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2人に1人が悩んでいる尿トラブル!将来怖い病気につながることも?名医が解説

ハルメク365 / 2024年8月20日 22時0分

2人に1人が悩んでいる尿トラブル!将来怖い病気につながることも?名医が解説

50代以降の尿トラブルの背景に「骨盤底障害」と「GSM」が挙げられます。骨盤底の衰えによって、尿トラブルなど体の不調だけでなく病気を招くことも。骨盤底ケアに詳しい名医・関口由紀さんにお話を伺いました。

教えてくれた人:関口由紀(せきぐち・ゆき)さん

教えてくれた人:関口由紀(せきぐち・ゆき)さん

女性医療クリニックLUNAグループ理事長。インターネットサイト・フェムゾーンラボ社長。医学博士。近著に『「トイレが近い」人のお助けBOOK』(監修、主婦の友社刊)がある。

尿トラブルの背景にある「骨盤底障害」と「GSM」

50代以降の尿トラブルの背景には、「骨盤底障害」に加えて、「GSM」(閉経関連尿路性器症候群)が挙げられますが、これにも「骨盤底の衰えが深く関わっています」と泌尿器科専門医の関口さんは言います。

「GSMは女性ホルモンの減少により、腟や外陰などの皮膚・粘膜で起こるトラブル。骨盤底が弱ると、膀胱や尿道、女性器まわりの血流が滞り、皮膚や粘膜のハリ・弾力が失われます。結果、尿トラブルの他、フェムゾーンのかゆみや乾燥、性交痛などGSMの症状の悪化を招きます」

主に筋肉やじん帯などに起こる「骨盤底障害」

妊娠・出産のダメージなどで、骨盤底の筋肉やじん帯が弱ることで起きる(生まれつき骨盤底が弱いケースもある)。子宮などの内臓を支える力も落ち、骨盤臓器脱(後述)を伴うことも。

主に皮膚や粘膜などに起こる「GSM」

閉経などによって女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少することで、主に生殖器周辺の皮膚や粘膜などに起こるトラブル。尿漏れ、頻尿の他、再発性膀胱炎や、腟のかゆみ、性交痛なども引き起こします。

骨盤底の衰えは他にも、骨盤臓器脱やぽっこりお腹などさまざまな不調や病気の原因にもなります。

骨盤底が弱るとこんな不調や病気を招きます

骨盤底が弱るとこんな不調や病気を招きます

 重い上半身を支える“縁の下の力持ち”である骨盤底。衰えさせると尿トラブルなどの体の不調を招くだけでなく、姿勢など外見に悪影響を及ぼすことも。代表例を解説します。

骨盤臓器脱

子宮や膀胱、直腸などの骨盤内の臓器が腟から出てしまう病気。腟口の異物感や痛み、出血を伴うこともあり、重症の場合は手術が必要なケースも。

便秘・便失禁

骨盤底が弱ると、肛門を「緩める・締める」働きも衰えます。結果、排便がスムーズにいかず便秘になったり、逆に不意に漏れてしまうことも。

ぽっこりお腹

骨盤底の筋力が衰えると、腹部を“腹巻き”のように覆う「腹横筋」も弱り、腹式呼吸が正しく行えなくなったり、下腹がぽっこりと出てしまいます。

姿勢の崩れ

骨盤底の筋肉は、腹筋や背筋など「体幹」の筋肉と連携しながら姿勢を保っています。衰えさせると、猫背や反り腰など姿勢の崩れにつながります。

骨盤底は、ささいな生活習慣でも傷つきます

まさに「女性の健康と美しさのカギを握る」骨盤底。力を保ち続けるためにはどうしたらいいのでしょう。

「骨盤底は、トイレで強くいきむ、悪い姿勢で座る・立つといったささいな動作でも傷つきます。まずは生活習慣の見直しから始めましょう。また、骨盤の一番底という位置の問題もあり、しっかり使うにはコツが必要。腟と肛門をギュッと締めながら、下肢を中心に動かす“骨盤底筋トレーニング”が有効です」(関口さん)

次回は、関口さんが提案する“骨盤底ケア”をご紹介します。

取材・文=新井理紗(ハルメク編集部)、イラストレーション=タカヤユリエ

※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年3月号を再編集しています

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