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【常温でおいしい日本酒】全国にファンの多い名酒「磯自慢 極上特別本醸造」~『伊藤家の晩酌』第二十五夜3本目~

Hanako.tokyo / 2021年7月11日 17時50分

【常温でおいしい日本酒】全国にファンの多い名酒「磯自慢 極上特別本醸造」~『伊藤家の晩酌』第二十五夜3本目~

弱冠24歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入! 酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは? 第二十五夜は、冷蔵せず、常温でおいしい日本酒をご紹介。日本を代表する、静岡県のあのお酒。
(photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita)

今宵3本目は、あの名酒を常温で!? 「磯自慢 極上 特別本醸造」

静岡県焼津市にある磯自慢酒造。国内外で名酒として広く知られる「磯自慢」。その中でも、特A地区東条産の特等の山田錦を100%使った贅沢なお酒。

「磯自慢 特別本醸造」720ml 1,793円(税込・ひいな購入時価格)/磯自慢酒造株式会社



娘・ひいな(以下、ひいな)「最後は、なんと『磯自慢』です!」


父・徹也(以下、テツヤ)「え!?  実は、俺の日本酒デビューは『磯自慢』なんだよね」


ひいな「え? いつ?」


テツヤ「俺が20代の頃にね、いまは『Tarzan』で編集をやってる松浦さんと伊豆で釣り船に乗ってウマヅラハギが爆釣した後、『磯自慢』を飲んだんだけどさ、そのうまさはね、もうね……」


ひいな「うわぁ、それはおいしいそう」


テツヤ「一番最初に日本酒っておいしいんだなと思ったのが『磯自慢』だったかな。そのあとは馬鹿の一つ覚えみたいに、どこに行っても『磯自慢』飲んでた」


ひいな「なるほどね。おいしいお酒としての記憶が『磯自慢』なんだ」


テツヤ「松浦さんのオススメなら確かだなと思って」


ひいな「さすが松浦さん! いまのおいしい日本酒の流れをつくったのは『磯自慢』なんじゃないかなって思うくらい有名なお酒だからね。入手困難なお酒もあって高級なイメージもあるし」


テツヤ「そうそう、そういうイメージのお酒だよね。ひいなが『磯自慢』を選ぶとは……」


ひいな「実を言うと、『磯自慢』はずっと避け続けてきたんだけど……」


テツヤ「そんな有名な『磯自慢』を常温にしちゃうんだ?」


ひいな「そう」


テツヤ「『磯自慢』って本醸造だよね?」


ひいな「そうなの」


テツヤ「ってことは、アル添(ライター注:醸造アルコールが添加された日本酒のこと)だよね?」


ひいな「うん」


テツヤ「そこがおもしろいよね。純米酒とか純米吟醸とかがもてはやされてる時にあえて本醸造を貫いてるんだもんな」


ひいな「これは吟醸造りだから“特別”って言ってる。吟醸酒って言ってもいいお酒なんだけど、あえて本醸造なんだと思う」


テツヤ「本醸造へのこだわりがすごいね!」


ひいな「うん。本醸造にしてるのは、うまさを追求してのことなんだと思うよ」


テツヤ「アル添することで、よりおいしくなるっていうことだよね。世の中の純米信仰に対するアンチテーゼというか。たとえばワインでも、ナチュールじゃなくてもうまいワインってあると思うし、そういうことだよね」


ひいな「うんうん」


テツヤ「極上ってことは、高いんじゃないの?」


ひいな「いくらだと思う?」


テツヤ「え、いくらなんだろう(笑)?」


ひいな「1,793円」


テツヤ「極上と言う割にはお手頃だね」


ひいな「『磯自慢』はピンキリだからね」


テツヤ「そのなかでは安い方だよな」

まずは徳利へ注いで……。

さぁさぁ、どうぞどうぞ。

父・テツヤの思い出の酒「磯自慢」。お味はいかに?

いただきます!



テツヤ「岩田圭介さんのおちょこで飲むの、久しぶりだね」


ひいな「これだとなんでもおいしく飲めるよね」


ひいな&テツヤ「乾杯! いただきます!」


ひいな「あ、おいしい? うれしそうな顔してる(笑)」


テツヤ「あぁ〜。いいよ『磯自慢』」


ひいな「おいしいね」


テツヤ「華やかだよね」


ひいな「そうなの。華やかなんだよね」

「磯自慢 極上特別本醸造」に合わせるのは、ピリッと辛い「マスタードシードのナンプラー漬け」



テツヤ「うん!?  何これ?」


ひいな「お母さんに仕込んでもらった、マスタードシードのナンプラー漬けです!」


テツヤ「こんなおつまみ初めてだな」


ひいな「めかぶとかね、明太子とかとすごく合うんじゃないかと思って『磯自慢』と合わせてみたんだけど、ことごとく合わなかったの。ツナも合わせたけどダメだった」


テツヤ「なるほど」


ひいな「その時に食べたのがこのナンプラーで仕込んだマスタードシードで。お母さん、どうやって作るの?」


母・美樹「マスタードシードをただナンプラーに漬けただけ」


テツヤ「あぁ、合う! めっちゃニッチな感じだけど合う!」


ひいな「合うでしょ?」


テツヤ「マスタードシードの香りとナンプラーの香りと、どっちも強いんだけど、『磯自慢』に合ってる気がする。どっちもパンチがあるっていうかさ」


ひいな「ナンプラーも魚からできてるしね」


テツヤ「マスタードシードと合わせて飲むと、熟成酒みたいな味がするね」


ひいな「あ、そうかも!」


テツヤ「後味が紹興酒みたいに変わったもん。味も香りも」


ひいな「うんうん」


テツヤ「これさ、2粒かじって『磯自慢』飲んでって、ずっとちびちびいけちゃう感じ」


ひいな「ね!」



テツヤ「マスタードシードっておいしいな。すごく罪なものを食べてる感じがするね」


ひいな「それは褒め言葉だよね(笑)。おつまみと合わせることで味わいが変わるってこのことだよね」


テツヤ「なんでマスタードをチョイスしたの?」


ひいな「海鮮に合うって決め込んでたんだけど、全然合わなかったから、何かインパクトがあるものがいいかなと思ったの」


テツヤ「確かに刺激はあるよね。でも、『磯自慢』にマスタードシードを合わせようと思ったひいながすごいよ。日本酒バーにある変わり種のつまみみたい」


ひいな「でもさ、やっぱり『磯自慢』っていう名前を聞くと、海鮮に合わせたい感じがやっぱりあるじゃない?」


テツヤ「名前から受けるイメージはそうだよね」


ひいな「そういえば、さっきお届け物が届いたんだよね!」


テツヤ「そういえばそうだった! 富山から」


ひいな「グッドタイミング!」



テツヤ「すごいのきたー!!! 白えびのお刺身、甘い〜〜!」


ひいな「おいしい!」


テツヤ「『磯自慢』にぴったりじゃない?」


ひいな「うん、合うね」

日本酒のデビュー戦を飾る、ひいなのおすすめの日本酒とは?



ひいな「常温で飲んでもらったけど、冷やしたものもあるから飲んでみる?」


テツヤ「おぉ、いいね。比較してみたいね。常温がうまいのかどうか。『磯自慢』ってどこのお酒なんだっけ?」


ひいな「静岡県焼津市」


テツヤ「焼津といえばかつおだね」


ひいな「冷たい『磯自慢』は3日前に開けたものだから、そんなに日は経ってないかな」


テツヤ「あぁ、冷えてるのもいい。おいしいよ」



ひいな「ラベルの裏には『伝統と革新の融合 そして本質へ』って書いてあるね。“吟醸酒タイプです。できるかぎり冷やしてお試しください”って書いてあるね」


テツヤ「冷やせっていわれてるのに、あえて常温で(笑)」


ひいな「そう、常温で。『磯自慢』のホームページ見るとね、たくさん“自慢”が書いてあって」


テツヤ「『磯自慢』だけに」


ひいな「そう(笑)。蔵として利用する全酒米のうち65%が東条産の山田錦を使ってるんだって。兵庫県の東条って、特A地区でいいお米をつくってるところだし、造り方にもとことんこだわっていて」


テツヤ「ひとつ疑問なのは、そんなにいろんなものにこだわっていて、あえて醸造アルコールを添加するっていうコンセプトが気になるんだよね」


ひいな「醸造アルコールは原料の一種であって、添加することできっと口当たりがなめらかになるとかバランスが整うとか、意味があってのことなんだと思うよ」



テツヤ「アル添することを逆算して酒を造ってるということだよね」


ひいな「そうだと思うよ」


テツヤ「なるほどね。このお酒は、アル添のイメージを覆してくれる酒なんだね」


ひいな「そうだね」


テツヤ「なるほど。いい酒だよ。俺の日本酒デビュー戦をかざってくれた酒でもあるし」


ひいな「思い出深いお酒だね」


テツヤ「ひいなだったらさ、デビュー戦に何の酒を持ってくる? これから日本酒をはじめてみようっていう人におススメする酒」


ひいな「え〜! すっごく難しいけど……」


テツヤ「俺のデビュー戦、『磯自慢』って恵まれてたんだなぁ」


ひいな「渡辺酒造店の「W(ダブリュー)」シリーズかな」


テツヤ「へぇ」


ひいな「ちょっと微発泡な感じで飲みやすくて」


テツヤ「やっぱりさ、デビュー戦は大事だよね」


ひいな「これから日本酒を飲もうっていう人には、おいしい日本酒に出会ってほしいからね」


テツヤ「いやぁ『磯自慢』を常温で飲んだのはじめてだわ。贅沢だなぁ」


ひいな「実はね、『磯自慢』を初めて飲みました」


テツヤ「え? 初めてなの?」


ひいな「ずっと純米酒ばっかり飲んできたから。本醸造でも、おいしいお酒があるんだなってわかった」


テツヤ「ひいなの好みも変わってきたのかな」


ひいな「純米酒の旨口で後味に重心がくるようなお酒が好きだから、本醸造を飲むと入り口からさっぱりしててすごく新鮮なんだよね」


テツヤ「なるほどね。わかる気がする。いやぁ、今回の常温の3種類のセレクト、みんなよかったな。みんなやさしくて飲み続けられるっていうかさ。それがデイリー酒ってことなんだろうな」


ひいな「造る人からすると実はそういうお酒を造るのが一番難しいとも思うんだけどね」


テツヤ「いつか蔵の人に聞いてみたいね。この連載で2人で好き放題言ってるけどさ、どんな気持ちで造ってるのか」


ひいな「ね、いつかきっと!」


テツヤ「今日、松浦さんをゲストで呼びたかったな」


ひいな「まさか、『磯自慢』がそんなに思い出深いお酒だとは思わなかったから」


テツヤ「松浦さんは、風呂で釣り雑誌を読み込んで、水分で倍くらいにふやけちゃうくらい釣りが好きなんだよ。あと、家の冷蔵庫の野菜室に日本酒を熟成してるらしいよ」


ひいな「わ! 松浦家でぜひ出張『伊藤家の晩酌』をお願いします!」


テツヤ「ひいなの後学のためにぜひ、よろしくお願いします!」


ひいな「よろしく、お願いしたいです!」

【ひいなのつぶやき】
父が人生で初めて感銘を受けたお酒「磯自慢」。みなさんにとっての「磯自慢」はどんなイメージなのか気になります!
ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中

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