「教育」の今を知るためにチェックすべき映画&本4選!世界で取り上げられている「平等な教育」って?
Hanako.tokyo / 2020年12月15日 13時0分
なんだか難しそうと思われがちなSDGs、実は私たちの生活に身近なテーマばかり。現代社会が抱える課題について知るきっかけになる、映画やドラマ、本を紹介していきます。今回ご紹介するテーマは「教育」。人種やジェンダー、貧富の差、障がいの有無にかかわらずすべての人にとって平等な教育はどのように実現できるのか?豊かな人生を送る上で欠かせない、「教育」の今を知ろう。
1.『親愛なる白人様』
Netflixオリジナルシリーズ『親愛なる白人様』シーズン1〜3独占配信中
架空の名門大学を舞台に、ハロウィンに開催された白人による黒人紛争パーティがきっかけで浮き彫りになる、人種差別の実態を描いたドラマシリーズ。非白人の学生たちが日々直面している人種・階級・性別の問題をユーモアを交えつつ辛辣に映し出していて、人種差別がいまだにはびこるアメリカの教育現場のリアルを知ることができる。
OTABE’S RECOMMEND
「高い教養や知性があるからこそ、差別の歴史や意識に縛りつけられる。日本で暮らしている私たちがあまり目を向ける機会のない現実に触れるきっかけとなる作品です。」
2.『アメリカの教室に入ってみた 貧困地区の公立学校から 超インクルーシブ教育まで』/赤木和重 著
アメリカの教育は一つの地域を見ただけじゃわからない。発達心理学・特別支援教育学の教授である著者が、裕福な地域と極貧の地域の学校に入り込み、貧困地区の公教育や私立学校で行われる「超インクルーシブ教育」について探っていく。アメリカ教育の光と影を通して、日本の教育を見つめ直すきっかけを与えてくれる。(ひとなる書房/1,700円)
OTABE’S RECOMMEND
「インクルーシブ教育を軸にアメリカの教育の現状をフェアな視点で記録した本書を読むと、「同じ」であることが重視される日本の教育の未来について考えさせられます。」
3.『スペシャルズ!〜政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話〜』
©2019 ADNP - TEN CINÉMA - GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - BELGA PRODUCTIONS - QUAD+TEN
自閉症の子どもをケアする施設を経営するブリュノと、ドロップアウトした若者たちの社会復帰を手伝っているマリク。問題を抱えた子どもたちのために日々奔走する2人だが、ブリュノの施設は政府の監査によって閉鎖の危機に瀕してしまう…。全国順次公開中(配給:ギャガ)
MATSUYAMA’S RECOMMEND
「子どもたちを守りたいと強く願う2人が、施設閉鎖の危機に追い込まれながらも奮闘する実話がもとになっています。かっこいいおじさんコンビが政府と戦う姿は見ていて爽快!」
4.『ユニークライフ』
Netflixオリジナルシリーズ『ユニークライフ』シーズン1〜3独占配信中
自閉症スペクトラムを抱える主人公・サムは、大きな音や、人とコミュニケーションをとることが苦手な18歳。いつも大好きな南極とペンギンの話ばかりしていた彼が、カウンセラーからアドバイスを受けて初めての恋愛に挑戦してみようと決意。家族や友人、恋人との関わりを通じて成長していくサムの姿に、あたたかな希望を感じるドラマ。
OBA’S RECOMMEND
「サムだけでなく彼を支える両親や妹のケイシー、カウンセラーのジュリアの葛藤がうまく描かれていて、それぞれに個性があってみんな大切な存在なんだと思わせてくれます。」
Navigators
・松山 梢(まつやま・こずえ)/雑誌『ROAD SHOW』の編集を経てライターに。映画や演劇、ライフスタイルに関する記事を執筆。
・小田部仁(おたべ・じん)/ユースカルチャー 誌『Quick Japan』編集部を経て 独立。現在はフリーランスで文筆 ・編集業に携わる。
・大場桃果(おおば・ももか)/フリーランスで 雑誌や書籍、Wedなどの編集に携 わる。高校や大学が舞台の作品に 目がない青春映画マニア。
(Hanako1190号掲載/photo:Natsumi Kakuto text:Momoka Oba)
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