妊活と向き合うために、〈陣内ウィメンズクリニック〉を訪ねてみた。
Hanako.tokyo / 2022年2月22日 13時25分
妊活を始めると不妊という課題にも向き合うことがある。4月から不妊治療の一部が保険診療となり、経済的負担が軽減される。不妊治療とはどんな内容なのか、あるクリニックを訪ねてみた。
妊活メソッドをもとに、夫婦で楽しみながら。
フリーWi-Fiが使えて、カフェインレスのお茶も飲める快適なメイン待合室。
一見、ここが病院とは思えないモダンな建物の〈陣内ウィメンズクリニック〉。中に入ると、カフェのようなインテリアに患者さんは迎えられる。
院長である陣内先生の診察室には“ラブラブ”を体現した置き物がある。
初めて訪れた患者さんには、まず「妊活3つのススメ」についての話がある。妊活3つのススメとは「ラブラブ、リラックス、ハッピー」の3つのキーワードだ。“ラブラブ”はご夫婦の気持ち。とにかく楽しみながら、夫婦で手を取り合って不妊治療に取り組んでくださいということ。“リラックス”は、気負いすぎないで肩の力を抜いた状況を作ってほしいということ。そして“ハッピー”は、妊活に向き合う人にはなるべく前向きな気持ちを保ってほしい。こうした願いが3つの言葉に込められている。
「笑顔で治療と向き合いましょう」
「ハッピーに妊活を楽しもうとする気持ちを持つだけでも、妊娠に繋がりやすいと考えていますから」と陣内彦良先生。ナイーブになりがちになる人が多い不妊治療。心理的なサポートとして、公認心理カウンセラーによる心理カウンセリングも用意されている。「ホルモンの分泌を調整している視床下部の働きがストレスによって乱れると、卵巣ホルモンの分泌が低下し、無排卵や無月経を起こしてしまうことがあります。抱えている悩みをカウンセラーに話すことで少しでもストレスを軽減してほしいです」と陣内先生は話す。
心の重荷をとるケアはほかにもある。「納得した選択で治療を受けてもらうために、看護師、培養士などによるセミナーもあります。治療について、疑問に思ったことをすぐに解決できるようにします」。さまざまな形で、患者さんの悩みや不安を軽減したいという。さらには妊娠するための栄養が足りているか?の不安に対応するため、「妊活栄養検査」も行っている。
最後に忘れてはいけないのが、パートナーである男性の積極的な協力。夫婦で手を取り合って向き合うことが大切だからだ。「ご夫婦で参加できるもののほかに、妊娠希望セミナーも月1回、開催しています。男性からよく『私にできることはなんですか?』と質問されますが、その答えは、精神的にサポートしてあげることなのです」と先生。男性生殖外来での最初の検査で、もう少し検査が必要と判断すれば、パートナーに男性不妊外来に来てもらうこともあるという。
採卵した後に体を休ませるための回復室。
「終わりの見えないトンネルのようだ」といわれる不妊治療。職場はもちろん、友人にも、親にも、不妊治療をしていると言いづらい人はまだまだ多いだろう。だからこそ、自分はもちろん、夫婦で治療に立ち向かう病院に患者さんの心も受け止めるサポート体制があるというのは、心強いことにちがいない。
陣内ウィメンズクリニックでの治療とは。
※クリニック独自の調べによるデータです。
【この表の見方】
〈陣内ウィメンズクリニック〉では、何通りかのステップを踏んで不妊治療に取り組んでもらう。まずは最初に自分自身の状態を知るための検査を実施。女性ならホルモンバランス、子宮、卵巣など、男性ならば精子などの検査となる。その検査結果をもとにして、タイミング療法、子宮内精子注入法(人工授精)、高度生殖補助医療の順番に、ステップアップする3つの治療方法が患者さんに提案される。
検査結果によっては、タイミング療法などを飛ばして高度生殖補助医療にいくこともある。あくまでも患者さんの希望が尊重され、始めたい具体的な治療があれば、そのステップからスタートすることも可能。ARTは3~6周期行われる。これは、周期を安定させることによって卵巣の周期を安定させる目的もあるからだ。クリニックでは、卵巣の周期を整えてあげることが妊娠への一番の近道と考えている。
〈陣内ウィメンズクリニック〉
夫婦をサポートする体制も整う。
東京都世田谷区奥沢5-40-5 自由が丘JWCビル
03-3722-2255
10:00~13:00(最終受付12:30)、15:30~19:00(最終受付18:30)月祝休
(Hanako1205号掲載/photo : Satoru Nakano text & edit : Yuko Watari)
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