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茶道師範・ルー大柴さんから学ぶ“ティー道”。茶道ビギナーのための初級編から上級編

Hanako.tokyo / 2022年3月18日 13時38分

茶道師範・ルー大柴さんから学ぶ“ティー道”。茶道ビギナーのための初級編から上級編

興味はあるけれど、敷居が高く感じられたり、何から始めればいいか分からなかったり。知的好奇心を刺激する5ジャンルの沼にどっぷりハマった皆様に「入り方」を聞きました。今回は、茶道師範のルー大柴さんに“ティー道”を教えていただきました。2月26日(土)発売Hanako1206号「自分を高める、学びの教科書。」よりお届けします。

【初級編】経験がなくてもOK!まずは自分のために一杯のお茶を点てる。



用意するもの
抹茶碗/茶杓/茶筅/抹茶
いずれも茶道具店で購入可能。数百円から1,000円台で買えるので、一通りそろえてみよう。

【Step #1】
茶杓に抹茶を取り、茶碗に入れる。量は茶杓1杯半~2杯が目安。茶碗に入れた抹茶を茶杓で軽く掃いておくと、ダマになりにくい。

【Step #2】
一度湯を沸騰させ、飲みやすい温度(80~90度)になるまで待ち、茶碗に注ぐ。湯量は茶碗の1/4程度が点てやすい。

【Step #3】
茶筅で抹茶を分散させるように手首を前後に振り、細やかな泡が立つまで点てる。茶筅で「の」の字を書いて茶碗から引き抜く。

【Step #4】
抹茶を飲む前にお菓子を食べる。甘さの余韻が残った状態で抹茶を飲むと苦味が和らぐ。2、3口に分けて飲むのが理想的。

迷いや不安がなくなり、心にひとときの静寂が。

「茶道ってなんか堅苦しそう」。そう思っている人は多いはず。立派な道具をそろえ、由緒ある茶室でティーセレモニーをすることも大事ですが、僕はもっと多くの人に気軽にティーの世界に触れてほしい。作法を完璧に知ることよりも大事なのはおいしいティーをドリンクすること。それがルー流“ティー道”です。必要な道具さえあれば自宅でもティーは点てられます。今は畳がない家も多いですから、キッチンで点てて、立ったままドリンクしてもいいですよ。

まずは抹茶、茶筅、茶杓、抹茶茶碗をそろえましょう。高価なものでなくて十分。ティーを点て、ドリンクする前に甘いお菓子をマウスへ。コンビニにあるクッキーやチョコレートでOKです。スイートな味が苦いティーとトゥギャザーして至福の味わいが楽しめます。丁寧に点てたティーを一服すると、心に平穏が訪れる。その静かで豊かなタイムをまず知ってほしいですね。

【上級編】公園やベランダ、キャンプでも!野点を楽しもう。

野点の道具があればその場が茶室になる。

茶道には、空の下でティー・ピクニックを楽しむ「野点(のだて)」という習慣があります。桜や紅葉など季節の花々を愛でながら、ティーをドリンクする風流な茶会です。この時に活躍するのが、持ち運びしやすいようコンパクトに作られた野点の道具たち。茶筅や茶杓、茶碗がひとまわりスモールになっていて、かわいらしいんです。

最近はアウトドアブームの影響もあってか、野点に興味を持つ人が増えてきたようです。自然の中で味わうティーはまた格別。ぜひ多くの人に楽しんでもらいたいですね。そういえば以前、仕事でアラスカに行った時、オーロラを待っている時間に現地のスタッフにティーを振る舞ったことがあります。この時活躍したのが日本から持参した野点の道具でした。茶道具さえあれば、その空間が“茶室”になります。そしてティーをドリンクしたら、一気に心の距離が縮まり、フレンドリーに接してくれるようになったんです。ティーってすごいですよね。

ルーさん愛用の野点道具。茶筅や茶杓は風で飛ばないように専用の容れ物が付いている場合が多い。大きめの水筒にお湯を入れておけば、このまますぐにお茶が点てられる。濡れた茶碗を拭く布巾もあると便利。

もちろん遠出しなくてもいいですよ。近所の公園でもベランダでも、招待されたお宅で野点の道具を使ってティーを振る舞うのも素敵です。僕は好きが高じて、夏はアイスを入れたグラスにティーを注いでドリンクしたり、夜は焼酎を抹茶割りにしたり。自由にアレンジして楽しんでいます。こういう風に自分らしくティーに親しむうちに「もっと深めたい!」と興味を持ったら、正式に茶道に入門されるといいと思います。稽古場では国宝級のお道具が出てきて緊張することもありますが、こんなレアなエクスペリエンスはないですよね。おもてなしの心だけでなく、集中力が高まったり、センスが磨かれたり。茶道には豊かに生きるヒントがたくさん詰まっていますよ。

Teacher…茶道師範 ルー大柴(るー・おおしば)

俳優、タレント。日本語と英語をトゥギャザーした話術を使う独自のキャラクターで活躍。2006年に茶道・遠州流に入門。2010年、準師範として茶人名“大柴宗徹”を授かり、2013年、師範に。

(Hanako1206号掲載photo : MEGUMI illustration : Manako Kuroneko text : Mariko Uramoto, Satoru Kanai, Ami Murasakino edit : Kana Umehara)

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