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投資初心者が知らない「投資・投機」の違い!老後の資金運用のために今からできることは?

ハルメク365 / 2024年9月8日 14時50分

投資初心者が知らない「投資・投機」の違い!老後の資金運用のために今からできることは?

老後資金に備える資産運用について学ぶ、新連載。いよいよ2024年から、インパクト抜群の制度・新NISAが始まります。これを機に資産運用を始める人が一気に増える可能性があります。その前に「資産運用は誰にでもできる!」ということをお伝えします。

教えてくれる人は福田猛さん

教えてくれる人は福田猛(ふくだ・たけし)さん

ふくだ・たけし ファイナンシャルスタンダード代表。大手証券会社を経て、IFA※(独立系ファイナンシャルアドバイザー)法人であるファイナンシャルスタンダードを設立。アドバイザーやセミナー講師など幅広く活動。一般社団法人ファイナンシャル・アドバイザー協会理事。著書に「考えない投資生活」(飛鳥新社刊)など。楽天証券と業務委託契約。無料の個別相談、資産運用について学べるセミナーを好評開催中。

※IFAとは、特定の金融機関に属さず、独立した立場でお客さまに資産運用のアドバイスを行う専門家です。

資産運用は誰でもできる!

私は普段、ファイナンシャル・アドバイザーとして、お客様にファイナンシャルプランや資産運用のアドバイスを行っています。本連載ではハルメク読者のみなさんに、資産運用についてぜひ知っていただきたい情報をお届けします。どうぞよろしくお願いします。

みなさんの中には、資産運用について次のようなイメージを持っている人がいるかもしれません。

「資産運用は危なそう」
「元本保証じゃないんでしょ?」
「自分にはあまり関係ないかな」
この他にもさまざまな疑問や思いがあると思います。

最初に結論をお伝えします。資産運用は難しいものではなく、誰でもできます。

そして資産運用をする人としない人では、長期的に大きな差が生まれます。だから多くの人に資産運用とは何かを知っていただきき、実行してほしいと考えています。

1億総投資家時代のはじまり

1億総投資家時代のはじまり

私はこれから日本で、「1億総投資家時代」が来ると考えています。そのきっかけとなるのが2024年から始まる「新NISA」です。

NISAとは簡単に説明すると、株式や投資信託等で運用を行ったときに、その利益が非課税になるという制度です。これまでもNISAはあったのですが、2024年から始まる新NISAは、大幅に内容が刷新されます。国民1人あたり1800万円の投資額まで利益が非課税になるのです。

このインパクトは強烈で、これからますます多くのメディアで取り上げられ、関連書籍も増えると思います。

私はそう遠くないうちに、国民の2人に1人は新NISAを利用すると予想しています。そしてその先には「1億総投資家時代」が来て、社会人になったら多くの人が生命保険や医療保険等の保険に加入するように、NISAを活用して資産運用を行うことが当たり前の時代になると考えています。

新NISAについては別の回「2人に1人は新NISAに加入!?どんな制度なの?」で詳しくお伝えしますが、今回は「資産運用は難しくない!」ということをお伝えしたいと思います。

資産運用は危ないもの?

資産運用は危ないもの?

私は「資産運用って何ですか」と聞かれたら、次のように答えています。 

「資産運用とは、ご自身のライフプランに合わせて、世界の株式や債券に分散投資することです」

図 世界の株式と債券に分散投資を行った際のリターンのチャート

図 世界の株式と債券に分散投資を行った際のリターンのチャート

上の図をご覧ください。この図は1990年から2022年まで、世界の株式と債券に分散投資を行った際のリターンをチャートにしています。株式は保有していると配当を、債券は利金を受け取れます。そのような配当や利金も含めたリターンです。

2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなど、価値の変動はありますが、どちらもずっと上昇を続けていることがわかります。

ここに、ご自身の資産を投資しておくことが資産運用です。そうすると資産が大きく増え、みんなHappy(資産が増える)になることが期待できます。ここで疑問に思う人がいると思います。

「みんながHappyと言われても、世の中には運用で損をしている人はいっぱいいるじゃないか」

確かに運用で損をする人は世の中にいっぱいいます。

実はその人たちは資産運用をやっていないのです。では何をやっているのでしょうか。

「投機」と「投資」と「資産運用」は違う

「投機」と「投資」と「資産運用」は違う

運用には大きく3つのカテゴリーがあります。

  • 投機
  • 投資
  • 資産運用

このうち、投機と投資をする人は損をする人が続出します。一方で資産運用を行う人は長期的に「Happy」です。

この3つ、何が違うのかを簡単に説明します。

投機とは?

まず投機とは機会(タイミング)にお金を投じると書きます。相場の予想をして売買のタイミングを図り、短期的に取引を行うことです。つまり投機とは短期売買です。
相場の予想は当たったり、外れたりする世界です。今回はうまくいっても、次もうまくいくとは限りません。文字通り、投機とは“ギャンブル”ですから多くの人は失敗していきます。

例えば、FXや株式の短期売買、仮想通貨が投機にあたります。

投資とは?

図1の世界株式のチャートを再度ご覧ください。

図 世界の株式と債券に分散投資を行った際のリターンのチャート

図 世界の株式と債券に分散投資を行った際のリターンのチャート

これは世界の上場会社の株式に、分散投資をした結果です。要は、世界の上場会社に丸ごと投資していることになります。全部に投資するということは、良い会社にも悪い会社にも投資することになりますよね。そこでこう考える人がいます。

「丸ごと買うのではなく、良い会社を1社だけ買えばいいじゃないか。そうすればもっとパフォーマンスが良くなる」

これが投資です。

つまり投資とは、長期的に個別企業の株式(または債券)にお金を投じることです。例えば、アメリカにAmazonという会社があります。Amazonに15年前から投資をしていると、大きなリターンになりました。

このように、投資はうまくいくと大きな成果が出ます。

ただ実際にやってみるとものすごく難しいです。例えば、今ご自身の資産の大半をAmazonの株に投資しましょうと言われたら怖いですよね。

Amazonの株価は2022年に約50%下落しています。個別企業の株式は価格変動が大きく、長期的に保有し続けることが難しいのです。少額投資するなら良いですが、まとまった資金を投資するには、知識、経験、忍耐力、その他にもさまざまな要素が必要です。

多くの人は途中で「一度売っておいた方がいいかな」等、相場を見て売買してしまいます。するとそれは「短期売買」に、つまり投機になってしまうのです。

資産運用とは?

では資産運用とは何か。

繰り返しますが、

資産運用とは、世界の株式や債券に長期的に分散投資すること

です。
全部に投資するということは、投資のように何かを選びませんから考える必要はありません。勉強も経験も、必要ありません。みんなができて、そして結果も期待できます。

株式も債券も本当に上がり続けるの?

株式も債券も本当に上がり続けるの?

ここでもう一つ、疑問が湧いてくると思います。

「図1のチャートを見ると、確かに世界の株式も債券も長期的には上昇してきたけれど、未来もそうなるとは限らないじゃないか。むしろこれだけ上昇したら、今後はその分、下がり続けるのではないか」

確かにチャートだけ見ていると、そう思えてきますよね。

しかし、価値の変動は起きるものの長期的には上昇するというのが資産運用の考え方です。

なぜそんなことが言えるのか。

私は予言者でも何でもないただの人です。

そこには理屈があるんですね。

その理屈を押さえずに株価や日々のニュースを見ていると、株価が下がっているときは恐怖に駆られてしまいます。

ではその理屈とは何なのか。次回から、詳しくご説明します。

※情報は2023年9月時点のものです。投資に関する決定はご自身のご判断と責任のもとに行っていただきますようお願いいたします。

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