江戸前焼の炭火焼鳥〈赤坂 鳥結〉のペアリングコースがリニューアル。
Hanako.tokyo / 2022年3月30日 19時0分
“焼鳥×ワイン”業態の草分け的存在として、ワイン好きに親しまれている江戸前焼の炭火焼鳥店〈赤坂 鳥結〉。2022年3月28日(月)より、比内地鶏の炭火焼を中心とした「鳥結ペアリングコース」に日本ワインが仲間入りして新登場しました。シャンパーニュのドン・ペリニヨンで乾杯できるというラグジュアリーさに惹かれ、早速伺ってみました。
江戸前焼の炭火焼鳥とソムリエ選りすぐりのワインペアリングが楽しめる〈赤坂 鳥結〉。
赤坂駅からすぐのビル2階に位置する〈赤坂 鳥結〉。
焼鳥店ながら、白いテーブルクロスが敷かれファインダイニングのよう。
カウンターは料理人の串さばきを間近で見られる特等席。
赤坂駅から徒歩1分の場所に位置する〈赤坂 鳥結〉。焼鳥とワインのペアリングに一層力を入れるため2021年3月31日に店名を〈Toriya Premium〉から〈赤坂 鳥結〉にリニューアルし、江戸前焼の炭火焼鳥とソムリエ選りすぐりのワインペアリングが楽しめるお店になりました。
焼鳥には、秋田の契約農場から直送される150日以上育てた日本三大地鶏の比内地鶏の雌や、90日育成された栃木県の銘柄鶏・香鶏をメインに使用。適度に熟成した鶏のさまざまな部位を、毎日1本1本丁寧に串打ちし、熟練の焼き手がイタリア・シチリア産岩塩で絶妙な塩加減に仕上げながら、最高級の紀州備長炭細丸で焼き上げています。
「鳥結ペアリングコース」はワインペアリングが7杯ついて18,000円(税サ込み)。
今回はリニューアル1周年の記念として、和食の代表格である焼鳥に、近年話題の日本ワインもペアリングした「鳥結ペアリングコース」が新たに登場しました。
ソムリエでもある柿崎琴美店長。丁寧できめ細やかなサービスも魅力。
こちらのコースでは、ソムリエでもある柿崎琴美店長の隠し酒も不定期で登場。ドンペリやフランスを筆頭としたゴージャスな有名ワイン、品質向上により世界的にも認知が高まっている日本ワインなどと、独自の調理技術“江戸前焼”で仕上げた焼鳥の品々を味わうことができます。
比内地鶏がメインの焼鳥に、乾杯酒・白・赤・日本ワイン7杯がついたスペシャルコース!
格式高いシャンパーニュ、ドン・ペリニヨンで乾杯という至福。
着席すると振る舞われるのが、長期熟成のシャンパーニュで知られるドン・ペリニヨン。ドンペリでスタートする焼鳥コース、期待が高まらないはずがありません……!
広島県産のバージンオイスターを使った「本日の牡蠣」。
ドンペリに合わせて最初に提供いただいたのは、広島県産の生牡蠣。一度も産卵を経験していない生後1年以内のバージンオイスターで、右が砂漠でとれた塩で、左がシェリービネガーで味付けされています。一般的な生牡蠣に比べ小ぶりですが、生ホタテのような食感で、フレッシュでみずみずしく、ツルッとした喉越しが印象的です。
「鶏はらみのおでん」。
通常一品目で提供しているという「鶏はらみのおでん」がここで登場。お出汁は鶏だけでなく、贅沢にもハマグリからも取っているそうでテーブルサーブされた瞬間から、出汁の良い香りが鼻をくすぐります。お出汁がしっかりと染みたハラミは、横隔膜らしいグニュっとした食感も魅力的です。
秋田「比内地鶏」と栃木「香鶏」を一串で食べ比べ!
「余市 ミュラートゥルガウ2020」。
2杯目のペアリングワインとしてこの日ご用意いただいたのは、北海道余市の白ワイン「余市 ミュラートゥルガウ」。なめらかでほんのり甘みがあり、桜みたいな華やかさも感じられます。柿崎さんいわく「このあと登場する鶏料理がやわらかい味わいのため、それを包むようなイメージでペアリングしました」とのことです。
「比内地鶏と香鶏のだきみ」。
そんな「余市 ミュラートゥルガウ」に合わせていただくのが、桜の小枝が添えられた「比内地鶏と香鶏のだきみ」。比内地鶏の胸肉を一口目に、栃木県の銘柄鶏で名古屋コーチンを祖父に持つ香鶏の胸肉を二口目に串打ちした、一本で二度おいしい仕立てになっています。こちらは自家製の桜塩をつけていただきます。同じ胸肉でも香鶏の方が、押し返すような弾力があるなど、品種による鶏の味わいの違いを楽しめました。
「香鶏モモ串」。
続いてもちょっとした食べ比べ。「香鶏モモ串」は、表面を皮目で覆った部分がモモ肉の中でも特にやわらかい部位で、覆ってない部分はスネ肉になっており、細かい部位による違いを味わえます。皮目で覆われた部分は繊維のきめ細やかさが感じられ、スネは力強い食感で噛むほどにうま味がにじみ出てきます。お好みで付け合わせの花山葵醤油漬けと合わせてどうぞ。
タマネギに漬け込んだ手羽先に、自家製の鶏節を添えたかぶなど、創意工夫が盛りだくさん!
「グローヴミル マールボロ ピノ グリ 2020」。
3杯目はニュージーランドの白ワイン「グローヴミル マールボロ ピノ グリ 2020」。適度な酸味があり、このあと登場する焼き物たちの個性を引き立ててくれるといいます。
「比内地鶏と香鶏の手羽先」。
そんな「グローヴミル マールボロ ピノ グリ 2020」の酸味と好相性だったのが「比内地鶏と香鶏の手羽先」。またしても2種食べ比べです。それぞれ骨抜きした手羽先をタマネギに漬け込んでから炭火焼きしており、サクサク香ばしい皮目の味わいのあとに、タマネギの甘みを感じます。身はやわらかく、驚くほどジューシーで、鶏油がたっぷりお皿に残っているほどでした。
「かぶの串焼き」。
ここで野菜の焼き物が登場。軽井沢直送の無農薬で育てた「あやめ雪かぶ」を、串焼きにしています。添えてあるのは、昆布締めにした鶏肉を乾燥し削った、鰹節ならぬ自家製の鶏節。まずはそのまま鶏節を食べ、その後あやめ雪かぶとともに鶏節を食べることで、味の変化が楽しめます。ちなみにあやめ雪かぶは仕上げに生醤油をつけて焼き上げているそうで、香ばしい味わいに仕上がっていました。
入荷状況に応じて、珍しい日本酒のペアリングがあることも!
ロゼワインのような色味をした「豊能梅×エーデルワイン FUSION Lovely 2nd」。
この日の4杯目は「面白いものが入ったので、お好きでしたら」という柿崎さんのご案内で、なんと日本酒が登場!高知の日本酒をワイン樽に入れて仕込んだ「豊能梅×エーデルワイン FUSION Lovely 2nd」というお酒で、味わいは日本酒ながら後味に赤ワインのようなタンニンを感じる面白い一杯です。
「情熱卵を添えたたれつくね」。
この日本酒によく合うのが「情熱卵を添えたたれつくね」。ポテッとしたオレンジ色の丸い卵黄に、目を吸い寄せられてしまいます。群馬直送の情熱卵は箸を入れるとすぐに割れてしまうほど濃密で、ねっとり濃厚な味わい。つくねは比内地鶏のモモ肉を中心に仕上げているそうで、炭の香りとコリッとした食感に、黒胡椒がアクセントになっていました。
「有機野菜のグリーンサラダ」。
ここで軽井沢直送の「有機野菜のグリーンサラダ」で箸休め。こちらは野菜本来の味わいを楽しんでほしいと、南アフリカ産の小さい粒状のパール塩とオリーブオイルのみで仕上げています。
スライスした伊予柑と寝かせたり、ローズマリーで風味づけするなど、ワインと合うよう調理。
「Santenay 2019」。
この日の5杯目はフランス・ブルゴーニュ産のピノ・ノワールを使った赤ワイン「Santenay 2019」。この後登場する比内地鶏のモモ焼きの香ばしさを引き立てるペアリングになっています。
「比内地鶏もも肉」。
「比内地鶏もも肉」は、スライスしたした伊予柑と一緒に寝かせてから炭火焼きにしており、照り焼きのような皮目のツヤが印象的です。自家製柚子胡椒をお好みでつけていただきます。
「比内地鶏砂肝」。
続く「比内地鶏砂肝」はローズマリーで風味付けしてから焼き上げており、春らしく菜の花の辛子和えを合わせています。「さすが比内地鶏」という他ないほど、砂肝ながらジューシーで、サクッとした食感が小気味良い一本です。
フルボディの赤ワインが進む、黒トリュフ添えのちょうちんや燻製串。
「穂坂日之城 カベルネ&メルロー 遅摘み 2018年」。
柿崎さんが「今年飲んだ日本ワインで一番おいしいです」と太鼓判を押すのが、こちらの「穂坂日之城 カベルネ&メルロー 遅摘み 2018年」。ブドウの糖分が高まった遅摘みのカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを使うことで、バランスの良い甘みと力強さを兼ね備えたフルボディの赤ワインに仕上がっています。
「比内地鶏ちょうちん」。
日本ワインながらしっかりと深みのある味わいにピッタリだったのが、スライスした黒トリュフをトッピングした「比内地鶏ちょうちん」。この贅沢な見た目だけで、ワインが進みそうです。プチッと弾け出る濃厚なきんかんに、やわらかな食感のひもを携えたちょうちんは、やはり他の鶏とは一線を画す、比内地鶏だからこそなし得る極上の味わいでした。
「燻製串」として登場したぼんじり。
この日は「燻製串」としてぼんじりの燻製が登場。ブリブリとした食感でジューシーなぼんじりには、さらに燻製した塩を合わせていただくことで、より薫香を楽しめました。付け合わせのクレソンのお浸しの酸味が、後味を軽やかにしてくれます。
メインディッシュはワインとよく合う鴨肉。
「フアン・ヒル・クアトロ・メセス “サクラ” 2019」。
ラストを飾るこの日の7杯目は、いまの季節にぴったりな桜のエチケットが目を引くスペインの赤ワイン「フアン・ヒル・クアトロ・メセス “サクラ” 2019」。スパイシーな味わいのため、このあと登場するタレの味わいがしっかりとした料理にも合いました。
「比内地鶏肝の串」。
「比内地鶏肝の串」は、鮮度の高い食材であることがありありと目に浮かんだ一本。肝ながらクセもなく、やわらかくフレッシュな味わいで、味の濃すぎないタレとよく合っていました。
「鴨肉の塩つくねと北海道産鴨肉のメインディッシュ」。
フィナーレを飾るのは「鴨肉の塩つくねと北海道産鴨肉のメインディッシュ」。手前の鴨ロースは皮目をパリッと焼き上げ、フォンドボーソースを合わせています。鴨肉の塩つくねは、濃厚な脂のうまさと、牛蒡のシャキシャキとした清涼感がベストマッチ。付け合わせのマッシュポテトやアクセントのピンクペッパーや杏、素揚げのレンコンが鴨肉の深い味わいを引き立てていました。
スパイシーな「ジャークチキンカレー」にベルギーのチョコレート菓子など、最後までこだわり尽くし。
「ジャークチキンカレー」。
〆は意外にもスパイシーな「ジャークチキンカレー」が登場。ライム果汁とタイムを使って仕上げたジャマイカ風チキンがベースで、スパイシーながら重たさのないフルーティーなカレーは〆にうってつけ。酢漬けのうずらの卵をピクルスのようにしていただくのも面白かったです。
「本日のデザート」。
デザートはジャマイカから一転、ベルギーのチョコレート菓子をアレンジした「メルベイユ」が登場。メレンゲにチョコレートホイップクリームを乗せ、チョコレートチップでコーティングしたデザートで、ベリーソースがアクセントになっています。注目したいのが、3月の誕生石であるモルガナイトを桃と練乳、寒天と砂糖で作り上げた琥珀糖で表現していること。毎月誕生石にちなんだ琥珀糖を添えるという、粋な演出が行われているようです。最後はデザートとともに、コーヒーもしくはほうじ茶をいただいてコースは終了となりました。
焼鳥と一口にいっても、こんなにラグジュアリーなプレゼンテーションとワインペアリングで私たちを楽しませてくれる焼鳥店はなかなかありません。めくるめく鶏肉の世界を見せてくれる〈赤坂 鳥結〉なら、親しい人や大切な人との食事もきっと華やかなものにしてくれることでしょう。
〈赤坂 鳥結〉
東京都港区赤坂3-14-7 UNI赤坂 2F
050-3188-1466
17:00〜23:00(22:00LO)
日祝休
公式サイト
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