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山梨発、新たな未来を生み出す〈ROOSTER〉の卵。/フードディレクター・野村友里さんが信頼する美味しさと、生産者たち。

Hanako.tokyo / 2021年5月14日 19時30分

フードディレクター・野村友里さんのおすすめ食材を紹介する、3月29日(月)発売『会いたくて、食べたくて 私が信頼する101の美味しさとその生産者たち』より、〈ROOSTER(ルースター)〉の卵をご紹介します。

〈ROOSTER(ルースター)〉の卵

月1コース6個×4パック2,620円など、オンラインショップから定期便をオーダーできる。お試しセット2,890円(各税・送料込)もあり。不定期で〈eatrip soil〉でも販売。
山梨県北杜市武川町柳沢3971-25

山梨県北杜市、甲斐駒ヶ岳の麓で牧場に鶏を放し、卵を作っている〈ROOSTER〉の徳光康平さんは、2016年からの新規就農者です。東日本大震災で都市生活に疑問を持ち、自身の暮らしを見つめ直しました。有機農家や平飼い農家の師匠と出会い、「持続可能な農業とはなんだろう」と考えるようになっていきます。さらに猟師免許を取得して有害鳥獣駆除の仕事も手伝ううちに、動物と人間との関係についての思索を深めていきます。

「都市と自然の歪みで割りを食っている動植物には尊厳がない。それは不健全な気がするんです。自然農や有機農業でも、単一な食物を生産すれば、どうしても歪みが起きる。循環させることで、歪みをなんとか抑えられればと思っていますが、わからないことも多いんです。まだ駆け出しの畜産農家ですが、市場に農作物を出荷するだけでは、問題は解決しない。放牧畜産と循環型農業だけでなく、林業、狩猟、エネルギーの問題まで繋がった解決策を勉強しながら、よりよい選択肢を目指したいです」そのために卵を起点として、多様な人々と対話できるように、農業体験や解体ワークショップなどを行っています。おいしい卵が人を惹きつけ、新たな未来を生み出していくのでしょう。

Profile…野村友里(のむら・ゆり)

eatrip 主宰・料理人。長年おもてなし教室を開いていた母の影響で料理の道へ。ケータリングの演出、イベントの企画・プロデュースなどの傍ら、雑誌の連載、ラジオのパーソナリティなどの分野で活躍。2009 年にはドキュメンタリー映画『eatrip 』を監督。著書に『Tokyo Eatrip』(講談社)。12年、原宿に〈restaurant eatrip〉を、19年には表参道にグローサリー〈eatrip soil〉をオープン。

(『会いたくて、食べたくて 私が信頼する101の美味しさとその生産者たち』掲載/photo:Yurie Nagashima text:Toshiya Muraoka styling:Yuri Nomura)

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