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移動しづらいマルタ島周遊の救世主、ホップオン・ホップオフバスで快適な旅を

GOTRIP! / 2018年11月29日 6時30分

地中海に浮かぶ美しい島国、マルタ共和国。

近年では、歴史の宝庫で風光明媚、治安も良いこの国の魅力が日本でも知られるようになり、日本人の観光客も増えつつあります。

マルタ共和国は、おもにマルタ島とゴゾ島、コミノ島の3つの島からなる島国で、国土面積は東京23区の約半分にあたる面積は316平方キロメートル。最大面積を占める首都ヴァレッタを擁するマルタ島でも、246平方キロメートルという小さな島です。

そんなマルタ島のおもな交通手段はバス。小さな島と聞くと、どこへでもすぐに移動できると思いがちですが、そうは問屋が卸しません。

公共のバスはしばしば遅れるうえ、ローカルエリアを経由するため、距離は近くても予想以上に時間がかかり、移動するだけで疲れてしまうこともあります。

回り道をせずに観光名所だけをピンポイントで周りたい旅行者の救世主が、ホップオン・ホップオフバス。観光地によくあるオープンルーフの2階建てバスです。

普段「いかにも観光客向け」なこの手のバスを敬遠しがちな人でも、マルタに限っては利用価値大。

マルタ島内の見どころを広く周る場合、公共交通機関では効率が悪いので、レンタカーを借りるか、ホップオン・ホップオフバスを利用するのが一番なのです。

観光スポットだけをダイレクトに結んでいることに加え、オープンエアの2階からマルタの美しい風景を眺められるというおまけも。

公共のバスは景色がよく見えないばかりか、混雑していると座れないこともあるので、ゆったりとバスの2階に座って、景色を楽しんだり、写真を撮ったりできるのは大きなメリットです。

年間300日も晴れるというマルタだけに、地中海の風を感じながらの乗車は開放感満点ですよ。

マルタ島のホップオン・ホップオフバスには、おもに「CitySightseeing Malta」と「Malta Sightseeing」の2種類があります。

名前が似ているうえに、同じオープンルーフの2階建てバスなので混同してしまう旅行者も少なくありませんが、チケットの相互利用はできず、チケットを購入した会社のバスにしか乗れないのでご注意を。

いずれも北コースと南コースがあり、ルートもよく似ていますが、停車場所やスケジュールが少々異なるので、行きたいスポットを効率的に周れるほうを選ぶといいでしょう。

事前の予約は不要で、チケットは最初の乗車時にドライバーから購入可能。

また、スリーマなど旅行者が集まる停留所の近くでは、小さなブースでチケットを買うこともできます。ハイシーズンでなければ、ブースや旅行会社などで事前にチケットを購入することにより、割引が受けられる場合も。

バス内では日本語を含む多言語のオーディオガイドが設置されており、それぞれの見どころの説明を聞きながら移動できるのでマルタ島への理解も深まるはずです。

続いて、実際にホップオン・ホップオフバスで周れるおもな観光スポットをご紹介しましょう。

・イムディーナ

ヴァレッタ以前にマルタの首都だった場所で、ひっそりとしたたたずまいから「静寂の町」の異名をとっています。マルタストーンの家々が連なる路地を歩けば、中世にタイムスリップしたかのような気分に。

イムディーナの城壁の外には、地下墓地の町として知られるラバトがあり、イムディーナとラバトは徒歩で行き来することができます。

・モスタ教会

マルタ島中北部、人口2万人ほどのモスタの町にある教会。

マルタはもちろん世界でも屈指の規模を誇るドーム教会で、内部空間に支柱のないドーム教会としては、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのセント・ポール大聖堂に次いで、世界で3番目に大きいとされています。

1860年にローマのパンテオンをモデルに建造。第二次世界大戦の爆撃を受けたものの、爆弾は炸裂せず、死者はおろかけが人も出なかったため「モスタの奇跡」として有名になりました。

・ヴィットリオーザ(スリーシティーズ)

ヴァレッタの対岸に位置し、「スリーシティーズ」と総称されるヴィットリオーザ、セングレア、コスピークワの3つの町。日本人の感覚からすれば3つで1つの町に感じられるほど小規模なので、わずか1日でもじゅうぶん散策を楽しむことができます。

最も見どころの多いヴィットリオーザは、騎士団がヴァレッタよりも先に砦を築いた城塞都市。巨大な聖アンジェロ砦からは、美しいマリーナのパノラマが広がります。

・タルシーン神殿

マルタに残る世界遺産の巨石神殿のひとつが、タルシーン神殿。紀元前3000~2500年に造られた神殿跡で、巨石を組み合わせた半円形の4つの神殿がらなっています。

1914年に農民によって偶然発見されるまで埋もれていたため、マルタの巨石神殿のなかでも特に保存状態の良いもののひとつ。時間と永遠の象徴と考えられていたとみられる、うずまき模様のレリーフが印象的です。

・マルサシュロック

マルタで最もフォトジェニックな村が、マルサシュロック。マルタ島最大の漁村で、船頭に目が描かれた極彩色のボート「ルッツ」が停泊する港の風景は、水上のおとぎの国のようです。

日曜日には大規模な魚市場が開かれることで知られ、不定期でレース製品などのマルタ土産が並ぶマーケットも開催されます。

・青の洞窟

マルタ島の南部に位置する絶景スポットが、青の洞窟。陸から続く岩礁が長い歳月をかけて波と風にえぐられ、大きな弧を描くアーチとなった自然の芸術です。

神秘の青に出会える洞窟巡りのボートもありますが、天候が悪いと出航しないことも。午前中に最も美しい景色が楽しめます。

これらすべてを一日で巡るのは困難。帰りのバスを逃してしまうと後が大変なので、ホップオン・ホップオフバスに乗車する際は、各観光スポットでの滞在時間も考え、無理のない計画を立てるようにしてください。

スリーシティーズへは、ヴァレッタからフェリーやボートで比較的容易に行くことが可能。スリーシティーズはホップオン・ホップオフバスの乗車日とは別の日に観光するなど、交通手段を賢く使い分ければ効率的かつお得です。

いままで観光バスを使ったことがないという人も、マルタでホップオン・ホップオフバスデビューをしてみませんか。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

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