デヴィ夫人の「生きる」覚悟と美しさ。いま女性たちに伝えたいメッセージとは
HALMEK up / 2025年2月4日 11時0分
![デヴィ夫人の「生きる」覚悟と美しさ。いま女性たちに伝えたいメッセージとは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/halmek/halmek_article_13163_0-small.jpg)
インドネシアのスカルノ元大統領夫人、パリの社交界の華、長年の海外生活、そして日本での多岐にわたる活動。84歳(取材時)の今もゴージャスな美しさを保ち、日々、精力的に行動・発言し続けるデヴィ夫人の「私らしい美しさ」とは――。 取材・文=佐田節子 写真=岡本隆史 ヘアメイク=金本良英 企画・構成=橘美波(HALMEK up編集部)
「ずっと戦ってきた」今もわたくしの日々に休息はありません
――背筋がしゃんと伸びた、凛とした佇まい。40分ほどの撮影中も休むことなく優雅な身のこなしでポーズを決め続け、取材ではよく通る声で一つ一つの質問にきちんと答えてくれたデヴィ夫人。波乱万丈の半生を振り返り、「人生は戦い」と言い切る“強さ”の中に、今も変わらぬ美しさの秘訣がありそうだ。
人はね、生まれ落ちたときから生き抜かなければならない“業”を背負っています。わたくしの人生は戦い。人生そのものが戦場で、わたくしはその戦場の一戦士だと思っています。
その昔、貧しさも戦争も、敗戦後の苦しみも悲しみも経験しました。疎開先の浪江(福島県)から東京に戻ってきたときのことは、今でもはっきり覚えています。焼け野原に背丈よりも高い雑草がボーボーと生え、掘っ立て小屋がそこらへんにぼんぼんぼんと建ち、トタン屋根には風で飛ばされないように大きな石が置かれていました。それが今の西麻布です。
夜空を見上げると満天の星。わたくしはその星空を見上げながら、いつかは世界に飛び出したい、かつてない存在として歴史に名を残したいと、子ども心に強く思ったものです。
19歳で単身インドネシアに渡ることになり、スカルノ大統領(当時)と結婚しましたが、文化も言語も異なる新しい環境に適応することもまた戦いでした。その後もクーデター勃発、パリへの亡命、暴動……と大変なことが相次いで起こりました。わたくしの人生は本当に駆けっこ。今も駆け足で走り抜けています。
わたくしは人の3倍働いて、3倍勉強して、3倍努力して、人の1/3の睡眠できました。休息というものはないし、病気をしたこともありません。病気になるなんてことは、わたくしにとっては贅沢なことなのです。ほとんどの方は毎日「生活」していますが、私は1日1日を「生きて」いる、そう思っています。
「負けてなるものか」使命感があるから何でもできる
テレビ番組にもよく出ますが、時には「どうしてあんな体を張った無茶なことを?」と聞かれることもあります。イルカの背に乗ってサーフィンをした際は、はじめ「そんなこと絶対無理!できっこない!」と思いました。でも何度も何度も練習していたら、3日目にできたんです! そのときの達成感は何物にも代えられない喜びでした。やり遂げる面白さを知りましたね。
「これからは何にでも挑戦して、克服するわ。何でもいらっしゃい!」。そんな気持ちになり、その後も48mの橋の上からバンジージャンプをしたり、110mのビルの上から隣のビルに飛び移ったり、4000mの上空からスカイダイビングをしたりと、とんでもないことに挑戦して全部やり遂げました。
テレビ番組に出る理由は他にもあります。わたくしは1年に6回くらいチャリティーイベントを開いています。つい最近も日本赤十字社と認定NPO「難民を助ける会」のために開催しました。2025年で28年になります。他にも被災者支援、動物保護、環境保全、アーティストの育成などの活動もやっています。テレビに出ると、これらのチャリティーイベントの集客に役立つのです。
自分の肩書きを「社交家」「慈善家」としてきましたが、以前、あるスポーツ紙に「タレント・デヴィ夫人」と書かれ、「えっ、私はタレントなの?」とすごくショックを受けました。でも、こう思い直したんです。「いいわ、テレビでの露出がチャリティーに役立つなら、タレントとして全うしてもいい」と。なぜなら、慈善活動は使命だと思っているからです。
わたくしは慈善活動を主宰し、オフィスを統治し、毎日毎日忙しく過ごしています。問題も背負い切れないほど抱えています。片付けても片付けても、次から次にいろいろな問題がやってきますから。生きるって本当に大変だと思いますよ。でも、こんなことで負けてなるものか。そういう気持ちでやっているんです。
いつも睡眠不足だし、酒量はものすごく多いし、若さと美貌には悪いことばかりしています。それでも、こうして元気に若々しくいられるのは、やはり使命感を持って生きているからだと思うのです。
そして、もう一つ大切なのが「感動」ね。感動こそが美しさの源泉だと、わたくしは考えています。
――「東洋の真珠」「社交界の華」「絶世の美女」「最高級の美女」…この世に存在する『美しい女性へ贈る賛美の言葉』すべてを浴びてきたに違いないデヴィ夫人。84歳(取材時)の今もなお、その美貌を更新し続けている源と語る「感動」とは、一体何だろうか。
美しさの源は感動。そして美しいものは感動と幸せをくれる
わたくしは命あるものすべてを愛します。お花も、わたくしのところに送られてきたものは非常に幸せですよ。毎日、水切りをして、お水を替えます。バラの花は普通なら3日くらいしか生きないですが、2週間ほど生きています。2年前の誕生日にいただいた蘭の花は、花が咲き終わった後も緑の葉だけ生かしておいたら、この前、お花が咲きました。
夏にいただいた鈴虫は、寒くなったので籠の周りを温かく囲ってあげて、長く美しく鳴いていました。グッピーもたくさん飼っています。この前、お産をして10匹くらい増えました。犬も9匹飼っています。一時は17匹いました。
自宅には美術品や骨董品もたくさんあります。いろいろありすぎて、もう集めるのはやめようと思うのですが、好きなものがあるとつい買ってしまうんです。断捨離ができなくて困っていますが、美しいものに囲まれているのは本当に幸せですね。
美しさとは、人に感動を与えるものだと思います。素晴らしい芸術品を見ること、音楽を聞くこと、そしてお花も、鈴虫の鳴き声も、グッピーの泳ぐ様も、大好きなワンちゃんもすべてわたくしに感動を与えてくれる美しいものです。
美しいものは、人の心を幸せにしてくれます。
スカルノ元大統領からいただいたプロポーズの言葉も、それはそれは美しいものでした。「私のインスピレーションとなり、私の力の源泉となり、そして私の人生の喜びとなってください」。100年生きていてもこんな美しいプロポーズの言葉を聞くことはない、と感動しました。これは天啓、神の定めた運命。私は選ばれたのだから、お尽くししよう。そう心に誓いました。
![](https://halmek.co.jp/media/uploads/dd36c15787960960f39bace10eb26511.png)
夫人が「自分で自分の美しさに感動した」、24歳の頃(写真提供:デヴィ夫人)
あれは24歳の頃だったかしら。わたくし、自分で自分の美しさに感動したこともありました。今ではあまり使わなくなった言葉かもしれませんが、美しくて気品のある女性のことを「﨟?(ろう)たける」と表現します。女性に対する一番の褒め言葉ですね。あの頃のわたくしは本当に﨟?たけていた。そう自分自身に感動したのです。
今日から1日10回感動し、使命感を持って生きましょう
人は感動しなくなったら老けます。年を取るとね、物事に感動しなくなるんです。そうしたら、どんどん老けていきますよ。お肌も何もかもが落ちていきます。だから、わたくしは1日に少なくとも10回は感動してくださいと、みなさんにお話ししています。
感動するって、そんなに難しいことではないんですよ。きれいなお花を見て「わー、キレイ」でもいい。本を読んで、美しい音楽を聞いて、素敵なドレスを見て、飼っている犬のかわいい顔を見て、お友達とお食事に行って、旅行に行って、あるいはわたくしに会って感動した、でもかまいません。とにかく感動、感動、感動、感動です。
そうすると体の中のホルモンやリンパの流れも活性化し、それが循環して顔にも表れてきます。毎日、心を高揚させている人はいつまでも若く、きれいでいられると思います。それから、姿勢も大切ね。姿勢をよくしていると、それだけ酸素がたくさん体内に入ってきますし、歩き方も変わってきますよ。
最後にお伝えしたいのは、やはり使命感を持って生きることです。幸せというのは、その人の考え方、物の見方次第ですけれど、人生に目標や目的、使命感のない人は不幸だと思います。みなさんにもぜひ、60代70代80代のときに「自分はこうありたい!」というものを持っていただきたいですね。そして日々感動する心を持っていただきたい。
わたくしはこれからも感動し、戦い続け、毎日を生きてまいります。
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