1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

10代特有のきらめきを 真空パックした一本。/第9回 ヒコロヒーのナイトキャップエンタメ

Hanako.tokyo / 2023年1月23日 18時30分

10代特有のきらめきを 真空パックした一本。/第9回 ヒコロヒーのナイトキャップエンタメ

疲れた心と体に染み込む、ナイトキャップ(寝酒)代わりのエンタメをヒコロヒーが紹介。第9回は、アレクサンダー・ロックウェル監督25年ぶりの日本公開作『スウィート・シング』をお届け。

アレクサンダー・ロックウェル監督作品『スウィート・シング』

本作を観たのは2022年2月。好きな『イン・ザ・スープ』の監督の作品なので、ふらっと映画館に入ったのだ。それからしばらくたち、なぜか最近になってこの映画のことを思い出していた。きっとそれだけ作品としての強度があったからだろう。本作は、頼れる大人がいない15歳の姉ビリーと11歳の弟ニコの、幸福感あふれるロードムービーだ。主演の2人は監督の実の子どもたちが演じ、温かみのあるスーパー16ミリフィルムでモノクロ(一部カラー)撮影されている。子どもたちの冒険といえば『スタンド・バイ・ミー』を思い出すが、あの映画は子どもたちが能動的に旅に出るのに対し、こちらは「そうせざるを得なかった」現実があるという対比も色濃く出ている。子どもたちは純真な世界を生きているが、その背後には大人たちがつくる残酷な世界がある。そんな大人の加害性のみならず、悲しみや弱さまでも描かれていたことに、私は監督の誠実さを感じた。
今の私が15歳の自分を振り返ることはできるが、すでに大人になって染み付いた経験や知恵がちらついてしまい、当時の15歳なりに精一杯生きてきた喜びや悲しみの感情や感覚には戻れないだろう。そんな大切で特別な時間ゆえのきらめきが本作には詰まっていた。もし今の私が当時の自分に一言だけ伝えられるなら……「ちゃんと学校には行けよ」かな。

text : Daisuke Watanukiヒコロヒー

世界観やセリフで魅せるコントで活躍するピン芸人。松竹芸能所属。テレビ朝日系『キョコロヒー』等に出演中。Instagram:@hiccorohee

No. 1216



幸せをよぶ、開運聖地。/なにわ男子 2022年12月26日 発売号

今日よりも明日、今年よりも来年。前に進むための原動力は、日々の努力と、天からのまわりものである“運”。年が変わるこの時期は、神社やお寺、山や川など「気のいい場所」を訪れて、心と体を浄化し、2023年に向けて運やパワーを磨きたいもの。縁結び、仕事、金運、人間関係…2023年、あなたの人生を切り拓く「開運聖地」を紹介します。第二特集は神棚から、塩や水でのお清め、ツキを呼び込む部屋の整え方まで、「部屋を …



試し読み

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください