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がんばらずに筋力アップ!きつくないのに効果が高い「新しい筋トレ法」とは

HALMEK up / 2024年12月22日 12時0分

がんばらずに筋力アップ!きつくないのに効果が高い「新しい筋トレ法」とは

筋肉は健康に大切、とわかってはいても、きついトレーニングは敬遠したいし、がんばっても続かないのが現実……。でも、大丈夫! 今注目されている、きつくない、がんばらなくていい、そんな新しい方法を紹介します。

教えてくれた人:桂良寛(かつら・よしひろ)さん

教えてくれた人:桂良寛(かつら・よしひろ)さん

工学院大学教育推進機構保健体育科准教授。健康寿命の延伸をテーマに、主に中高齢者に対するエキセントリック体操の効果について、現場で指導しながら研究している。

筋トレのカギは“上げる”ではなく“下ろす”

筋トレというと、ダンベルを持ち上げる、仰向けから起き上がる、などを思い浮かべるのではないでしょうか。

「持ち上げる、起き上がるなどの動作は、筋肉を縮めながら力を入れる動きです。でも、意外なことに、ダンベルを下ろしたり、上体を後ろに倒すなど、筋肉を伸ばすときに力を入れるやり方の方が、効率よく筋肉が増えるとわかったのです」と語るのは、運動生理学を研究している桂良寛さん。

体にかかる負担が少ないのに効果は高いとあって注目されています。

「運動生理学では筋肉が縮むことを“コンセントリック”、伸びることを“エキセントリック”と呼ぶため、この運動は“エキセントリック体操”と名付けられました」

やり方は簡単。5秒かけてじわっと筋肉を伸ばしながら、ちょっとぷるぷるする程度の負荷をかけるだけ。がんばらなくても筋肉量がみるみる増えます。

「力の入れ具合を脳でコントロールしなくてはいけないので、認知機能も活性化します。血糖値や悪玉コレステロール値の減少にも、より効果的という報告も」

5秒「ぷるぷる筋トレ」ここがすごい!

5秒「ぷるぷる筋トレ」ここがすごい!

やり方は簡単!3ステップ
  1. 準備
  2. 5秒ぷるぷる
    負荷をかける筋肉を意識して、その部位がぷるぷるするのを感じながら「1、2、3、4、5」と声に出して数えましょう。息を止めないよう注意します。
  3. 脱力
つらくないのにみるみる筋肉量アップ

筋肉を縮めるときより、伸ばすときの方が必要な酸素の量が少ないので、5秒ぷるぷる筋トレでハアハア息切れすることはなく、楽に取り組めます。また、脳から出る“たんぱく質をつくれ”というシグナルが従来の筋トレより強く、筋肉が増えやすい特徴が。

血糖値やコレステロール値も改善

階段を下りるだけの運動(エキセントリック運動)を行ったグループは、階段を上るだけ(コンセントリック運動)のグループに比べて、血糖値は約3倍、インスリンは約5倍、中性脂肪は約2倍多く減少したという報告があります※
※Chen et al. Med Sci Sports Exerc. 2017.

認知症予防にも効果的

ゆっくりと筋肉に力を入れるには、脳と脊髄、筋肉をしっかり結び付け、体のすみずみまでコントロールする必要があります。つまり、脳神経はより難しい作業を要求されることになり、これを続けることで認知症予防につながると考えられます。

※足腰に痛みがある方、医師に運動を止められている方は、かかりつけ医にご相談の上で行ってください。

次回は「ぷるぷる筋トレ」の実践編を紹介します。

取材・文=松尾肇子(ハルメク編集部)、撮影=中西裕人、ヘア&メイク=榊美奈子、モデル=田口靖子、イラストレーション=藤原なおこ

※この記事は、雑誌「ハルメク」2024年4月号を再編集しています

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