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初心者でもはじめられる。「理想の茶器を知る」

Hanako.tokyo / 2022年11月8日 10時0分

初心者でもはじめられる。「理想の茶器を知る」

愛着がわく茶器があれば、自分で淹れるお茶はもっとおいしく、もっと楽しくなります。選び方のポイントを知って、お気に入りを見つけよう。

【日本茶インストラクター市川雅恵さんに聞きました!】初めて揃える茶器は何が必要ですか?

(右)Teacher・・・日本茶インストラクター 市川雅恵(いちかわ・まさえ)/日本茶と茶器を販売するオンラインストア〈チャイチワークス〉を運営し、日本茶ワークショップも開催。著書に『私を整えるお茶の時間』(ギャラクシーブックス)。

(左)Student・・・モデル 木村ミサ(きむら・みさ)/Hanako.tokyoでお茶にまつわるコラムを連載中。世界各国のお茶の効能や文化を学びながらティーライフを満喫している。アイドルプロデューサーとしての顔も。



茶器は種類が多くて選び方が難しい…?〝初心者代表〞として木村ミサさんが、日本茶インストラクターの市川雅恵さんに教わりました。



木村ミサ(以下、木村) 私は毎日自分でお茶を淹れていますが、茶器は急須と湯呑みくらいしかなくて。



市川雅恵(以下、市川) その2つは欠かせませんね。とくに急須は味を左右する道具。淹れる人数に合うサイズ選びや網目の細かさなどが重要なチェックポイントです。



木村 網は急須についたタイプと取り外せるかごタイプがありますよね。実際どちらがいいんですか?



市川 好みや手入れのしやすさで選んで大丈夫ですが、お茶の味がしっ かり抽出されるように、急須の中でお湯と茶葉がゆらゆら対流できるスペースが広いほど望ましいです。



木村 私はかご網で持ち手のない宝瓶型を愛用しています。樹脂製だから割れないし手入れもラクなんです。



市川 樹脂やガラス製の急須は、茶葉が本来持つ香りと味をストレート に出してくれるのが特徴です。一方、常滑焼をはじめとする炻器や陶器の急須は土素材の経年変化するような風合いが魅力ですね。これも好きな方を選んでください。



木村 土ものの急須も欲しい…。湯呑み選びのポイントはどうですか?



市川 初心者は、お茶の色がわかる白や青白磁(薄いブルー)の湯呑みがいいと思います。うまく淹れられたか、色を目安に確認できますし、 煎茶の緑色は癒し効果があるので、ぜひ目でも楽しんでほしいです。



木村 私の湯呑み(写真下)は、まさにお茶の色が見えるものを探して選んだものなんです!きれいな色が見えた方がテンションが上がって、よりおいしく感じる気がして。



市川 わかります。器でお茶の味わいが底上げされますよね。そういう意味でも、愛着を持って使える茶器を選ぶことは一番大事だと思います。



木村 ほかにはどんな道具があると、よりお茶が楽しめますか?



市川 おすすめは中国茶用の茶 海 。70〜80度が適温の煎茶を淹れる際の湯冷ましにしたり、急須に残ったお茶を移したり、使い道が広くて見た目もかわいい。あと、茶こしや茶さじ、茶葉の保存容器も、お茶をおいしく美しく淹れるために必要です。



木村 そういえば私、水出しポットもよく使っています。



市川 水出しポットはあると重宝しますね。おしゃれなグラスで冷茶をいただくのも素敵ですし、あまり難しく考えず、面白がりながらいろいろな茶器に触れてほしいです。自分の好きな道具でお茶を淹れて味わう時間は、本当に豊かなものですから。

まずは急須について学ぼう。

大きな急須で1人分のお茶を淹れてもおいしくならないと、市川さん。初めて買うなら、1人分から2~3人分にちょうどいい300㎖前後のサイズがおすすめ。茶葉がお茶に出てきたり網に詰まったりしないように、網目の細かさも重要ポイント。取り外せるかご網は、茶葉がしっかりお湯に浸かる深さがあるか確認しよう。素材は味わいが育つ土もの、お茶の色を楽しめるガラス製など、愛着を持って使えるものを選ぶと。



知っておきたい急須選びのポイントは?
・注ぎ口の網目が細かいこと。
・300mlぐらいの大きさが目安。
・好きな味わいの素材を選ぶこと。

揃えたい理想のセットとは?

【A】急須【B】茶海【C】保存容器【D】茶托【E】茶さじ【F】湯呑み

お茶の楽しみを広げてくれるのが上の道具。とくに茶海を使いこなせたら上級者。例えば、複数のお客さんに煎茶を出す際、まず茶海に注いでから湯吞みに分けていくと、お茶の濃さが一定になる。

急須の持ち手はいろいろです。

急須は、注ぎ口に対し持ち手が横、後ろ、上のいずれかにつくものと、持ち手がないものの4種類ある。それぞれのタイプの特徴や適したお茶を知り、急須を選ぶ際の参考にしよう。

【横手】日本の伝統的な急須の形で、注ぎ口とほぼ直角に棒状の持ち手がつく。持った手の親指でふたを押さえながら淹れられるのが特徴で、少人数の煎茶を淹れるのにとくに向いている。

【上手】上部に輪の持ち手がつく上手は、土瓶や鉄瓶タイプの急須に多い。お湯の量が多くても持ちやすいので、大人数に淹れるときや、高温のお湯でたっぷり楽しみたい番茶やほうじ茶に最適。

【上手】上部に輪の持ち手がつく上手は、土瓶や鉄瓶タイプの急須に多い。お湯の量が多くても持ちやすいので、大人数に淹れるときや、高温のお湯でたっぷり楽しみたい番茶やほうじ茶に最適。

【後ろ手】注ぎ口の反対側に輪の持ち手がついた、中国茶の急須や紅茶のティーポットに多いタイプ。テーブルの向かいにいる人にも注ぎやすく、上手と同様に利き手に関係なく使える。

【後ろ手】注ぎ口の反対側に輪の持ち手がついた、中国茶の急須や紅茶のティーポットに多いタイプ。テーブルの向かいにいる人にも注ぎやすく、上手と同様に利き手に関係なく使える。

【宝瓶】持ち手のない急須は「宝瓶」と呼ぶ。片手でふたを押さえながら持って注ぐ。本来は低温で淹れる玉露や上煎茶用のものだが、熱くなりにくい樹脂製ならどんなお茶にも使える。

【宝瓶】持ち手のない急須は「宝瓶」と呼ぶ。片手でふたを押さえながら持って注ぐ。本来は低温で淹れる玉露や上煎茶用のものだが、熱くなりにくい樹脂製ならどんなお茶にも使える。

photo : Kenya Abe illustration : Mami Tsujimoto text : Asami Kumasaka

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