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股関節を痛め車いす生活に…元体操オリンピック選手を救った姿勢と歩き方が整う「シルキー体操」とは?

ハルメク365 / 2024年7月26日 18時50分

股関節を痛め車いす生活に…元体操オリンピック選手を救った姿勢と歩き方が整う「シルキー体操」とは?

膝が痛くて、以前のように歩けない……。東京オリンピック体操のメダリスト・中村多仁子さんに勇気をもらいましょう! 股関節を痛めて一時は車いす生活になるも、股関節・ひざに負担がかからない「シルキー体操」を考案。姿勢と歩き方を教えていただきます。

67歳で股関節の手術、自ら見つけた「正しい姿勢の歩き方」

4-01_股関節の手術後、自ら見つけた「正しい姿勢の歩き方」

中村さんは、体操選手、指導者として60年以上、美しい体の動きを追求してきました。生まれつき股関節が脱臼しやすく故障を繰り返し、歩くのにも不自由するようになり、67歳の頃、人工股関節を入れる手術を経験。

「古い形式の手術だったので、1週間寝たきりに。車いすや杖に頼りながら、体重を正確に左右の脚に乗せて歩けるまでのリハビリは半年以上もかかりました」と中村さん。

4-02_股関節の手術後、自ら見つけた「正しい姿勢の歩き方」

でも諦めず、家の壁に手をついて左右の脚に体重を乗せて横向きに歩いてみるなど自分なりにリハビリを続ける中、「胸の中心(センターポイント)から脚だというイメージを持つと、脚は長い振り子がぶらぶら振れる動きになり、股関節にもひざにも負担がかからない」と中村さんは気付いたそう。

体の軸と胸の中心点を意識!中村さん流「基本の体の捉え方」

体の軸と胸の中心点を意識!中村さん流「基本の体の捉え方」

「股関節、ひざ、足首をバネにして歩くイメージです。そして、体の動きは、体幹のような大きなものを動かすより、細い線をイメージして動かす方がエネルギーを効率よく伝達でき、合理的で美しい。頭、背骨、尾骨、両ひざ、くるぶしの間を通る細い絹糸のような縦軸“シルキーライン”を意識して歩くことが大事だと考えています」と中村さん。

4-04_中村さん流「基本の体の捉え方」

  • シルキーライン
    頭、背骨、尾骨、両ひざの間、くるぶしの間を通る縦軸
  • センターポイント
    シルキーラインと腕が交差する胸の中心点
一生自分の足で歩くための4つの基本

1.姿勢を正す
胸の中心(センターポイント)と頭、背骨、尾骨、両ひざの間、くるぶしの間を通るシルキーラインを意識することで、ひざ腰に負担をかけない歩き方を身に付けます。

2.足の指と足首に力をつける
足の指と足首に力がつき地面をつかんで歩けるようになると自然なけり出しが可能に。着地したときの衝撃が和らぎ、ひざ腰の負担が減らせます。

3.股関節を柔らかくする
股関節を柔らかくすることで、歩幅を大きくでき、つまずきにくくなります。年齢とともに硬くなりがちな股関節をほぐしていきましょう。

4.左右の脚に均等に体重を乗せる
歩くとき、無意識のうちに片脚だけに負担がかかっていることがあります。左右の脚を均等に使って歩けるようにしましょう。

次回は、中村さんが一生自分の足で歩くために実践する基本の動き「姿勢を正す」「股関節を柔らかくする」「足の指と足首を動けるようにする」「左右の脚に均等に体重を乗せる」を紹介します。

教えてくれたのは中村多仁子(なかむら・たにこ)さん

1943(昭和18)年、新潟県生まれ。東海大学名誉教授。女子体操選手として62年プラハ世界選手権大会団体3位、64年東京オリンピック団体3位など活躍。競技生活終了後、東海大学で後進の指導をする。シニア世代の健康指導も行う。『シルキー体操』(徳間書店刊)が好評発売中。

取材・文=野田有香、児玉志穂(ともにハルメク編集部) 撮影=鈴木宏 ヘアメイク=AKANE
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年2月号を再編集し、掲載しています。

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