あなたは家を「買う?借りる?」。都内と地方、借りる派でコストを比較。
Hanako.tokyo / 2022年6月10日 18時0分
生涯、家賃を払い続けるか。それとも思い切って家を購入するか。永遠の悩みでもあるテーマ、住まいとお金のこと。コロナ禍をきっかけに、家の存在意義を見つめ直す人が増えています。「買う」に踏み切った人、「借りる」選択にとどまった人。ます。今回は、都内と地方、それぞれの借りる派でコストを比較。共通するのは「30代女性、一人暮らし」。年収や職種によっても住まいの選択は変わるけれど、一番大きなポイントは「どんなライフスタイルを送りたいか」。地方と都内、それぞれの住まいに関するお金事情を取材しました。
1.借りる・都内/@東京都・荻窪
ロフトは仕事の資料やシーズンアイテムを置くストックスペースとして使用。
・Name:Kさん
・Age:31歳
・Job:ゲームデザイナー
・Income:年収約300万円
・家賃:6万9000円/月(管理費込み)
・間取り・広さ:1K・約23㎡
・築年数:28年
・駅徒歩:13分
「備えとして、2つの口座のうち1つは手をつけず貯金に。常時100万円はないと不安ですね」とKさん。いずれ会社員に戻ることも検討中だそう。
イベントにアクセスできる東京ライフを満喫。
リビングの奥がベッドルーム。〈無印良品〉の本棚をパーテーション代わりに。
〈IKEA〉のスチールラックには愛用のカメラやお酒、エクササイズグッズなど実用アイテムをディスプレイ。
東北から上京して13年。東京で暮らす最大のメリットをKさんはこう話す。「情報をキャッチしてすぐ行動に移せるのは大きいです。音楽フェスや好きなお笑い芸人のライブなど、地方から参加すれば、時間と費用が絶対的なコストになる。でも都内に住んでいれば、その負担は軽いです」
今の住まいは、4回の引っ越しを経て初めて更新をした部屋だ。「フリーランスで収入が不安定なので、家賃はできるだけ抑えたかったけれど、このエリアでは難しくて。学生時代に比べると家賃はプラス2万円ほど。それでも日当たりの良さと学生時代の友達が近くに住んでいるのが、更新の決め手でした」会社に所属していた20代前半よりも、現在の年収は下がっているというが、その表情は明るい。
「毎月20万円ちょっとの収入があれば十分。物欲がないので、特にカツカツという感じはないです。唯一、本や漫画には出費を惜しまないと決めてますけど、それも月2万円以上使うことはまれ。身の丈に合った生活をストレスなく送ることができている現状には、満足しています」住まいは、今後も賃貸の予定だ。「東京の東側は未踏のエリア。昔ながらの商店街があると聞く亀有とか、気になっているんです。いいな、と思う街に出会ったら、身軽に動きたいですね」
MY FAVORITE
近所の出版社発行のカルチャー誌のファン。
愛読している『neutral colors』。「出版社が荻窪にあり、SNSで即売会の情報をキャッチして、お邪魔しに行きます」
締め切りが近い日は〈コメダ〉で仕事も。
定番はアイスコーヒーのたっぷりサイズ。「電源、Wi-Fi完備で集中できるんです」。
2.借りる・地方/@栃木県・那須塩原
和と洋の雰囲気がミックスされたリビングダイニング。大きなテーブルは実は襖(!)。元々あったものも上手に活用している。
・Name:Nさん
・Age:30代
・Job:医療関係
・Income:年収約550万円
・購入時の物件価格:3000万円台(諸経費込み)
・間取り・広さ:1LDK・約42㎡
・築年数:45年(購入時)
・購入時の頭金:0円
・ローン支払額:12万円/月
・借入金融機関:大手メガバンク
・ローン返済年数:35年(変動金利)
「30歳過ぎまで貯金はほぼゼロ(苦笑)。なので、頭金を用意することは最初から考えていなかった」というNさん。当初はネット銀行や地方銀行でのローン借入れを検討していたが、広さや築年数が条件をクリア出来ず、結果的に大手メガバンクに。
東京よりもここでの暮らしが好きになりました。
キッチンはオール電化。「東京よりもガス代が高いと聞き、物件選びの際に重視しました」。
服や荷物を置いている部屋にはデイベッドも。
人口減少や高齢化が進む地方に移り住み、地域協力活動に従事する「地域おこし協力隊」。転職活動中に訪れたハローワークで、Mさんはその存在を知る。「“大人のワーホリ”だと思って飛び込んでみよう。地方だからこそ得られるやりがいがあるかもしれないと思ったのも、応募した理由です。独身の今なら身軽に動けるし、嫌だったら帰ってこようと思って」
ダメ元でのチャレンジだったが、見事合格。33歳で栃木県那須塩原市に移り住み、間もなく任期の3年を迎える。「今の部屋もここでの暮らしも気に入っているので、活動終了後も定住しながら、できる仕事を見つけたいと思っています。一番の大きな変化は、東京に住みたいと思わなくなったこと。ドラマや雑誌に出てくるような部屋を借りようと思ったら、一体いくらかかるのか…ね。駅から近くて徒歩圏内にスーパーやドラッグストア、コンビニがあって、生活に不便はないし、大自然も満喫できて。それでいて管理費、駐車場代込みで5万円しない。東京へのアクセスも良いし、すごく理想的」
DIYを楽しみながら、いざとなれば身軽に動くこともできる。賃貸ならではのメリットを最大限享受する生活が気に入っているそう。「先のことはわからないけど(笑)。当分はこのままかな」
MY FAVORITE
“自宅の湯船より近くの温泉”が定番に。
塩原温泉郷、板室温泉、那須温泉など近場に色々な温泉が。「〈湯守 田中屋〉さんの露天風呂からの眺めは最高!」
集中したい時は徒歩圏内の図書館へ。
2020年にオープンした〈那須塩原市図書館 みるる〉。「天井が高く、開放的な雰囲気でカフェもあり、居心地抜群です」
(Hanako1209号掲載/photo : Kenya Abe, Wataru Kitao, illustration : naohiga text : Yoshie Chokki edit : Yoshie Chokki )
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「人が多い、暑い、物価も高い…東京にはもうウンザリだよ」…静かな生活を求めて地方に移住した〈年金11万円の65歳男性〉が半年後に大後悔した切実な事情【FPの助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月25日 11時15分
-
住宅ローン「せっかくだから夫婦で借りられるだけ借りちゃおう」では資金ショートもやむなし…借入計画で意識すべき「3つのポイント」とは【不動産のプロが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月24日 10時45分
-
1億円超の白金タワマンに住まう「世帯年収2,000万円の50代共働きパワーカップル」…家賃20万円の格落ち・埼玉低層マンションへ転居を決めたワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月19日 11時45分
-
自然あふれる村から上京した健気な21歳大学生「西新宿のタワマンに住みたい」…野望を抱き、性風俗店で年収1,700万円になった3年後
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月18日 11時45分
-
銀行「全額、貸せますよ」…世帯年収1,000万円「2人とも公務員の安泰夫婦」、都内8,000万円・新築マンションをフルローン購入も自滅
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月2日 5時15分
ランキング
-
1スーパーの大胆な節電方法が話題 猛暑の中、飲料の冷蔵ショーケースを丸ごとオフに… ネットでは賛否の声
よろず~ニュース / 2024年7月31日 7時20分
-
2水道水はそのまま飲めない…令和の子育て世代、煮沸して飲む人増加 その背景には「水道管の劣化に対する不安も」
まいどなニュース / 2024年7月31日 7時20分
-
3自動車シートの老舗「RECARO」破産!? SNSは「マジかよ」の声多数 もう製品の入手は無理なのか?
乗りものニュース / 2024年7月31日 9時12分
-
4【実食】“進化”にSNS歓喜「最強すぎ」「チーズは正義」! マクドナルド新商品「チーズベーコンポテトパイ」を食べてみた
オトナンサー / 2024年7月31日 21時10分
-
5パリ五輪〝初老ジャパン〟活躍でわく疑問「40歳って初老なの?」 皆がイメージする年齢は...
Jタウンネット / 2024年7月30日 21時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)