簡単&時短!おうちでできる“おいしい薬膳”レシピ3選。薬膳調味料から人気スイーツも。
Hanako.tokyo / 2020年11月16日 18時0分
“薬膳料理”と聞いて、思い浮かべるのは「苦い」「おいしくない」?それとも「体に優しく、毎日続けられる食事」?“おいしい”レシピで、体の内側から元気になろう。
1.料理に使える調味料を作る。毎日スプーン1杯で体がイキイキよみがえる「薬膳酢」
昆布は酢にうま味を移し、酸味を緩和。酢酸カルシウムになることで体に吸収されやすくなるんです。疲労回復効果ほか、血液サラサラ、ダイエット効果、内臓脂肪を減らすのにも有効。毎日の料理に少し加えて活用を。
作り方
【材料(2人分)】
・リンゴ酢(なければ米酢、黒酢でも可)…2カップ
・クコの実…大さじ3
・昆布…カット4〜5枚
【作り方】
1.カットした昆布、クコの実、酢を全て瓶に入れる。
2.半日以上置いたら完成。常温で保存を。
2.疲れた時は“山薬”からパワーをもらう。「薬膳ビビンパ」
滋養・免疫力アップに
滋養が高い山芋や長芋は、体や心が疲れた時に摂りたい食材。そぼろには植物性たんぱく質がぎゅっと詰まった乾物の高野豆腐を混ぜると、よりヘルシーに。個々の食材がもつ栄養を一度に摂れる理想的な薬膳メニューです。
作り方
【材料(1人分)】
・山薬(山芋・長芋)…好みの量
・黒米ご飯(雑穀・玄米・白米でも可)…1杯分
・卵黄…1個分
・高野鶏そぼろ…(作り方1)…適量
・小松菜のごま和え(作り方2)…適宜
・人参のすりおろし(作り方3)…大さじ2
・すだち…1個
【作り方】
1.小鍋に鶏ひき肉250g、きび砂糖大さじ2、醤油大さじ5〜6、粗みじん切りの生姜大さじ2、水100mlを「混ぜてから」中火にかけて、時々混ぜながら煮る。途中で刻んだ高野豆腐2枚(直接鍋にすりおろしながら加えても可)を加え、水気がなくなるまで約8〜10分煮る。
2.小松菜は5株を熱湯で塩茹でし、2〜3cmに切って水気を絞る。醤油、すりごま各大さじ1、ごま油、だし各少々で和える。
3.人参は皮ごと大さじ2ほどすりおろし、薬膳酢、ごま油、塩各少々で味付けする。
4.山薬をタワシでこすり洗いし、皮をむく。すりおろしてとろろにする。
5.茶碗にご飯をよそって、そぼろと野菜を盛り、とろろをのせて味噌(分量外)を添える。卵黄をトッピングし、好みですだちを搾る。
3.台湾の名物朝ごはんは、美容食でもあり!「黒ごま豆漿」
美肌・美髪に
良質な植物性たんぱく質の豆乳と黒ごま。特に黒ごまは、肌や髪の乾燥に効く、美肌・美髮食です。そこに薬膳酢を合わせれば、免疫力を上げる効果も。3分でできるので、朝ごはんや小腹が空いた時にもおすすめです。
【材料(1人分)】
・薬膳酢…大さじ1
・黒すりごま…大さじ1
・豆乳…1カップ
・醤油…小さじ2
【作り方】
1.小鍋で豆乳を沸騰直前まで温める。
2.器に薬膳酢、黒ごま、醤油を入れる。
3.2に熱々の1を注ぐ。好みで薬膳酢のクコの実を飾る。
今日食べたものが、明日の自分を作る。
「薬膳とは本来、“自分の体調や体質に合わせた自然治癒力を上げる食べ合わせを知る”という、ごくシンプルなことなんです」そう教えてくれたのは、料理家の井澤由美子さん。「季節ごとに口にする旬の食材もそう。それぞれに効能が宿り、食す意味がちゃんとある。プラス、これからますます寒くなる冬は、腎機能が低下する季節。そこで“腎機能をアップさせる食材=ごまや黒きくらげなど黒いもの”と知っていれば、積極的に摂ることを意識できますよね」食べ物で体調管理ができれば、風邪や感染症の予防もでき、自然と免疫力も高まるというわけだ。「今日食べたものは、明日の自分を作る」。身近な食材にどんな効能があるのか、ほんの少し知識を足してみませんか。
1.「山芋」山の薬と書いて“さんやく”と呼ばれ、滋養が高い。
2.「黒ごま」腎機能が低下する冬は、黒い食材が良いとされる。
3.「白きくらげ」美肌効果があり、“貴婦人の美容食”とも。食物繊維が豊富。
4.「杏仁粉」肺を潤し、喉の調子を整える。便通効果も。
5.「黒きくらげ」血を健康にし、腎を補う。ビタミンB、D、鉄分が豊富。
6.「なつめ」免疫力を高める手伝いをする生薬。
7.「栗・ナッツ類」松の実、銀杏、栗、ピーナッツなど、秋のナッツは肺と腸を潤す。整腸作用があるので便秘改善にも良。
8.「れんこん」喉の痛みや咳をやわらげる。
9.「ジャスミン」気の巡りを良くし、イライラを解消。
10.「生姜」体を温める効能が高く、食欲を促す食材。
11.「クコの実」“薬膳のプリンセス”と呼ばれる。眼精疲労、肌荒れに。
12.「ハトムギ」美白効果やデトックス効果があり、イボをとる。
13.「りんご」体の余分な熱をとり、風邪や二日酔いにも有効。
14.「きのこ類」免疫力アップに貢献。効能はそれぞれ異なるが、日光に30分以上当てるとカルシウムが増す。
15.「シナモン」末端神経まで温めてくれる。
16.「葛」「葛根湯」は葛の根を使用した漢方薬。イライラを抑え、おなかの不調も改善。
Navigator…井澤由美子(いざわ・ゆみこ)
料理家。国際中医薬膳師・国際中医師の資格をもつ。NHK『きょうの料理』ほか、各種メディアで活躍中。
(Hanako1190号掲載/photo:Kenya Abe styling&cooking:Yumiko Izawa text&edit:Yoshie Chokki)
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