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「きのこの山」考案者、92歳新元久さんは湾生。台湾好き主婦が見た世界平和とは

ハルメク365 / 2024年8月16日 10時0分

「きのこの山」考案者、92歳新元久さんは湾生。台湾好き主婦が見た世界平和とは

【湾生を囲む会in東京】きのこの山を考案された新元久さんと、逆さ歌や回文でも知られる中田芳子さん

台湾が好き過ぎて、2022年に台湾好きが集まる会を立ち上げたロータスです。たまたまのご縁で、運よく湾生の方々のお話を聞かせていただく機会に恵まれました。ちょうど終戦記念日を迎える時期、世界の平和を改めて考えさせられました。

湾生との交流会に参加して来ました!

日本統治時代について勉強されている台湾に留学中の土山さんが主催される【湾生を囲む会in東京】の1回目と2回目に、微力ながらお手伝いをさせていただきました。

湾生とは、簡単に言えば台湾で出生した日本人を指します。

Wikipedia 

湾生(わんせい)とは、日本統治時代の台湾で生まれ、第二次世界大戦後に日本本土へ引き揚げた日本人を指す言葉である。

きのこの山の発案者は湾生だった!

1回目の講師は、あの! きのこの山を考案された新元久さん。

1931年(昭和6年)に台南の麻豆でお生まれになりました。麻豆は3月に行ったばかりでなんだか勝手にご縁を感じます。

麻豆代天府は当時はなかったそうです。「サトウキビ畑はまだありましたか」など少しお話ができました。

杖はついてらっしゃいますが、しっかりとした口調で当時のお話をしてくださります。

特筆すべきは甘党! 

お店のタピオカミルクティがお気に召されたようで、2回目も召し上がっておられてなんて味覚もお若いんだと感心しました。

戦後1年経って日本に引き上げ食糧難に見舞われました。台南では当たり前のようにあった砂糖もなく、その時のひもじさが後にお菓子の開発につながったそうです。

新元さんは引き上げの際はまだ学生、1番大切だったのは教科書や参考書。一生懸命持ち帰ったけれど、砂糖が全然なかった時代。参考書より砂糖の方が大切だったと気がついたそう。

お父様は台湾で羊羹を作ってもらい、それを持ち帰り日本のご家族にとても喜んでいただけたんだとか。

それにしてもきのこの山は感動です。会の終了後にきのこの山の箱にサインをしてもらう方がいらして、うらやましくなりました。

逆さ歌おばあちゃんも湾生だった!

2回目の講師は、逆さ歌や回文でも知られる中田芳子さん。

新元さんと同じく1931年(昭和6年)にお生まれになり、当時は台北にお住まいでした。

さらにこの日は、中田さんのご学友の湾生の方がお二人と1回目の講師の新元さんも参加され、参加者も20人近くとなんとも賑やかな会に。

90代でも記憶力がすごすぎる!

当時のことをたくさんお話しくださいました。とにかく驚くのは、皆さんの記憶力が抜群に素晴らしいのです!

お過ごしになった土地のこと、生家のこと、親御さんの仕事や幼い頃のこと……。

台湾神社での盆踊りの曲やふるさと。戦後1年して日本に引き上げたとき、船の甲板で遠ざかる台湾を想い泣きながら歌った曲。

荷物は一人1つ。お金も当時1000円のみ。着の身着のまま故郷の台湾から遠ざかる様子を想像して、よくぞ無事に日本に辿り着き、戦後を生き抜いてくださいましたと泣けてしまいました。

台湾でも空襲はありました。中田さんは台北で空襲にあったそうです。

それでもまだ食料などは豊かで、台湾から日本に辿りついた時「日本はなんて貧しいんだろう」湾生の皆さんはそう思ったそうです。

湾生から日本の若者へのメッセージは平和への想い

この日学生の参加者も多く熱心に聴いていて、最後に湾生の方々に「お元気いらしてください」などとお声をかけていてとても感動しました。

最後そんな若者に向けて新元さんは「平和であるように戦ってください」でした。

もはや日本も平和であることは普通ではなく、戦っていかねば平和な未来がない。私たち世代の今の行動が、我が子やそのまた子どもの未来に関わっていくのだと思うと、身につまされます。

92歳になる中田さんは「まだまだ自分にはできることがある」とおっしゃり、新元さんもまだまだたくさん私たちに伝えたい事があるのだと思います。

ただの台湾好きが、世界の平和とつながった瞬間でした。

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