1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. グルメ

白金〈Seiji Asakura COFFEE STAND〉&不動前〈大久保ベーカリー〉/池田浩明のまだ見ぬパン屋さんへ。

Hanako.tokyo / 2023年2月9日 12時0分

白金〈Seiji Asakura COFFEE STAND〉&不動前〈大久保ベーカリー〉/池田浩明のまだ見ぬパン屋さんへ。

目黒駅の西と東で異なる顔。白金を擁する東口方面は、高級店が立ち並ぶ大人の町。西口はインテリアショップが集まる目黒通りへとつながる。街の雰囲気に合わせた店をみつけた。パンラボ・池田浩明さんによる、Hanako本誌連載「まだ見ぬパン屋さんへ。」からお届け。

白金〈Seiji Asakura COFFEE STAND〉世界一を、パンにもコーヒーにも求めた結果は?

プラチナカフェ・グラッセ760円。時間をかけて抽出した渾身の水出しコーヒー。左はジャンボングリエール975円。モールテックス仕上げの壁も注目。

黄金色のプチバゲット各260円。人生をかけ完成させたレーズン液種のバゲット。

チクタクチクタク……店内ではメトロノームが時を刻みつづける。BGMではない。コーヒーの抽出のための音。下にセットされたコーヒーに向け、ガラスの水瓶から秒に回水が滴り落ちる。テンポが少しでもずれれば求める味にならない。ペースの乱れがないか油断なく確認しつづける、そのための音。たった1杯を6時間かけて抽出する。
名店〈ブーランジェリー セイジ アサクラ〉は創業から15年目。朝倉誠二さんが新店に挑んだのは、中目黒の〈カフェファソン〉で飲んだカフェグラッセがきっかけ。漆黒のコーヒーと真っ白なミルクの層のうつくしい飲み物だ。「これやりたい。こんなおいしいもの、なんで知らなかったんだろう」やりはじめたら、世界一を作らなければ気が済まない性分。「もうできないんじゃないか」そんな袋小路に入りつつも、ついにたどりついたのが前述した製法だ。

「コーヒーに合う」という視点で選び抜いた少数精鋭が並ぶカウンター。

トリュフ塩パン各360円。自家製のトリュフバターを巻き込み、外側にも塗る贅沢さ。

このコーヒーに最高に合うパンを。思いついたのは、ド直球だ。フランス修業時代になじんだバゲットサンド。グリュイエールやハムの一級品をはさむのは、「僕の人生の最終形」と呼ぶ、自家培養レーズン液種のバゲット。魂に響くレーズン種の香り、それが小麦とあいまって恐ろしく甘い。硬い皮が、想像の上をいくスムーズな歯切れを獲得するのは、最新のスチームオーブンによるもの。
ファサードに店名さえない。ごくシンプルな店舗に、朝倉さんが最高にうまいと思うものだけを置く。「人生をかけた店です。そぎ落として、そぎ落として。本質を表現していきたい」

〈Seiji Asakura COFFEE STAND〉について

住所:東京都港区白金台4-9-21 │ 地図
電話番号:03-6780-8219
営業時間:10:00〜18:00
定休日:月、火曜
チーズカレーパンで名を轟かせる〈ブーランジェリー セイジアサクラ〉がオープンした水出しコーヒー専門店。

不動前〈大久保ベーカリー〉上質でリーズナブル。うれしいパン屋さんの誕生。

店頭に立つ大久保伊織シェフ。対面販売でお客さんとの会話も重視。

見かけはオーソドックスも、ゆっくり発酵の本格派。

名店〈カタネベーカリー〉から才能ある若手が巣立った。店主の大久保伊織さんは、製法だけでなく志も受け継ぐ。すべて自家製。看板さえも商店街組合理事長さんの手書き。商店街の古い店をリニューアル。なつかしさとぬくもりを感じさせるのだ。
なんということもない定番のアイテム、にこだわりが詰まる。オーガニックの素材から手作り。あんぱんのあんこやカレーパンのカレーもやさしい中に滋味を感じさせ、感動するレベル。

焼き芋チャバタ1個180円。オーガニックのさつまいもをオーブンで焼いて、自慢のチャバタに練り込む。

左上から時計回りに、あんぱん180円、くるみパン170円、ミルクパン140円。農薬不使用の小豆で自家製したあんこ。くるみもオーガニックのものを使用。

〈大久保ベーカリー〉について

住所:東京都目黒区目黒4-12-2 │ 地図
営業時間:10:00〜16:00
定休日:日、月曜
代々木上原の名店〈カタネベーカリー〉出身。オーガニックなどの食材を使いつつ、リーズナブル。ご近所の日常に寄り添う。

池田浩明 パンラボ

いけだ・ひろあき/「パンラボ」を主宰しながら、ブレッドギークとして、日本全国のパン屋さんを巡り情報を発信する。いち早く国産小麦にも注目し、日本のパンの未来をみつめる。
パンラボblog:http://panlabo.jugem.jp/

photo:Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda

No. 1217



2023年、スイーツ流行予測。/京本大我 (SixTONES) 2023年01月27日 発売号

Hanakoの看板特集のひとつ、「スイーツ」号が今年も登場! ピスタチオスイーツやマリトッツォなど、数々のトレンドが生まれた2022年を経て、予約争奪戦のデザートコースの店、フィナンシェブーム、バニラ専門店や発酵スイーツの登場…など、2023年のスイーツ界を彩るトレンド情報を網羅しました。もうすぐ迎えるバレンタインに向けた最新チョコレート情報や、いま話題をさらう焼き菓子情報もみっちりと。スイーツファンなら保存版の1冊でお届けします。



もっと読む

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください