パーティーのお供にいかが?東日本橋〈BEAVER BREAD〉で、楽しい時間のプレリュード
Hanako.tokyo / 2021年12月16日 12時0分
「今日はホームパーティーにお呼ばれ」…そんなときに立ち寄りたいのが〈BEAVER BREAD〉さん。甘いもしょっぱいも、バゲットに山食パン、今夜のパーティーのお供から明日の朝食べてねと渡す手土産に至るまで、充実したラインナップが心強いお店なのです。クリスマスシーズンに増えるお持たせシーンにもぴったりなお店をご紹介します。
ヘンゼルとグレーテル気分で見渡す店内
かわいいショップ袋も手土産ポイント高い!
外からもずらりと並んだパンにわくわくします。
一度に4名までしか入店できない小さなお店には所狭しとパンが並んでいて、見渡す限りパンばかり。物語に出てくるお菓子の家みたいな光景に目がキラキラと輝きます。
「ハラペーニョ」
大きな気泡がトレードマークのもっちり食感。
全体にチーズが薄く巻かれているのかと錯覚するほど、表面がパリパリと崩れるカリカリの薄皮です。香ばしさはブンブン香り、内側への突入が許されると、ぷにょーと水分を蓄えた生地がわたしを包み込みます。その感触にもはや言葉はいりません。「ふにょふにょヘニョーだねぇ?」「ふにょーだねえ?」と何語か分からない言語でパンに相槌を打つ始末(病)。
そんな甘えん坊な生地に目尻を下げて応えている所に、突如戦慄が走ります。誰だ!?ハラペーニョだ!!酢漬けのハラペーニョが容赦なく辛さを喰らわしてきて、ピリっときてからヒーっと辛味が口内に残ります。でもいいの。生地のヘニョリータ(それを言うならセニョリータ)がなだめてくれるから。癖になっちゃう辛さです。
揚げパンみたいになってチリチリのカリカリになった底部分も旨味たっぷりでもう一つのハイライト。
「レーズンパン」
レーズンがかなり大ぶり!
たわわだ。脳内で「大豊作だー!」と賑やかな声達がこだまします(THE妄想力)。レーズンがとても大振り。レーズンが集っている場所に歯をいれようものなら、ぶちぶちぶちりと轟き、果汁は弾け、濃い甘さが大放出されます。
ベースの生地は密度が高く詰まっているスタイル。しっかりと生地の弾力を楽しみながら食べ進める間に、大豊作なレーズンに必ず出会えるというプランになっております(誰?)。
「塩パン」
ぎゅっと目が詰まっているように見えて温めるとサクサク食感。
塩パンらしからぬ塩パン!初めてのタイプです。端から端まで綺麗に焼かれこんがり茶色に日焼けしたこの子は、香ばしさに加えて、クロワッサンやブリオッシュの延長線にあるようなサクサク食感が印象的。内側の空気が閉じ込められた空洞部分も相まって、とても軽やかに感じます。表面をサクっと抜けた先にへよんと解れ、ふしゅっと中の空気が抜ける頃には柔らかな口当たりに変化しています。
空洞部分は強すぎないバター感。塩パンと聞いて予想する塩気もバター感もこちらは作為的ではなく自然体なので、朝だけじゃなくお食事に合わせてもハマるだろうしきっとどんなシーンにも合うはずです。
「パン野ゆりのピスタチオクリームパン」
抹茶かと見間違うほど鮮やかなグリーン。
パン大好きなモデルさん、パン野ゆり(山野ゆり)さんとのコラボ商品。一口目からうぐいす豆かなと思うほど青々しさが駆け抜けます。クリームのコクやミルキーさよりもピスタチオの主張が強め。これは世のピスタチオ狂のみなさん、お見逃しなくですよ!こんがり焼かれた生地はリベイクするとサクッと容易く歯を受け入れてくれます。ちょっと塩パンの生地と似ているかも?
「りんごとバター」
りんごのスライスが見え隠れ。
うっすらかかる上のグレーズドがカリリときて、揚げパンのようにエッジのたつカリっと感へと高められ、バターのほんわりつたわる香りと味わいに満たされると、揚げパンを食べている錯覚に陥りました。表面に振りかけられた砂糖もその一端を担っているかもしれません。
そして底ね。バターの本性、此処にありです。まあるいほんわりとした風味を届けているだけではありませんでした。バターが底に溜まり、熱を受けてピチピチとぷつぷつと泡を浮かべながら焼けていく様が目に浮かぶような、チリチリカリカリとした底部分。おそらく揚げ焼き状態です。バターでの揚げ焼きだなんてご馳走でしかないやつ!やはり揚げパンといっても過言じゃないのでは?これからそんな子のことは“底揚げパン”とでも呼びましょうかね(絶対流行らない)。
バターが織り交ぜられふわふわと口内で柔らかく伸びをする内側と、表面から底にかけてのカリカリ感のコントラストがおもしろい。リンゴスライスはその隙をぬって見え隠れ。安心してください、忘れていませんよ。
「キャラメルナッツスコーン」
ぎゅっと細かく詰まった生地。
ナッツから連想される森の香りが至るところで充満して、そこにキャラメルが絡むから、ここはもう森(表現雑だな)。サクサクから内側へ進むと、解ける度に少しずつ足取りが重くなっていきます。クレッシェンド(だんだん大きく)でのっかってくる重みに現れるスコーンらしさが逞しい。始まりのサクサク感からどっしりと小麦を味わうところまでちゃんと見届けてくださいね。
私に限らず、みなさんトレイいっぱいにパンをのせ笑顔でお店をあとにされるから、この後どんな予定があるのだろう?って、お店を出た先にきっと楽しい時間が待っているのだろうなと想像してついて行って見たくなってしまいます(※だめです)。
お菓子の家の中に入ったような気持ちにさせてくれるお店の雰囲気も、そんな楽しい時間のプレリュード(前奏)としてすでに始まっているのかもしれません。今回が2021年最後の「朝パン日誌」。今年もご愛読ありがとうございました!ホリデーシーズンに向けて、ジョイフルなパン時間を見つけにいきませんか?
過去の連載はこちら
花井悠希の「朝パン日誌」一覧
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