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シーサー、泡盛、やちむん…沖縄土産、どれにする? 後編

Hanako.tokyo / 2023年3月31日 15時0分

シーサー、泡盛、やちむん…沖縄土産、どれにする? 後編

旅の思い出は、形に残して余韻に浸ったり、周囲にお裾分けしたりしたいもの。お菓子にやちむん、泡盛まで。7人の沖縄通が推薦するお土産をテーマごとに一挙紹介! 2月28日発売1218号「沖縄」特集よりお届けします。

1. やちむん「土地の風景を思わす器は、使うもよし、飾るもよし」

〈米司工房松田健悟〉の壁掛け筒と七寸皿。読谷山焼北窯の〈米司工房〉にて工房長を務める若き作り手。花を活けるのに最適な左の壁掛け筒は2,530円。南国らしく爽やかなコバルト釉が施された右は4,620円。作品は〈PORTRIVER MARKET〉などで販売。

〈陶藝玉城〉の八寸四角皿。大宜味村に工房を構える〈陶藝玉城〉の玉城望による作品。伝統技法の線彫で描き出される格子柄が魅力。こちらも壁に掛ける穴があり、インテリアにも。6,160円。作品は〈PORTRIVER MARKET〉などで販売。

〈ノモ陶器製作所〉の四寸マカイ。読谷村の自宅兼工房で、一人作陶を続ける野本周の作品。「マカイ」とは、沖縄の言葉で飯碗のこと。高さがあるためスープや汁物にも使える。2,090円。作品は〈PORTRIVER MARKET〉などで販売。

土の温もりを感じられて、あるだけで日常が華やぐやちむん。今回は伝統を重んじつつ洗練された佇まいの作品を選びました。〈ノモ陶器製作所〉は、沖縄の美しい海を思わせる昔ながらの緑釉を大切にする作り手。この緑釉を中心に3色をあしらった飯碗は、持つ向きによって異なる表情が楽しめます。〈PORTRIVER MARKET〉の庭に生える南国の植物をイメージしたコバルト釉が美しい松田健悟さんの作品は、インテリアとしてもぜひ。さらに、ペン状の道具で図柄を描く線彫という伝統技法を用いた四角皿は、〈陶藝玉城〉によるもの。和洋を問わず使えるモダンさが気に入っています。各作品からは色合いや風合いのどこかに沖縄の風景を感じられるはず。使うたび旅の記憶を思い出してもらえたらうれしいです。

Selector…麦島美樹 〈PORTRIVER MARKET〉オーナー

むぎしま・みき/東京都出身。2012年に沖縄へ移住。やちむんをはじめ、沖縄各地の工芸品や食品を扱うセレクトショップ〈PORTRIVER MARKET〉を夫の哲弥さんと切り盛りしている。

2. FOOD「味もパッケージも、ますますクオリティ上昇中」

〈SUNNY & ME〉のイエスタデイ辣油とサマーデイ麻油。動物性食材、にんにく不使用の優しい辛さの万能調味料。ピーナッツやアーモンドは不揃いの食感を楽しめるよう手作業でカット。右は各990円、下は各1,200円。〈ハッピーモア市場 Tropical店〉などで販売。

〈勝山シークヮーサー〉の皮も種もまるごと搾り。やんばるで栽培される風味豊かなシークヮーサーを丸ごと圧搾。レモン代わりに揚げ物や焼魚にかけたりサラダに加えたり、さしみ醤油やポン酢に数滴入れても。35g 340円。名護の道の駅・許田などで販売されている。

〈金川製茶〉のKANIGAWA Black Tea。やんばるで、自家配合の肥料を中心に使って栽培される、沖縄産茶葉「べにふうき」などをブレンドしている。国産紅茶グランプリで3年連続で賞を獲得。40g 1,080円。〈LIQUID THE STORE〉などで販売。

多様な食材が育つ豊かな土壌を生かして、年々質が高まる食の加工品。最近は中身だけじゃなく、キャッチーな見た目の商品も増えてきたように思います。辛味と旨味が絶妙な〈SUNNY & ME〉の辣油と麻油は、ジャンルを問わずどんな料理にも合う優れもの。新聞紙の包み紙もイカしてます。「皮も種もまるごと搾り」は、フレッシュな香りと酸味に加え、自然由来のほろ苦さも味わえて、卓上に常備できるサイズ感も喜ばれるひと品です。沖縄県産茶葉の奥ゆかしい香りと爽やかな飲み口に紅茶マニアも絶賛するのが「KANIGAWA Black Tea」。豊かでクリアな味わいはぜひ多くの人に伝えたいですね。土地の魅力をダイレクトに伝えるものだから、食のお土産ものは自分自身、惚れ込んだものにしています。

Selector…松浦 明 ライター

まつうら・あかり/ライフスタイル誌等を経て2003年に独立。以降「食とデザイン、ライフスタイル」をテーマに雑誌やウェブメディアの企画・編集、執筆を手がける。2018年に沖縄移住。

3. シーサー「そこにいるだけで安心する、愛嬌満点の守り神を」

宮城忍の漆喰シーサー。解体される古民家に出向いて古瓦を採集。泥を丁寧に落として砕いていくところから携わり、今日では貴重な漆喰製のシーサーの製作を行う。「瓦シーサー」12,000円。金武町にある自身の工房にて販売中。

若山大地の石獅子。村落獅子と呼ばれた石獅子をヒントに製作。左は「スクチャーシーサー(小)」4,400円。スクチャーとは“ひょうきん者”の意。右は「ふりかえりシーサー(小)」4,400円。首里の自身の工房〈スタジオde-jin〉で販売中。

山田義力の琉球獅子。プリミティブな村落獅子をモチーフに、陶で製作したシーサー。丸みを帯びたフォルムがチャーミング。下は「琉球ミニ獅子」ペア2,970円、右は「琉球獅子」35,200円。〈GARB DOMINGO〉などで不定期に販売。

昔は一軒家に置かれるのが一般的だったシーサーですが、近年はマンションにも置きやすい小ぶりの作品が数多く見られます。中でも今回選んだのは愛嬌にあふれたシーサーです。宮城忍さんによる、瓦の破片を漆喰で固めて作る昔ながらの漆喰シーサーは、躍動感が魅力。表情をよく見ると実に優しげです。現存する村落獅子の探索を続けながら琉球石灰岩で石獅子を作るのが若山大地さん。表情の良さはもちろん、自然素材ゆえに経年変化も楽しめます。器をメインで作る山田義力さんのシーサーは、一辺3cm程度の琉球獅子がオススメ。削ぎ落とされたデザインが現代の暮らしにもなじみます。いずれもデスク横や飾り棚にも合うサイズ感。置いておくだけでどことなく安心感を与えてくれますよ。

Selector…藤田俊次 〈GARB DOMINGO〉オーナー

ふじた・しゅんじ/東京で建築・デザインの仕事に携わった後、2009年に沖縄移住。那覇で器を中心とした沖縄の手仕事を集めたセレクトショップ〈GARB DOMINGO〉をオープンした。

4.泡盛「飲み方を変えながら、泡盛の甘みをじっくり楽しむ」

〈石川酒造場〉の玉友甕仕込10年古酒(35度)。手間がかかる昔ながらの甕仕込みで作られた10年古酒。珍しい35度のアルコール度数は、何度もテイスティングを重ねて導き出されたもの。甘い香りとしっかりとした味わい、まろやかさが特徴。720㎖ 6,370円。

〈米島酒造〉の星の灯(25度)。ほんのりとした米の甘みと、ドライフルーツのような果実の香りが特徴。主張しすぎない穏やかな味わいで、初心者にもオススメ。2022年には「酒屋が選ぶ焼酎大賞」泡盛部門で大賞を獲得。720㎖ 1,250円。

〈神村酒造〉の暖流(30度)。明治15年創業の神村酒造の代表的なブランド。樽貯蔵泡盛の先駆けとして、研究開発に10年の歳月をかけ1968年に商品化。グラスに注ぐと、樽熟成ならではの甘い香りが華やかに広がる。720㎖ 2,174円。

独特の香りゆえに敬遠する方も多い泡盛ですが、実は度数が高い分様々な飲み方ができる万能なお酒。私は毎晩飲んでいます(笑)。中でもご褒美にしているのが「玉友甕仕込10年」。カラメルのような甘い香りに衝撃を受けました。ストレートかロックでじっくり楽しむのがオススメです。透き通った青のボトルが美しい「星の灯」はお米の甘さを感じられる泡盛。水割りで食中酒にどうぞ。そして「暖流」は、オーク樽で熟成させた古酒に新酒をブレンドしていて、バニラのような香りが立ち上がります。キレもいいので、炭酸で割ってハイボールならぬ“暖ボール”でぜひ。ビンの中でも次第に熟成し、舌触りはまろやかに、香りは甘く変わっていく泡盛。時間をかけていろんな飲み方を楽しんでほしいですね。

Selector…嶺井ひなの 泡盛愛好家

みねい・ひなの/沖縄県与那原町生まれ。20歳の時に泡盛の魅力に魅せられ、2017年には「第32回泡盛の女王」に。現在は〈TESIO〉で働きながら、泡盛の魅力を広める活動をしている。

photo:Miyu Yasuda text:Emi Fukushima

No. 1218



沖縄・春の旅。/目黒蓮 (Snow Man) 2023年02月28日 発売号

沖縄と言えば、暑い夏がイメージ。でも、春の旅が実は最高なんです。太陽の光は、眩しくも優しく。美しい海は、海開きが始まったばかりで、ひとり占め。冬から春にかけて旬を迎える“沖縄の野菜”を満喫。最高気温は、25℃前後。街歩きも、世界自然遺産・やんばるの森ツアーをはじめとする大自然も快適に。いつもよりも、ちょっとだけ早い旅支度をして、涼しく楽しく、そして美味しい春の沖縄へ向かいませんか。



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