【診断】骨盤底筋の老化チェック !1日5分の骨盤底筋トレーニングも
ハルメク365 / 2024年7月27日 18時50分
くしゃみで「ドキッ」っとしたことがある……。もしかしたら「骨盤底筋」が加齢で衰えているのかもしれません。泌尿器科医の関口由紀先生監修で作った、骨盤底筋の衰えセルフチェックリストを今すぐチェック! 簡単な骨盤底筋トレーニングもご紹介します。
実は大事な骨盤底筋。衰えるとどうなる?
骨盤底筋は、その名の通り骨盤の底に付いている筋肉。ハンモック状に張られ、膀胱や子宮などの臓器が下に落ちてしまわないように支えています。衰えてしまうと、くしゃみをしたときや重い荷物を持って腹圧がかかったときに「ドキッ」。他にも、お尻の垂れなど、さまざまな不調を引き起こしてしまいます。
「これらの不調は、それだけでは死に至るわけではありません。ですが、QOL(クオリティ・オブ・ライフ。生活の質)が著しく低下してしまいます。これからも快適な毎日を送るために、骨盤底筋の衰えは軽視してはいけません」と教えてくれたのは泌尿器科医の関口由紀先生。
「骨盤底筋は、他の筋肉と同様に、年齢を重ねると衰えてしまうもの。女性にとって特に大きなダメージを与えるのが、妊娠・出産です。その他、姿勢の崩れやトイレでのいきみ、重い荷物の持ち運びなど、過度に腹圧がかかる動作も骨盤底筋を傷め、衰えさせる一因。日常生活のちょっとしたクセや習慣も骨盤底筋に悪影響を及ぼしてしまうのです」
簡単!骨盤底筋の衰えセルフチェックリスト
これからのQOLをキープする上で大切な部位「骨盤底筋」ですが、お悩みが顕著に現れていなければ衰えているのかがわかりにくい部位でもあります。
あなたの骨盤底筋は、元気な状態をキープできているでしょうか? まずは自分の状態を知ることが大切です。
泌尿器科医の関口由紀先生監修のもと、ハルメクオリジナルの「骨盤底筋の衰えセルフチェックリスト」をご用意しました。4つ以上当てはまると要注意。あなたはいくつ当てはまるでしょうか? さっそく、チェックしてみましょう。
□ くしゃみで「ドキッ」としたことがある
□ 出産経験がある
□ 気付くと猫背になっていることが多い
□ 定期的に運動する習慣がない
□ 長時間座っていることが多い
□ 腰がいつも痛い
□ トイレでいきむことが多い
□ 重い荷物を持つことが多い
●チェックの数が0個の人:骨盤底筋は締まっていて元気!
今後も維持できるように、今のうちから骨盤底筋の意識づけを習慣化すると◎。
●チェックの数が1~3個の人:これから衰えが進むかも……!
ダメージは軽いですが、黄色信号。日常的に骨盤底筋を意識してみましょう。まずは、思い出したときにキュッと締めたり緩めたりするだけでもOK。
●チェックの数が4~6個の人:衰えが始まっています!
骨盤底筋が伸びて緩んできている可能性が。日常的に骨盤底筋を意識しながら、骨盤底筋トレーニングもとり入れてみましょう。習慣化することが大切です。
●チェックの数が7個以上の人:すでに衰え、弱っているかも
骨盤底筋トレーニングを2~3か月続けても気になる場合は、受診も検討してみましょう。
1個でもあてはまった方は早めの対策を
チェックの結果はいかがでしたか?お気付きかと思いますが実はこちらのチェック、1個以上あてはまれば骨盤底筋が衰えている可能性がある、という結果になっています。つまり、骨盤底筋はというのは、それほどに衰えやすいものなのです。
「骨盤底筋の衰えは、放っておくとどんどん進行してしまいます。でも、骨盤底筋を鍛えるのは何歳からでも遅くはありません。ぜひ早めに対策して、将来のQOLを守りましょう」と関口先生。
骨盤底筋を鍛えるために、簡単にできるトレーニング方法を教えてもらいました。
1日5分でOK!簡単にできる骨盤底筋トレーニング
1.おならを我慢するときのように肛門を締める。
2.おしっこを止めるように腟を閉める。
3.息を吐きながら腟・肛門を持ち上げるように1と2を同時に行う。
1~3ができたら、仰向けになった状態や背すじを伸ばして座った状態で、骨盤底筋の締める・緩めるをゆっくりと繰り返したり、素早く繰り返してみましょう。
仰向けになって……
椅子に座ったときに……
「自宅でのちょっとした時間を使って簡単に行えるトレーニングです。起床時に仰向けになった状態のまま行ったり、自宅でテレビのCM中に行ったり、ちょっとした時間に骨盤底筋のことを思い出してトレーニングしてみてください。1日5分でOKです」と関口先生。
骨盤底筋を意識しながら「締める」「緩める」を習慣にして、未来の自分のQOLを守りましょう!
泌尿器科医・関口由紀先生のプロフィール
女性医療クリニックLUNAグループ理事長。横浜市立大学医学部泌尿器科客員教授。日本泌尿器科学会認定専門医・指導医。ハルメクの「骨盤底筋サポートショーツ」を監修。『自分で治す!頻尿・尿もれ』(洋泉社刊)『セックスにさよならは言わないで』(径書房)など著書多数。
取材・文=日和佐 希志乃(ハルメク 健康と暮らし編集部) 撮影=田所瑞穂
※この記事は2022年8月の記事を再編集をして掲載しています。
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