大切な服を長く着るために。黄ばみ・ダニ・虫食いを防ぐ!洗濯の「しまい洗い」と「出し洗い」とは?
HALMEK up / 2025年1月20日 22時21分
衣替えの際にきちんと洗濯しないと、しばらく保管している間に大切な衣類に黄ばみやダニ、カビ、虫食いが発生する恐れがあります。お気に入りの服を長く大切に着るためにも、ぜひ洗い方や収納方法を知っておきましょう。衣替えで出たいらない衣類の処分方法も紹介!
衣替え前の「しまい洗い」が必要な理由
ふじよ/PIXTA
衣替えとは、夏や冬になる季節の変わり目に、気候に合った服に入れ替える習慣です。
きちんと洗濯して収納する人もいれば、汚れが目立たなければそのまましまう人もいるかもしれませんが、実は衣替えの前は「しまい洗い」が必要です。
しまい洗いとは、衣替えの際にもう一度洗濯すること。ただ衣類を出し入れするだけでも大変なのに、洗濯し直すのには理由があります。
ここでは、衣替え前の「しまい洗い」が必要な理由を紹介します。
黄ばみが発生する可能性があるから衣替えをした衣類は長期間保管するため、洗濯せずにしまうと衣類に残った体の皮脂や汗に含まれるタンパク質が酸化して、黄ばんでしまう可能性があります。
特に首や襟元、脇などは蓄積した汚れが酸化して変色しやすく、目で見て汚れていないと思っても、時間が経つにつれて黄ばんでしまう可能性も。
そのため、一度洗濯した衣類でも衣替えをする前はきちんと洗濯をして、皮脂やタンパク質汚れを取り除いてから収納する必要があります。
ダニやカビが発生する可能性があるから衣替えの際に洗濯しないで収納すると、衣類の繊維に付着した皮脂やフケ、汗によってダニが発生したり、カビが生えたりする可能性があります。
人間は、特別な運動をしなくても1時間の通勤や4時間のデスクワークだけで、約200mlの水分が体から失われ、汗として出た水分が気付かない間に衣類にも染み込んでいます。
しまっていた衣類が湿っぽい、服を着たらアレルギー症状が出た場合は、ダニやカビが付着している可能性があるため、衣替えの前にしっかりと汚れを落としておくことが大切です。
虫に食われる可能性があるから衣替えでお気に入りの服を久しぶりに出したら穴があいていたという経験はありませんか?
これは、「カツオブシムシ」や「イガ」といった衣類を食べる害虫の幼虫が、衣替えの際に衣類に潜んでいたからです。
これらの害虫は、外出時や洗濯して外に干したときなどに衣類に付着して卵を産み付けます。
幼虫は衣類の繊維を食べて成長するため、しばらく保管している間に、虫食いの穴が広がってしまいます。
害虫の卵や幼虫は、洗濯すれば落とすことが可能です。衣類を虫食いから守るためにも、衣替えの際は洗濯をしてから衣類をしまいましょう。
衣替え後の「出し洗い」が必要なケースとは
polkadot/PIXTA
「出し洗い」とは、衣替えで出した衣類を洗濯すること。
衣替え前にしまい洗いをした場合でも、衣類を取り出した後に出し洗いをした方がよい場合もあります。
ここでは、衣替え後の出し洗いが必要なケースについて紹介します。
しまい洗いをせずに保管していた衣替え前はしまい洗いで衣類に残った皮脂やフケ、汗などの汚れや害虫の卵、幼虫を落とし、湿気が残らないようにしっかり乾燥させてから保管することが大切です。
しかし、しまい洗いをせずに衣替えをしてしまうと、衣類に残っていた皮脂やフケ、汗などによってダニが繁殖している可能性もあるため、必ず出し洗いをしましょう。
黄ばみ・汚れ・カビ・シミ・ニオイが気になる衣替えで保管していた衣類を取り出したときに、黄ばみや汚れ、カビ、シミ、ニオイが気になる場合も出し洗いが必要です。
防虫剤のニオイであれば洗濯で落ちるケースがほとんどですが、長期間付着していた汚れは自分で洗っても落ちない可能性もあるため、落ちそうにないと思ったら、クリーニング店に相談してみましょう。
衣替え中や着用時にアレルギー症状が出た長期間保管した衣類は、カビやダニが発生している可能性があります。
衣替え中や着用時にくしゃみや鼻水などのアレルギー症状が出た場合、そのまま洗わずに着用するとかゆみなどの症状が出る恐れもあるため、すぐに洗濯しましょう。
しまい洗いをきちんとしてから収納しているにもかかわらず、衣替えのたびにアレルギー症状が出る場合は、収納場所や収納グッズにカビやダニが発生しないような対策が必要です。
しまい洗い・収納の仕方も重要
Ushico/PIXTA
「お気に入りの服が黄ばんでしまった」「虫に食われてしまった」など、衣替え後の衣類を残念な状態にしないためには、しまい洗いや収納の仕方に気を付けることが大切です。
ここでは、正しいしまい洗いと収納の仕方を紹介します。
しまい洗いの仕方上記で紹介した通り、衣類に皮脂やフケ、汗などが残ったまま長期間保管すると、黄ばみやカビ、虫食いの原因になります。
基本的には日常の洗濯と同じですが、長期間しまっておく分、すすぎをしっかり行うことが大切です。
直接肌に触れるカットソーやシャツなどは、汚れをしっかり除去するために水ではなく温水で、基本設定よりも一段階上げたたっぷりの水で洗うとよいでしょう。
汚れが蓄積しやすい襟元や袖口などには、弱アルカリ性洗剤と水を1:1で混ぜた液体を付けて15分ほど放置し、ブラシでトントン叩いてから洗うと汚れが落ちやすくなります。
クリーニングが推奨されている衣類や、長く大切に着たい衣類については、クリーニング店に依頼するのがおすすめです。
衣替え時の収納の仕方きちんとしまい洗いをしても、収納の仕方に気を付けなければ衣類が傷んでしまう恐れがあります。
まずは衣類に水分が残らないようしっかりと乾かして、ダニやカビが繁殖しにくい環境を作りましょう。
衣類が乾いたら、密閉できる衣類専用のケースに、きちんとたたんで収納します。
その際、上に積むようにしまうと重みで下の衣類にダメージが加わる可能性があるため、立てた状態で詰め込みすぎないように収納するのがおすすめです。
防虫剤を衣類の一番上に置き、できるだけ風通しのよい場所に保管しましょう。
衣替えで出たいらない衣類を役立つ形で手放す方法
bluet/PIXTA
近年、ファストファッションの流行により、新しい衣類を購入する機会が増えました。
そのため、いざ衣替えをすると大量の衣類をしまわなければならず、お気に入りのもの以外は処分しようと考える人もいるのではないでしょうか。
ここでは、衣替えで出たいらない衣類を手放す方法を紹介します。
自治体の資源ゴミとして出す各自治体では、衣類をゴミとして焼却処分するだけでなく、古着を資源ゴミとして回収し、リサイクルやリユースする取り組みを行っています。
資源ゴミの日にゴミ捨て場に出すだけで処分が完了するため、手間をかけずに処分したい人におすすめです。
ただし、そもそも資源ごみの回収を行っていなかったり回収できないものがあったり、1回に出せるゴミの量が決まっていたりなど、自治体によってルールが異なります。事前にきちんと確認してから利用しましょう。
リサイクルショップに売る状態のよい衣類を大量に処分したい場合は、リサイクルショップで買い取ってもらうのがおすすめです。
買取価格の決め方は、1点ずつ査定する場合と重さで査定する場合があるため、ブランドの服が多い場合は1点ずつ査定してくれるショップを利用するとよいでしょう。
ただし、買い取り不可の場合や希望する価格で買い取ってもらえない場合もある点に注意が必要です。
フリマアプリやオークションで売る処分したい衣類の数がそれほど多くない場合は、フリマアプリやオークションで売却するのも一つの方法です。
この方法であれば、自分の好きな価格に設定できるだけでなく、都合のよい時間に簡単に出品できます。
ただし、フリマアプリやオークションの利用には、登録が必要なうえに出品手数料もかかります。
また、売りたい衣類を撮影して説明文を入力したり、購入者とやり取りをして発送したりなどの手間がかかることも理解しておきましょう。
知人・友人に譲る知らない人の手に渡ることに抵抗がある場合は、知人や友人で古着を欲しがっている人に譲るのもよいでしょう。
特に小さな子どもは成長が早く、あっという間にサイズアウトしてしまうため、譲りたい人ももらいたい人も多いです。
もしも譲る前に汚れや穴あき、傷などを見つけた場合は、ゴミとして処分するようにしてください。
寄付するいらない衣類は、NPO法人や児童養護施設などに寄付することでも役立つ形で処分できます。
この方法であれば、本当に必要としている人に衣類を届けることができ、社会貢献にもつながります。
ただし、寄付する際は氏名や住所などの個人情報が必要だったり、梱包資材の代金や送料を贈る側が負担したりするケースが多いです。
また、いつでも寄付を受け付けているとは限らないため、事前にきちんと確認してから寄付することをおすすめします。
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