〈Zentis Osaka〉で本格コーヒーステイを!
Hanako.tokyo / 2021年12月18日 10時0分
〈パレスホテル〉が手がける新ブランド〈Zentis Osaka〉で、コーヒーファン待望の宿泊プランを展開中。ホテルでこれだけコーヒーに特化したプランが登場したのはなかなか希少なこと。〈Zentis Osaka〉のホテルの魅力も併せて、その充実の内容をご紹介します。
コーヒーの楽しさに目覚める、ユニークな宿泊プラン。
〈Zentis Osaka〉の立地は老舗バーが点在する風情ある歓楽街・北新地エリア。
2020年夏にオープン以来、その使い勝手の良さが評判を呼ぶ大阪・堂島浜の〈Zentis Osaka〉。東京屈指のラグジュアリーホテル〈パレスホテル東京〉で知られる、〈パレスホテル〉グループが手がける初の宿泊主体型ブランドであり、5つ星の美意識を日常使いにスマートに落とし込んだその“さじ加減”が心地よくて、個人的にもお気に入りのホテルの一つです。
その〈Zentis Osaka〉が現在、コーヒーファンには堪らない宿泊プランを販売中。その名も「Zentis Bitter Room」。「Encounters of a New Kind_感性が、深呼吸する場所」をテーマに、ゲストの“知的邂逅”がコンセプトであるホテルには、ぴったりのテーマです。
大きめエコバッグ持参で持ち帰りたい! 充実の抽出セット。
円錐形の「Noi クリスタルドリッパー」、〈中川ワニ珈琲〉オリジナル「ワニビーカー」、「ワニ缶」(200g用)、ボリビアをメインにしたブレンド豆が200gとたっぷり! 「家でたのしむ手焙煎コーヒーの基本」(リトルモア)には、ハンドドリップの方法も丁寧に解説されているので参考に。
この「Zentis Bitter Room」は、珈琲個人焙煎人・中川ワニさんが焙煎したコーヒー豆とワニさんセレクトのコーヒー抽出器具一式がセットになったプランで、チェックアウトの際にはギフトとしてそのまま持ち帰れるというもの。客室で〈ワニ珈琲〉のシティローストの豆をドリップし、部屋中をふくよかなコーヒーの香りで満たす……コーヒー好きはもちろん、コーヒービギナーの入門編としても楽しめるプランです。
チェックインしてさっそくドリップ。部屋中にいい香りが広がります。
セットの内容は、円錐形ドリッパーやサーバー、豆の保存用のスチール缶、〈中川ワニ珈琲〉のブレンド豆、さらにドリップの道しるべとなる新著付き。フロントに豆を持っていけば希望の容量を挽いてくれますし、円錐形のペーパーフィルターもセットされているので、客室のケトルでお湯を沸かすだけですぐさまドリップできてしまう。自宅に持ち帰ればその日から本格ハンドドリップの日常がスタートするという、充実のフルセットです。
「ワニビーカー」は上部のフチの部分がザラリとマットな仕様になっており、ドリッパーが滑りにくい工夫が。確かに安定して使いやすい!
思えば、ホテルは多数取材していますが、これほどコーヒーに特化した宿泊プランはあまり目にしたことがなかったかも。これも“知的邂逅=ゲストが新たな何かに出会う”をコンセプトにする〈Zentis Osaka〉だからこそ、実現した試みなのかもしれません。
ホテルのゲストラウンジで開かれた「手焙煎(ハンドロースト)講座」。中央が珈琲焙煎人の中川ワニさん。
中川ワニさん直伝の手焙煎講座を体験!
さらに過日、このプランを記念して中川ワニさんの「手焙煎(ハンドロースト)講座」を開催。筆者も参加させていただいたので、簡単にそのレポートを。
コーヒー豆の焙煎は、チャフ(豆の薄皮)が舞い上がってモウモウの煙だらけになるイメージがありますが、ワニさんが確立したハンドロースト法は煙もチャフもほとんど出ないそう。なるほど、だからホテルのラウンジでレクチャーが可能なのですね。道具はステンレス製の取っ手付きザルと撹拌する棒のみ。自宅にあるものできてしまうのも驚きです。
まず自らロースト法をレクチャーする中川ワニさん。多くのカフェやコーヒー店からの信頼も厚く、全国各地でコーヒー教室も行う。ハットがトレードマーク。
生豆(本日はボリビア)と手付きザル、手焙煎用の撹拌棒。この撹拌棒は九谷焼製の〈中川ワニ珈琲〉オリジナル。Webサイトでも販売。https://nakagawawanicoffee.com
火に近づけたり遠ざけたりしながら撹拌棒でひたすらかき混ぜてかき混ぜて…。パチパチと「2ハゼ」の音がしたら間もなく焼き上がり。
焼きあがった豆を移して団扇であおいで急冷。写真は筆者が焼いた豆。ワニさん曰く「多少の焼きムラも味のバリエーションになる」そうで、安堵。
焙煎する前に生豆を丁寧にもみ洗いし、薄皮を取り除くことでチャフの発生を防げると知り、まず目から鱗。そしてハンドローストはザルを近づけたり遠ざけたりしながら、ひたすらひたすらかき混ぜる…と、いたってシンプル(だからこそ難しい)。焙煎した豆を自分でドリップして飲むのも楽しくて、しかも同じ豆なのに人によって味わいが全く違う。やはり、焙煎もドリップも奥が深い。そしてつくづく人柄が出るものだと再認識したのでした。
ワニさんのハンドドリップの様子。湯を含んだ表面がふっくらとドーナツのように膨み、最後までしぼむことがない。間近で見るドリップとコーヒーの味わいに、なんというか、凄みを感じました。
もう一つ、改めて感動したのがワニさんのハンドドリップの技。講座の最初にお手本として抽出してくださったボリビアは、ふっくらと重厚なボディがありながら舌触りは絹のようにとろりと滑らか。ペーパーフィルターなのにまるでネルドリップで淹れたような艶やかな味わいなのです。手焙煎からドリップまで瞬く間の3時間。濃密な時間でした。
ホテル好きたちに〈Zentis Osaka〉が支持される理由とは?
さて、最後にホテルについてのご紹介を。〈Zentis Osaka〉は全212室。レインシャワー完備の「Studio」(25㎡)をメインに、バスタブ付きの「Corner Studio」(32㎡)など、コンパクトでいて利便性の高い空間デザインで、実際に滞在すると細部までよく考えられていることが伝わってきます。
「Corner Studio」の客室の例。32㎡。床面は全室フローリング。
足元に引き出しが付いたソファはオリジナルデザイン。〈柏木工〉の座り心地のいいチェアで寛いで。
オーストラリアのオーガニックヘアケアブランド〈Hunter Lab〉は日本初上陸。香りも洗い上がりも心地良い。サステナブルな取り組みからボトルは据え置きタイプに。
インテリアデザインはロンドンを拠点に世界各国の人気ホテルを手がけるデザイナー、タラ・バーナード氏が担当。洗練されていながら柔らかでコージーな雰囲気づくりは、彼女の真骨頂です。客室には〈柏木工〉のウィンザーチェアが置かれたテーブルセットが標準装備され、収納機能付きのソファや唐津焼の陶製ベットサイドテーブルなど、家具や調度品にもオリジナリティが光ります。タオルは〈パレスホテル東京〉と同様に〈今治〉製、バスルームのシャンプー類は日本初上陸のオーストラリア発の自然派ブランド〈Hunter Lab〉を導入するなど、備品や小物類のクオリティも行き届いていて、さすがの “パレスクオリティ”。だからミニマムで気負いのない造りでありながら、大人っぽさや品の良さが保たれている。ホテルを泊まり慣れた人にこそ伝わる、バランスの取れた快適さだと思うのです。
「手焙煎講座」が開催された1階の宿泊者専用ゲストラウンジ。コーヒーなどのフリードリンクコーナーもあり、宿泊者は自由に利用できるスペース。
ラウンジにはホテルのインテリアデザインを手がけたタラ・バーナードのフォトブックも。
食事やアフタヌーンティー、カクテルを楽しむなら、ラウンジ・バー・レストランが集まる2階の〈UPSTAIRZ〉へ。中目黒の1つ星フレンチ〈CRAFTALE(クラフタル)〉の大土橋真也氏がレストランのエグゼクティブシェフを務めているのも話題。
客室に標準装備されたアイランド型のカウンターは、コーヒーをドリップするのにちょうどいいスペース。チェックインした午後の寛ぎに、または翌朝の目覚めの一杯に。コーヒーの豊かな香りに包まれながら、年の瀬のひと時を過ごしてみるのはいかがでしょう?
宿泊プラン
〈Zentis Bitter Room〉
販売期間
12月22日(水)まで。
料金(素泊まり1泊1室1名/税サ・宿泊税込み)
Studio _21,618円〜
Corner Studio_ 28,978円〜
Suite_55,698円〜
*チェックインの1日前までに予約を。
*朝食付プランもあり(+3,388円/1名)
〈Zentis Osaka〉
大阪市北区堂島浜1-4-26
06-4796-0111
JR東西線「北新地駅」より徒歩約4分、京阪中之島線「渡辺橋駅」より徒歩約4分。
全212室 チェックイン:15:00 チェックアウト12:00
HPはこちら
https://zentishotels.com/ja/osaka/
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