神はテロップに宿る12話｜紗栄子

今やテレビに欠かせない文字テロップ。出演者もテロップに載るパワーワードを繰り出すトーク力が求められています。そこで人気番組の中から、テレビっ子編集者の綿貫大介が気になる有名人のテロップを収集。これを見れば、今のテレビが見えてくる!?

芸能も経営も全力で挑む紗栄子のバイタリティ。

見た目が可愛いだけのぶりっ子でプロ野球選手の元妻で人生イージーモードな人、みたいなゴシップイメージは捨ててほしい。本当の紗栄子さんのこと、教えてやるよ！そんな意気込みを『セブンルール』（フジテレビ系）に感じた。さまざまな分野で活躍する女性に密着し、自身に課す7つのルールを紹介する同番組に登場した紗栄子さん。現在は東京と栃木、実家のある宮崎の「3拠点生活」を送っている。なぜ栃木！？　と思ったら、馬の保護活動に力を入れていて、栃木で観光牧場の経営を引き継いでいるらしい。以前から牧場で働く高齢の職員に「なんとかパンダ」と紹介されると

「私のこと？客寄せパンダってこと？まあそうね！」と楽しそうに笑い飛ばしていた。それまで赤字だった経営は紗栄子効果で黒字に転換。客寄せパンダと言われても「全然ウエルカムって感じです。むしろそれができてるなら本望」と語った姿は清々しい。そこにあるのは、

芸能界で育んだ求心力と発信力を正しく社会に還元したいという思いだった。
　
近年は災害復旧ボランティアの活動にも積極的。支援団体を設立し、被災地に支援物資を届けたり炊き出しも行っている（石原軍団なき今ありがたい！）。もちろん、モデル仕事も継続中。表に出る身として、スタイル維持のためのハードなトレーニングにも取り組んでいた。もうバイタリティがすごい。センスと行動力はもちろん、努力の量も見せつけられてしまった。そんな紗栄子さん回は前後編の2週にわたり放送。計14ルールを紹介して番組名を崩壊させてしまうなんて、やはり猛者だ。

綿貫大介

わたぬき・だいすけ／編集者でテレビっ子。NHKの夜ドラ『ワタシってサバサバしてるから』が令和版『ショムニ』としてとても面白かった。

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No. 1219

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