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フレンチレストランの一隅にあるベーカリー、自由が丘・〈パントス by 3104〉へ。

Hanako.tokyo / 2021年6月28日 14時13分

フレンチレストランの一隅にあるベーカリー、自由が丘・〈パントス by 3104〉へ。

パンラボ・池田浩明さんによる、Hanako本誌連載「まだ見ぬパン屋さんへ。」を掲載。この3月、パリでミシュラン一ツ星レストランのシェフだった中村聡司さんがパンを中心に据えたレストランを開店。フレンチの技と感性はパンをどう変えるのか?

好きなことなら、めちゃめちゃがんばれる。

カウンターだけのフレンチレストラン。少し風変わりなのは、一隅でパンを販売していることだ。そのパンには、20歳からの12年間、フランス各地で積んだ中村シェフの研鑽の成果が詰まっている。「伝家の宝刀 りんごの天然酵母カンパーニュ」。最初に中村シェフが修業したのはブルゴーニュ。前菜からデザートまでりんご尽くしのレストラン。中村シェフは、りんご由来の種で作るカンパーニュを開発。本当にりんごの甘い香りがしてくるから不思議だ。

中村聡司シェフ。手前に見えるパンは、ファイナルアンサー焼きカレーパン1個380円

驚くほどやわらかな「ブリオッシュ」。レストランの始業時間前にMOF(フランス国家最優秀職人)のパン屋で研修、さらに試作すること50回、完成したのは卵とバターの甘さが輝く逸品。「ファイナルアンサー焼きカレーパン」では料理人の本領を発揮、フレンチの一皿のようなカレーパン。注文後に穴を開けてじゃがいものピュレを注入。野菜を煮込んだカレーとじゃがいものクリーミーさが混ざり合う。かりかりとして、カレーをまろやかに引き立てるのは福神漬けの酸味。

「福神漬けを入れたらピンときた。僕の中でのファイナルアンサー」フレンチモーニングは中村シェフがスウェーデンのオーベルニュで出会った「世界一の朝食」のイメージで。4種の自家製パン、フランスのスクランブルエッグ「ウフ・ブルイエ」に、シャルキュトリ(ソーセージ、生ハム、カモの燻製)はすべて自家製。「バスク豚」で世界に轟く〈ピエール・オテイザ〉など数々の名店で夜も昼もなく研修をつづけた成果だ。

外観。

「自家製が大好き。好きなことのためにはめちゃめちゃがんばれる」たった1回の朝食のためにここまでやってくれるんだ、というおいしさ以上の感動。中村シェフの意気込みはいつでもフルスロットルで、パンと料理の境界線を軽々飛び越えてしまう。

〈パントス by 3104〉

自家製パン中心のフレンチレストラン。テイクアウトのみも可。
東京都目黒区自由が丘1-3-2 ルーチェ自由が丘1F
03-5729-0888
10:00~20:00(モーニング~11:30、土日のブランチ~15:00、ディナー18:00~)月休
6席

Navigator…池田浩明(いけだ・ひろあき)

パンラボ主宰。パンについてのエッセイ、イベントなどを柱に活動する「パンギーク」。著書に『食パンをもっとおいしくする99の魔法』『日本全国 このパンがすごい!』など。

(Hanako1197号掲載/text:Hiroaki Ikeda)

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