはIKEAがあります。ニーズデン駅の隣駅で、サッカーの大きな試合が開催される「ウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)」の最寄り駅である「ウェンブリー・パーク(Wembley Park)」からは寺院までバスが通っています。
寺院にはインド系私立学校と大きなベジタリアン・インド料理レストラン「シャヨナ・レストラン(Shayona Restaurant)」が隣接していますが、それ以外はインド人街が広がっているという印象はなく、周辺は落ち着いた雰囲気の普通の住宅街となっています。
ヒンズー教徒以外の一般客も受け入れているためセキュリティも万全。入り口で持ち物をX線検査機にかけ、金属探知機のゲートをくぐります。
建物への入り口は白亜の宮殿のような本堂ではなく、本堂とつながっている「ハヴェリ(Haveli)」と呼ばれるカルチャー・センターと講堂の入った大きな建物。
見事な木の彫刻で縁取られたハヴェリに入ったら、まず玄関で靴を脱ぎます。寺院訪問の主なルールは、
・土足厳禁
・肩、胸、ヘソ、上腕部を含む上半身が隠れており、下半身は膝下まで隠れている服装であること
・大きな荷物の持ち込み禁止(手荷物預け所有り)
・内部撮影禁止
ハヴェリ内部及び、息をのむほど美しい寺院の内部は残念ながら撮影禁止。拝観は無料。ハヴェリの中に入るとボランティアの青年が素早く近づいてきて、
「当寺院はヒンズーの伝統的な建築方法で建てられています。材料となる石はすべてインドで手彫りされて、ブロックごとにイギリスに運ばれたのですよ。そしてまるでおもちゃのレゴ・ブロックのように組み立てられたんです。こちらの木の彫刻もインドで彫られ運ばれています。象や孔雀などの動物の彫刻にも注目してみてくださいね」
と説明してくれました。
まずは大きな絨毯が敷かれたレスト・エリアを囲む動植物の精巧な木の彫刻に感嘆の声をあげてから、渡り廊下でつながった白亜の寺院へ向かいます。
隅々まで清潔に保たれた大理石の上を素足で歩くのは心地よく、足から伝わる冷たさに背筋が伸びる思いにさせられながら、内部の階段を上がり、大ドームの下に位置する本堂に足を踏み入れます。
寺院の階段の手すり、窓枠、通気口の蓋にいたるまで、見事な木の彫刻が施されていますが、それ以外は白い世界。大理石に動植物の精巧な彫刻が施され、透かし彫りで飾られた柱が立ち並び、まるで息を呑むような異空間が広がっています。
全身を投げ出して行う最も丁寧な礼拝法「五体投地(ごたいとうち)」をする信心深いヒンズー教徒によって敬虔な雰囲気が漂う中、ヒンズー教の神々の像に囲まれて、中央の祭壇には聖スワミナラヤンが祭られています。
特に感動したのは見上げた大ドームの円形天井。中央に幾重にも広がる花模様を、16体の天界人が囲み、我々を見下ろし、祝福を降り注いでいます。この天井を見上げた時、まるで天国にいるような、はたまた白昼夢か幻覚を見ているような錯覚に陥りました。
中の様子は360度見渡せるこちらのリンク「http://www.dermandar.com/p/dgfsxC」からどうぞ。
高さ21メートル、幅22.5メートル、全長60メートル。7つの尖塔と6つのドームを持ち、500の異なるデザインで飾られ、寺院の中はイタリア製の大理石、外側はブルガリア産の石灰石と大階段は大理石で作られています。伝統建築でありながらエレベーター付きで床暖房も完備しているそうです。
ハヴェリ内にはショップもあり、インド食品、石鹸やお香などの生活用品、置物や絵葉書などの土産物が安値で販売されています。
しばしロンドンにいることを忘れさせられるニーズデン・テンプル。ロンドン旅行のついでにインド旅行気分にも浸ってみては?
BAPS Shri Swaminarayan Mandir(Neasden Temple)
住所:105-119 Brentfield Rd,London,NW10 8LD
Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
宮殿、大聖堂から墓地まで1000年以上の東西文化の融合…世界遺産のプロが「行きたい」あの映画の石の街
プレジデントオンライン / 2024年9月15日 9時15分
-
UKロックバンド・ブラーの最新章を描くドキュメンタリー映画、歴史的ライブを収めたコンサート映画が来年1月より公開決定!
クランクイン! / 2024年9月6日 12時0分
-
【海外発!Breaking News】手指13本、足指12本を持つ健康な男児誕生で「女神の恩恵」と両親(印)<動画あり>
TechinsightJapan / 2024年9月1日 18時56分
-
米印首脳、ウクライナ情勢など協議 モディ氏の訪問後
ロイター / 2024年8月27日 9時39分
-
テイラー・スウィフト「恐怖」「罪悪感」テロ計画によるウィーン公演キャンセルへの思い初告白
よろず~ニュース / 2024年8月23日 20時50分
ランキング
-
1「結局、水筒にスポーツドリンクを入れるのはNGなの?」「炭酸飲料は?」 水筒に入れていいもの/いけないものを企業が解説
Fav-Log by ITmedia / 2024年9月18日 18時48分
-
2サンガリアの飲料に「金属片」混入か…… 4商品24万本を自主回収 「心よりお詫び」
ねとらぼ / 2024年9月18日 18時58分
-
3スーパーの駐車場でボヤ騒ぎ。高齢者ドライバーが起こした“危険すぎる行動”
日刊SPA! / 2024年9月18日 8時52分
-
4コスパが良いと思うエアコンのメーカーランキング! 2位「ダイキン」、1位は?【家電のプロが解説】
オールアバウト / 2024年9月18日 20時35分
-
5災害時に役立つ 新聞紙で「スリッパ」作る方法 警視庁が解説
オトナンサー / 2024年9月18日 22時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください