北参道の人気店〈コンヴィヴィオ〉のシェフ・辻大輔さんが、新しいスタイルのカジュアルイタリアンをオープン。
Hanako.tokyo / 2022年5月13日 12時0分
トスカーナ地方を中心としたイタリアの郷土料理を提案して人気の辻大輔シェフが、新宿タカシマヤ タイムズスクエアに姉妹店をオープン。今までレストランではあまり登場することがなかった、イタリアの伝統煮込み料理ボッリートを新しい鍋料理として提案する、新スタイルのイタリアンです。カジュアルな雰囲気の中で、滋味深く染み渡る味わいのボッリートを楽しみましょう。
イタリア・トスカーナ州を中心に、現地で5年間の修業を重ねた辻大輔さん(左)。渋谷の〈BIODINAMICO(ビオディナミコ)〉のシェフを経て、2012年には北参道の〈Convivio(コンヴィヴィオ)〉のシェフに。日本の旬の食材を取り入れながら、イタリアの郷土料理を発信し続けています。新店の〈YUKA伊(ユカイ)〉では、イタリアの伝統的な煮込み料理ボッリートを提案。腕を振るうのはシェフに抜擢された若き料理人、澤田隼人さん(右)です。
「植木鉢」りんごのカラメルコンポート、グリーンオリーブとセミドライトマト、ステッペンチーズ
ランチ、ディナーともにあるメニューの「YUKA伊コース」(8250円税込)は、“おつきだし”と呼ばれる小皿料理4品から始まります。まずは、植木鉢の花に見立てた、りんごのカラメルコンポート、グリーンオリーブとセミドライトマト、ステッペンチーズを。フレッシュなグリーンオリーブの香りやチーズのほのかな塩味が食欲をそそります。
竹炭のアランチーニ
“おつきだし”のひとつ、竹炭のアランチーニは小さなライスコロッケです。竹炭をまぶした衣が香ばしく、サクッとした食感。一般的にはとろけるチーズを仕込んだアランチーニが多い中、辻シェフはチーズをライスに混ぜ込んで、軽やかながらも味わい深く仕上げています。
清見オレンジとクリームチーズ、グリーンペッパーのもなか
“おつきだし”3皿目はひとくちサイズの最中。清見オレンジとクリームチーズを合わせたフィリングは、グリーンペッパーがアクセントになっています。オレンジの爽やかな風味と、グリーンペッパーの刺激は相性が抜群。スパークリングワインが進みます。
サーモンのタルタル メークインピューレ、ジェノベーゼとインゲン
バラエティに富んだ“おつきだし”の最後は、サーモンのタルタル。メークインのピューレとジェノベーゼソースを絡めていただきます。少し濃度のあるソースが、濃厚なサーモンの味を引き立てて美味。柔らかなサーモンとシャキシャキとしたインゲンの食感も楽しく、トッピングされた豆苗のほのかな苦味もうまく調和しています。“おつきだし”は一皿ずつではなく、同時に提供されます。
メインに登場するのがボッリート。イタリア語で“茹でる”という意味で、牛肉、豚肉、鶏肉などのいろいろな部位を塊のまま野菜と共に煮込む伝統料理です。素朴な見た目からか、日本のレストランではあまり見かけないメニューですが、美味しさは抜群。辻シェフは、信州白樺若牛スネ肉、大山鶏骨つきモモ肉、自家製サルシッチャ、セロリ、玉ねぎなどの香味野菜とじゃがいもを昆布ベースの出汁でじっくりと煮込んで滋味深い旨みを引き出します。鍋に入ったボッリートをテーブルのIHヒーターで温めながらいただくのが〈YUKA伊〉のスタイル。ホロホロと崩れるほどに煮込まれた肉や素材の美味しさが滲み出たスープは、止まらなくなる味わいです。
左上から時計回りに、「葉ワサビ」、「辛味噌」、「トンナートソース(ツナのソース)」、「サルサ・ヴェルデ」、「ピクルス」
イタリアでは伝統的に、ボッリートにはハーブで作るサルサ・ヴェルデやトンナートソースというツナのソース、ピクルスを添えて食べます。辻シェフは、これに日本の味をプラス。安曇野の《藤屋わさび農園》の葉ワサビと信州の老舗《大桂商店》の味噌溜まりを使用した「葉ワサビ」、《大桂商店》の味噌に大阪府堺の名店《やまつ辻田》の一味唐辛子を合わせた「辛味噌」、京都府宮津の《飯尾醸造》の純米富士酢で作る「ピクルス」を加え、5種類のソースで味の変化を楽しめます。日本伝統の食材や調味料とイタリア伝統料理との相性の良さと、新しい味覚が感動的。
締めのパスタ
締めには、いろいろな素材の旨みがしみ出たボッリートのスープで作るパスタを。パスタがスープの深い旨味を吸って極上の味になります。チーズと青ネギのシンプルなトッピングが、スープを含んだパスタの深い旨味を際立たせています。
メロンのパンナコッタ
ドルチェは、パンナコッタにアンデスメロンの果肉を添え、クレソンのクランブルをのせたもの。甘さ控えめのパンナコッタとクレソンの爽快感で、後味の良いドルチェになっています。
各テーブルに備え付けられたIHヒーターで、ボッリートの鍋を温めながら食べるという、新感覚のイタリアン。掘り炬燵式の座敷席もあり、くつろいだ雰囲気で楽しめる。肉だけではなく、サステナブル・シーフードのボッリートもあり、じっくりと煮込んだ魚介の美味しさも格別。ランチの「YUKA伊コース」やディナーのスペシャルコースでは、本店の〈コンヴィヴィオ〉でも人気のラザーニャを堪能できる。ショッピング帰りのランチや女子会、家族での食事など多様な用途で使えるのが嬉しい。
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2
タカシマヤ タイムズスクエア本館14F
03-5361-1650
ランチ:パスタランチ1980円、ランチコース3300円、
YUKA伊コース8250円
ディナー:ショートコース4950円〜、YUKA伊コース8250円、
スペシャルコース11000円
ランチ11:00〜14:00LO、ディナー17:00〜21:00L0
タカシマヤ タイムズスクエアの営業日に準ずる
テーブル16席、座敷20席、個室1部屋(4名)
禁煙
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