加齢で黄ばむ歯の色問題。50代にこそ勧めたい！最新ホワイトニング事情【医師解説】

マウスケアで口元から若々しく、美しくなる方法を歯科医師の石井さとこさんに伺う3回の企画。最終回は、歯科医院でのホワイトニングと歯科矯正の最新情報についてです。石井さんの医院での実際の費用もあわせてご紹介します。

教えてくれたのは、石井（いしい）さとこさん

1961（昭和36）年生まれ。歯科医師。口もと美容スペシャリスト。ホワイトホワイト院長。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者。ホワイトニングや矯正などの歯科治療の他、歯と体を美しく保つための食事、歯が美しく見える口元メイクについてのアドバイスにも定評がある。

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美しい歯と口元は何歳になっても目指せる！

加齢に伴い、歯には“黄ばみ”や“くすみ”が出てきます。また長年の噛み癖や歯ぎしりなどで、歯に隙間ができる人も。若々しい歯を取り戻したいなら、歯科でのホワイトニング治療や矯正治療が頼りになります。

「50代以降は歯周病のリスクも上がりますから、歯科で歯のチェックとクリーニングをしっかりしてもらった上で、ホワイトニングや矯正の治療を受けるのが基本です」と歯科医師の石井（いしい）さとこさん。

ホワイトニングや矯正の治療法は、以前より格段に進歩しています。健康保険のきかない自費診療で、歯科によって方法が異なることもあります。事前にインターネットなどで調べて、経験豊富な歯科を選ぶようにしましょう。

歯の黄ばみ・くすみをクリーニング！

専用の薬剤を使って、歯表面のエナメル質部分の着色を分解し、歯を白くするのが、ホワイトニング治療です。 

「当院では、歯に熱を持たせず、痛みの少ないジェル状薬剤を使用。ホワイトニング治療と自宅でのホームホワイトニングの併用で、色の後戻りを防いでいます」と石井さん。

治療時間は30分程度。効果判定は専用の機器を使い数値で確認しているそう。費用の目安は、12本治療3回（ホームケア含む）で7万～11万円（取材当時）。

自宅で行うホワイトニングのキット。専用のマウスピースに薬剤を注入し、1回30分～1時間装着。1～2週間、毎日続けます

歯の隙間、歯並びを整えて美しく

歯の矯正というとワイヤーを着けるイメージがありますが、最近は透明でいつでも取り外しができる「マウスピース矯正」が登場しています。

「前歯の隙間や噛み合わせの癖などを矯正できます。外から目立たず、また痛みが少ないのも利点。ただし歯周病がなく、歯茎が健康な方が対象です」（石井さん）

装着して平均1年ほどで矯正効果が出るそう。費用の目安は、前歯の隙間の場合、66万円から（1年間／取材当時）。

専用のマウスピースを作り、１日15時間以上装着します。通院回数が少なく、比較的短期間で歯並びを整えることが可能です。

※費用は石井さんのクリニック「ホワイトホワイト」の場合。歯科や治療内容により異なります。

取材・文＝佐田節子　構成＝大矢詠美（ハルメク編集部）
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年6月号を再編集し、掲載しています。