【2021年・花粉飛散ピーク到来】マスクだけでは不十分!コロナ禍の花粉対策

ハルメクWEB / 2021年3月12日 11時0分

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コロナ禍の花粉対策のポイントは?

2021年春の花粉対策は、新型コロナウイルスの感染拡大で例年と注意すべきポイントが違います。埼玉大学大学院理工学研究科教授・王青躍(おう・せいよう)さんに、コロナと花粉対策について聞きました。ニューノーマルの花粉対策ガイドをお届けします。

2021年の飛散予測は?マスクだけで花粉対策は十分?

マスクだけで花粉対策は十分?

花粉症はアレルギー性鼻炎の一つで、くしゃみ・鼻水(鼻づまり)・目のかゆみなどの症状を引き起こします。中でも、スギ花粉症は多くの人が悩む「日本人の国民病」です。

「2020年は花粉の量が比較的少なかったのですが、夏が猛暑だったこともあり、2021年の花粉飛散予測は、昨年の1.6~2倍程度となっています。例年、関東の本格的な花粉飛散開始は2月初旬(例年は2月10日前後)からですが、数は少ないものの1月下旬時点でも花粉はすでに飛んでいるので、注意が必要です」と王さん。

2020~2021年は新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染拡大により、マスクをしている人が多いので「マスクだけで花粉症対策は十分」と思う人が多いようですが、それは間違い!

王さんによると「マスクは吸い込む花粉の量を1/3~1/6に減らすと言われますが、それだけでは花粉対策は不十分」とのこと。

「花粉は空気中の大気汚染物質と結びつくと破裂して、花粉内部や表面についているアレルゲン物質(花粉アレルゲン)が放出されます。通常のスギ花粉は20μm(マイクロメートル※)程度ですが、アレルゲン物質はPM2.5(2.5μm)よりも小さいため、通常の花粉対策用マスクで完全に防ぐことはできません」

自分&周囲の人の安心のために、花粉対策の徹底を

コロナ禍は花粉症対策の徹底を

さらに、コロナ禍は、例年以上に万全な花粉対策が大切である別の理由もあるそう。

「咳やくしゃみは、花粉症と新型コロナ、両方に共通する症状です。どちらを原因とするものか判断が難しいので、ムダに心配しないで済むように、花粉症の症状は早めの対策で抑えておくのが得策です。電車の中などで咳やくしゃみをすると、周りの人に『コロナでは?』と思われることもあります。トラブル予防の意味でも、花粉対策を徹底しましょう」

外出自粛で家で過ごす時間が増えた人も多いと思いますが、「家の中ならではの花粉ホットスポットに注意が必要」とのこと。

外出時・家の中それぞれの「コロナ禍の花粉対策のポイント」を教えてもらいました。

※1マイクロメートル (μm)= 0.001ミリメートル(mm)

コロナ禍の花粉シーズンは感染予防&マナーにも注意

コロナ禍の花粉シーズンは感染予防&マナーにも注意

例年と大きく異なるコロナ禍の花粉シーズン。王さんは「花粉症の症状だけではなく、新型コロナの感染予防や、周りの人とのトラブル防止につながるマナーも大切」だといいます。

「花粉症の症状で咳やくしゃみが出る人も多いと思いますが、今はコロナの感染拡大で世の中全体がピリピリしています。不要なトラブルを避けるために『花粉症です』と書かれたシールをマスクに貼るなど、周りの人に花粉症の症状だとわかりやすく伝えることも大切です」

家の外で注意したいコロナ禍の花粉対策

コロナ禍の花粉症対策:アルコール消毒液を持ち歩く

その他、公共交通機関やオフィスなど、外出時に気を付けたい花粉対策のポイントを紹介します。

1.マスクは隙間なく正しくつける
花粉の侵入を防ぐためにも、周囲に飛沫を飛ばさないためにも、マスクは正しく着用しましょう。「PM2.5対応」などの記載がある不織布マスクがおすすめです。

2.花粉対策メガネをかける
新型コロナの感染は鼻や口からだけではありません。目がかゆいからと手で目を触って感染することも。花粉対策メガネは花粉の侵入も接触感染も防げる一石二鳥のアイテムです。目に触れる場合は、手洗いやアルコール消毒を行いましょう。

3.マスクの予備&ゴミ袋を携帯する
くしゃみなどで汚れてしまう可能性もあるので、外出時はマスクを多めに携帯しましょう。また、使用済みのマスクやティッシュを入れるゴミ袋もバッグに入れて携帯しましょう。

花粉を室内に持ち込まない!換気は夜か送風モードで

花粉を室内に持ち込まない!換気は夜か送風モードで

家の中の花粉対策は、まず「外から花粉を持ち込まないこと」。特に注意したいのが、外からの帰宅時です。

「花粉を持ち込まないために、玄関に入る前にコートについた花粉を手で払ってください。コートは玄関で脱いで部屋には持ち込まないのが大切。さらに、部屋に入る前にシャワーを浴びるとベストです。洋服だけではなく、意外と髪の毛にも花粉は付いています」

シャワーが難しい場合でも、衣類を着替えるだけでも、部屋へ花粉を持ち込むリスクは大幅に減らせます。新型コロナの感染予防の観点から、外出時につけていたマスクをゴミ箱に捨てて、必ず手洗いをしてから部屋に入りましょう。

また、コロナ禍ではこまめな換気が推奨されていますが「花粉シーズンは、できるだけ日中の換気は避けてほしい」と王さん。

「花粉は朝7~8時頃に郊外にあるスギ林で飛散するので、都内には昼頃飛散してくることが多いです。時間がたつと花粉は地面に落ちますが、幹線道路の近くなどでは車の往来で花粉が常に舞っています。また、タワーマンションなど上空では花粉がないと思っている人もいますが、100m上空でも地上と花粉の量は変わらないという調査結果もあります」

マンションなどでは24時間換気システムがある場合も多いので、頻繁に窓を開けて換気する必要はないそう。もし自宅のエアコンがPM2.5対応なら、窓を開けなくても送風モードにすることで換気できます。

「どうしても窓を開けて換気する場合は、比較的花粉が少ない夜間にしましょう。風向きも重要なので、風下側の窓だけを開けるなど、工夫してください」

空気清浄機は置き場所に注意!

家の中の花粉対策アイテムとして、王さんがおすすめするのが、空気清浄機。PM2.5対応の機種だとベストです。

「花粉を持ち込みやすい玄関や、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひ空気清浄機を設置したいですね。ただし、空気の流れで花粉が舞う原因になるため、床の上に直接置くのはNG! 高さ30cmほどの台の上などに置くことを心がけましょう」

家の中で注意したいコロナ禍の花粉対策

家の中で注意したいコロナ禍の花粉症対策

家の中の花粉対策は、外から花粉を持ち込まない、持ち込んだ花粉はできる限り取り除く、の2つがポイントです。

1.コートは部屋に持ち込まない
花粉やウイルスが付いている可能性が高いので、コートは玄関付近で脱いで掛けておきましょう。静電気は花粉を集めるので、外出前に静電気防止スプレーを使うのもおすすめ。

2.帰宅後はすぐにマスクを捨てて、手洗い・消毒
外出時に着用していたマスクは、ビニール袋などに密閉してからゴミ箱に捨てましょう。マスクを触った手には、花粉・ウイルスが付着する可能性が高いので、必ず手洗い・消毒を!

3.換気は夜間&風が少ないときに
コロナ禍でもオフィスやお店と違って、家族だけの空間なら換気はほどほどでOKです。洗濯は部屋干しにする、布団は布団乾燥機を使うなど、窓から花粉を入れない工夫を。

4.空気清浄機は台の上に設置する
空気清浄機は、花粉対策&新型コロナ対策どちらにもおすすめのアイテム。直に床に置くと下に落ちた花粉を巻き上げるため、高さ30cmほどの台に置くようにしましょう。

5.家の中でもマスクをするのがベター
持ち込まないように工夫しても、どうしても花粉は入ってきてしまうもの。症状がひどいときは、家の中でもマスクを着用しましょう。部屋着と外出着を分けるのもおすすめです。

テレワーク中は要注意!花粉ホットスポットと掃除方法

テレワーク中は要注意!花粉ホットスポットと掃除方法

今はコロナ禍でテレワークをする人も多いと思いますが、自宅はオフィスに出勤する以上に花粉を吸い込む可能性もあるといいます。

「じゅうたんやカーペット、畳などは、室内に入り込んだ花粉がつきやすいので要注意。床にじかに座って長時間仕事をすると、大量の花粉を吸い込むリスクがあります。自宅でテレワークをする際は、テーブルとイスを使って床から離れて仕事するよう心掛けましょう」

家の中の花粉を取り除くために大切なのが、花粉がたまりやすい「ホットスポット」を重点的に掃除することです。

「玄関や窓の近くなど、人や空気が出入りする場所は、花粉が落ちやすい場所でもあります。部屋の隅など、ホコリが多い場所には花粉もたまりやすいもの。花粉は衣類について持ち込まれるので、クローゼットなど、衣類を保管する場所にも注意が必要です」

家の中を掃除する際のポイント

家の中を掃除する際のポイントは、花粉が多い場所→少ない場所の順に進めること。

「まずは、特に花粉が落ちやすい玄関から始めて、部屋の隅、じゅうたん・カーペットという順に進めていきましょう」

花粉シーズンの掃除のポイント

1.花粉を吸い込むのを防ぐため、掃除前に必ずマスク着用
掃除をすると花粉が舞い上がるリスクが上がります。必ずマスクをしてから掃除に取り掛かりましょう。

2.花粉が多い場所→少ない場所の順に進める
空気の流れで花粉が舞い上がるのを防ぐために、花粉が多い場所から順番に掃除を進めていきます。

3.いきなりの掃除機がけはNG!
花粉のたまった床や畳に掃除機をかけると、かえって花粉を舞い上げてしまう可能性があるので要注意。

4.濡れタオル→乾いたタオルで「2回拭き」を
まずは水拭きして花粉を取り除いて、サッと乾拭きで仕上げる「2回拭き」。じゅうたん・カーペットも、粘着クリーナーなどで花粉を取り除いてから掃除機をかけましょう。

5.窓の結露も花粉破裂の原因!朝起きたら窓をタオルで拭く
冬は窓に結露が付きやすいですが、花粉は水分を含んで膨張すると破裂しやすくなります。窓の近くは花粉が多い場所でもあるので、朝起きたら結露を拭き取りましょう。

コロナ禍におすすめの花粉対策グッズは?

コロナ禍におすすめの花粉症対策グッズ

こうした自分でできる対策に加えて、最近はさまざまな花粉対策グッズが登場しています。中でも、王さんが特におすすめするのが、精油(エッセンシャルオイル)入りの花粉対策グッズとのこと。

「精油入りの対策グッズは、花粉にも効果的なのはもちろん、リフレッシュにもつながるのでおすすめです。また、コロナ禍でマスクを長期間しているので、マスクによる肌荒れが気になる人も多いと思います。敏感肌の人は花粉シーズンになると肌荒れしやすくなるので、アレルギー対応化粧品やインナーマスクなどを使用して、肌への負担を抑えましょう」

おすすめ花粉対策グッズ1:精油入りアイテム

精油の中には、花粉そのものにアプローチして、花粉のアレルギー性を抑える効果のある種類が存在します。精油を使った対策グッズを使うことで、効果的な花粉対策が期待できます。

顔や髪の毛に吹き掛けるスプレータイプや、マスクに塗るスティックタイプなど、さまざまなタイプがあるので、生活スタイルに合わせて検討しましょう。

エステー「MoriLabo 花粉シール」

エステー「MoriLabo 花粉バリアシール」オープン価格 参考価格:1078円(税込)

エステー「MoriLabo 花粉バリアシール」は、衣類に貼るだけで簡単に花粉をガード。花粉をトドマツの香りでコーティングして、アレル物質の働きを低減するシールタイプです。家庭内でマスクを使用していない時にもおすすめです。

おすすめ花粉対策グッズ2:花粉対策メガネ

花粉対策メガネは、花粉症による目のかゆみの症状を軽減するだけでなく、新型コロナの接触感染予防にも役立つアイテム。

最近は、レンズが曇りづらい・メガネの上から掛けられるなどの機能性や、デザイン性重視のおしゃれな花粉対策メガネも登場しています。

J!NS「JINS PROTECT PRO」

JINS「JINS PROTECT PRO」 参考価格:8800円 (税込)

JINS「JINS PROTECT PRO」は、飛沫を最大92%カット・花粉を最大98%カットして、花粉対策にも新型コロナ対策にも役立つ一石二鳥のアイテムです。普通のメガネのような自然な見た目で、メガネと一緒にマスクをしても曇りにくいレンズを標準搭載しています。

おすすめ花粉対策グッズ3:アレルギー対応化粧品

コロナ禍は「マスクで顔が隠れるからメイクはしない」という人も多いようですが、素肌のままマスクをすると肌荒れの原因に……。

マスクの刺激や花粉による肌荒れを防ぐために、花粉シーズンは敏感肌用の化粧品を使うのがベストです。

おすすめ花粉症対策グッズ3:アレルギー対応化粧品

花王「ビオレ UV バリア・ミー ミネラルジェントルミルク」想定価格:880円(税込)※編集部調べ

2021年2月6日に発売される、花王「ビオレ UV バリア・ミー ミネラルジェントルミルク」は、紫外線をだけでなく、チリ・ほこり・PM2.5・花粉などの微粒子の付着までカット! 無添加で保湿成分配合のため、ゆらぎがちな肌にもピッタリです。

健康が一番!免疫力アップのために睡眠&食事も大切

今回さまざまな花粉対策をご紹介してきましたが、花粉症も新型コロナ予防対策においても、最大のポイントは免疫力アップです。

「自分も周りも花粉&コロナ対策を工夫して、トラブルを予防すること、ストレスをためないことが大切です。外出自粛でストレスがたまったら、自分へのご褒美として、うなぎやお寿司などのごちそうを食べるのもたまにはいいですよね! 家族とのコミュニケーションや睡眠を十分とることも、健康を維持する上では大切なことです」

コロナ禍の今は、多くの人が緊張感を持って過ごしており、いつも以上にストレスをためやすい状態です。

家の外では万全の対策、家の中ではリラックス&ストレス解消を心掛けて、アレルギーやウイルスに負けない、健康な体と心を手に入れましょう。
 

■教えてくれた人

王青躍さん

監修者プロフィール:王青躍さん

おう・せいよう 埼玉大学大学院理工学研究科 教授・工学博士。環境科学研究者。都市部の大気汚染による花粉症の凶悪化を専門として研究。都会と地方の花粉症の違いや、花粉アレルゲンの研究結果などを、さまざまなメディアを通じて発信している。

取材・文=竹下沙弥香(ハルメクWEB)

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