器愛好家が通う器ショップ6軒。とっておきの一枚が見つかるあの場所へ。
Hanako.tokyo / 2022年4月10日 15時30分
手料理を作る機会が増えたことで、器に向き合う時間も増えた昨今。「どんなショップに行けばいいのか?」と迷うことも多いはず。そこで、器好きなお二人に魅力的なショップをナビゲートしてもらいました。
1.食器棚に使い勝手の良い器を揃えることができる。〈yumiko iihoshi porcelain Tokyo(ユミコ イイホシ ポーセリン トウキョウ)〉/代官山
直営店ならではの豊富なラインナップ。
unjourシリーズのsakura-kumoをメインカラーにした展示。
併設のカフェではyumiko iihoshiのプレートやカップですべてのメニューを提供。
「普段手に取らないようなピンク色や青色でも、yumikoiihoshiのニュアンスは食卓になじみやすく、華やかにしてくれます」と大谷さん。代表シリーズの「unjour(アンジュール)」は桜が咲き連なる風景から着想を得た、今の季節らしい食器が揃う。ポイントは食洗機や電子レンジも使用できる使い勝手の良さ。
〈yumiko iihoshi porcelain Tokyo(ユミコ イイホシ ポーセリン トウキョウ)〉
東京都渋谷区代官山町6-6 DAIKANYAMA SPT BLDG.1-A
03-6433-5466
11:00~18:00(カフェ17:00LO)火休(カフェ土日祝休)
2.食卓に並べたくなる作家の器に出合える。〈AELU(アエル)〉/代々木上原
イメージが湧きやすいように、展示している器でテーブルコーディネート。
代々木上原駅から徒歩1分とふらりと足を向けやすく、カジュアルに入っていける。大谷さんが「味のあるとっておきの一枚が見つかるお店。自分の知らなかった作家さんとの出会いも楽しみです」と言うように、唯一無二の作家たちの器が揃っている。直感で好きな器を選んでほしいという思いから、あえて作家の名前を出していないのがこの店ならではだ。
料理を選ばない盛り付けやすい山田隆太郎さんの作品。
食卓で使用することを考えた展示がされている。
〈AELU(アエル)〉
東京都渋谷区西原3-12-14西原ビル4F
03-6479-1434
11:30~18:00 水木休
3.これからを一緒に過ごしていく宝物のような器を見つけて。〈proto 器とタカラモノ〉/蔵前
店舗の左半分は常設、右半分では器の個展を開いている。
中根楽さんのマグカップは手にすっとフィットするように作られている。
福田さんも好きな菊池亨(とおる)さんの作品たち。
「新世代の作家さんたちの面白い組み合わせ、試みなどをされていると感じます」と福田さんが話す通り、30代の若手作家の陶器作品を中心に置いている。一生ものとなる大事な食器を見つけるなら人となりを知っておくべきという店主の考えから、それぞれの器には作家の作品への想いが書かれたカードが添えられている。
〈proto 器とタカラモノ〉
東京都台東区蔵前4-20-12第一精華ビル2F
090-6931-8779
12:00(土日祝11:00)~19:00 不定休
4.すぐに取り入れやすいシンプルな器が揃っている。〈KOHORO 二子玉川店〉/二子玉川
素材感が異なる器を交ぜて並べ、食卓に置いた時のことを想像しやすくしている。
彩り豊かな春の食材を引き立たせる色味の器がずらり。
普段の生活を聞きながら提案をしてくれる。
食卓で毎日使えて、料理がおいしく見える、普段使いを意識した器をメインにセレクト。実際に通う福田さんは「お店の方の人柄が出ているような、柔らかく心地よい作品が多く、生活の中で使いやすいものがたくさん揃っています」。初心者でも取り入れやすいように、シンプルな器にも合う絵付けのものも多く、豊富な形や大きさの器が揃っている。
〈KOHORO 二子玉川店〉
東京都世田谷区玉川3-12-11 1F
03-5717-9401
11:00~18:00 不定休
5.手に取りやすい価格の民藝の器が並んでいる。〈fennica(フェニカ)〉/新宿
窯元同士の親和性を意識した展示。
栃木の益子焼の特徴が出ている濱田窯の湯呑み。
沖縄や益子などをはじめとした各地の陶器のイベントを年に数回行っている。
“デザインとクラフトの橋渡し”をテーマに、日本を中心とした伝統的な手仕事と、主に北欧などから集められた新旧のデザインを融合するスタイルを提案している。大谷さんが「やちむんや濱田窯などの民藝のお皿がいろいろ揃っています。民藝のお皿は買いやすい価格帯で、日本人の食文化にもぴったり」と言うように、様々な窯元の作品が並んでいる。
〈fennica(フェニカ)〉
東京都新宿区新宿3-32-6 5F
03-5368-7300
11:00~20:00 不定休
6.身近な器の存在の大きさに改めて気づかせてくれる。〈うつわノート〉/川越
4月2日からは器作家・瀬川辰馬さんの展示が行われる。
瀬川さんの作品は金属系の釉薬をまとった器が魅力。
住宅街に溶けこむようにひっそりと佇みながらも、赤い外壁が目を引く。
1929年に建てられた洋風の古民家を改装して営業。陶磁器作家の器が主体となっており、食卓で楽しむというより鑑賞用に自宅に置いておきたいオブジェや彫刻も展示されている。同店をおすすめしてくれた福田さんは「オーナーである松本武明さんが見極められている作家さんたちのラインナップや作品にしびれる。作家さんとの関係が静かに伝わってくる存在です」と話す。
〈うつわノート〉
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
049-298-8715
11:00~18:00 不定休
Navigators
大谷優依(おおたに・ゆい)/ライフスタイル雑誌をはじめとする女性誌を中心に、ブランドカタログ、広告などで雑貨、インテリアの紹介、空間イメージのスタイリングをしている。
福田春美(ふくだ・はるみ)/これまで様々なストアブランディングを手がけ、現在は商業施設のリーシング提案、ホテルや老舗セレクトショップのリブランディングなども行う。
(Hanako1207号掲載/photo : Satoru Nakano, Kenji Nakata text : Yuko Watari)
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