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【台北】地元の人々が集まる名物喫茶〈上上咖啡〉。受け継がれてきたおいしい料理とコーヒーを。

Hanako.tokyo / 2021年5月4日 12時0分

【台北】地元の人々が集まる名物喫茶〈上上咖啡〉。受け継がれてきたおいしい料理とコーヒーを。

昔風のデートがしたい、慌ただしい日常から解放されたい…こういう時は台湾の喫茶店へ。こだわりのコーヒーと懐かしい食事でタイムスリップした気分になれます。本誌連載『秘密の台湾』よりお届け。

壁に飾られた絵、並べられている小物はオーナーが海外旅行中に集めた記念品。隅々にまで思い出がある。

毛さんとアーロンさんにとって、旅のスタートはいつも喫茶店からだ。「その土地の日常生活を体験できて町とつながれるから」と毛さん。旅行気分で温かい喫茶店を探しては、友人が訪ねてくる際の案内リストにピックアップする。〈上上咖啡〉もその中のひとつ。創業から40年以上経つ〈上上咖啡〉は、ヨーロッパの街角で出会ったお店のようだ。アーチ型のドアと窓ガラスから温かい黄色いライトがこぼれだす。「昔から通っているお客様が多く、三世代でいらっしゃる方も。最近は若い方も増えています」とオーナーの余麗萍(ユイリーピン)さん。

ボルシチセット260元はトースト、ガーリックトースト、ライスから選択可。食後にはコーヒーか紅茶もどうぞ。

食事の時間になると、半数以上のテーブルには赤色のボルシチが置かれる。牛骨、牛ばら肉と野菜を4時間煮込んで出来た栄養満点の濃厚スープだ。ほかに薬膳ハトムギのスペアリブスープである台湾風の四神薏仁排骨湯(スー シェンイーレンパイグゥターン)や野菜かぼちゃスープも人気。軽く食べたいならサンドイッチと厚切りトーストもある。

老舗喫茶店のサイフォン式コーヒーは試すべき。ブルーマウンテン150元が看板メニュー。

サイフォンでいれたコーヒーは、深煎りコーヒーを愛するアーロンさんのおすすめだ。ちょっとレトロな雰囲気を楽しみたい時には、台湾では珍しいコーヒーフロートをどうぞ。凝縮された時間で生まれた老舗の思い、店の味を守りつつ、お客さんの心と胃袋を満たしている。

〈上上咖啡(シャーンシャーンカーフェイ)〉

数十年前から受け継がれてきたおいしい料理とコーヒーを提供する。
台北市延平南路95號
02-2314-0064
10:30~21:00(土日9:00~19:00)無休
50席/禁煙

Navigators

左・毛家駿(マオ ジャジュン)/空間デザイナー兼カフェ〈時常在這裡(スーツァンザイザーリー)〉店主。台湾と日本を中心に実用的なものを探している。

右・アーロン/〈時常在這裡〉のシェフパティシエ。食材本来の味が楽しめるスイーツが好き。幸せな気分になれるスイーツを作りたい。

(Hanako1193号掲載/photo : teikoukei text : phoebe wang coordination : Chen Tsuiwen translation : deby tsai produce : Hanako.taiwan)

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