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建築史家・五十嵐太郎が選ぶ未来の聖地【前編】

Hanako.tokyo / 2023年1月3日 15時35分

建築史家・五十嵐太郎が選ぶ未来の聖地【前編】

数多くの建物や場所を訪れてきた建築史家の五十嵐太郎さんが考える〝気のいい場所〟とは?〝聖地〟となる可能性を秘めた現代のパワースポットを挙げてもらいました。

モエレ沼公園[北海道]/イサム・ノグチ

住所:北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1 Tel:011-790-1231 営業時間:7:00〜22:00(東側ゲートの開放時間) 定休日:園内各施設は定休日あり写真提供:モエレ沼公園

住所:北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1 Tel:011-790-1231 
営業時間:7:00〜22:00(東側ゲートの開放時間) 定休日:園内各施設は定休日あり
写真提供:モエレ沼公園

彫刻家イサム・ノグチにより、全体が一つの彫刻作品として設計されたアートパーク。広大な敷地には幾何学形態を用いた山や建物、噴水、遊具などの施設が配されている。「日本人の感覚からすると大きく、スケールアウトしたような造形物が多い。古代につくられたピラミッドのように、“でかい”と感じるものは人種や民族、言語を超えて人間に訴えてきます。古代の人が抱いたような感覚が呼び起こされるはず」

東京カテドラル聖マリア大聖堂[東京]/丹下健三

住所: 東京都文京区関口3-16-15 Tel:03-3941-3029 営業時間:9:00〜17:00(日曜8:00〜14:00頃のミサなどは見学不可、平日の見学は要問い合わせ)写真提供:東京カテドラル聖マリア大聖堂

住所: 東京都文京区関口3-16-15 Tel:03-3941-3029 
営業時間:9:00〜17:00(日曜8:00〜14:00頃のミサなどは見学不可、平日の見学は要問い合わせ)
写真提供:東京カテドラル聖マリア大聖堂

「岩場の水面に舞い降りてきた銀色の白鳥のよう」と形容される優美な建築は、日本を代表する建築家・丹下健三の設計によるもの。「近代宗教建築の傑作で、一つの到達点。直線を回転させながら曲面をつくる特殊な構造で、聖堂の上部には十字の形でトップライトが設けられています。一般的な教会建築のような装飾はほとんど施されていませんが、スリットから降りてくる光が大空間に満ちて、神聖な空気感を味わえます」

奈義町現代美術館[岡山]/磯崎新

住所: 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 Tel:0868-36-5811 営業時間:9:30~17:00 定休日:月休(月が祝の場合は開館)、祝の翌日休 料金:700円写真提供:奈義町現代美術館

住所: 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 Tel:0868-36-5811 
営業時間:9:30~17:00 定休日:月休(月が祝の場合は開館)、祝の翌日休 料金:700円
写真提供:奈義町現代美術館

世界的な建築家・磯崎新によって設計された美術館。荒川修作+マドリン・ギンズ、岡崎和郎、宮脇愛子の4人のアーティストに「太陽」「月」「大地」のテーマで巨大作品を依頼した展示が、それぞれ建築に。「建築家とのコラボレーションが見どころで、背後の山並みが風景となって作品が引き立っています。この場所でしか得られない特殊な体験ができるという時代を先取りした美術館は、30年近く経って若い世代を中心に“再発見”されています」

五十嵐太郎

いがらし・たろう/1967年パリ生まれ。建築批評家・建築史家。東北大学大学院教授。近著に『様式とかたちから建築を考える』(平凡社、共著)、『誰のための排除アート?』(岩波書店)など。

text & edit : Jun Kato

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