銀座で母と過ごすとっておきの店。 (前編)
Hanako.tokyo / 2023年4月18日 18時0分
銀座の端から端まであらゆる店を知り尽くした、フードエディターの渡辺“P”紀子さんが、母が喜ぶこと間違いなしの店をセレクト。価格も雰囲気も背伸びをし過ぎず安心できて、メニュー選びで迷わないコースがあることもポイントです。
後編はこちら
わたなべ・みちこ/本誌をはじめ『BRUTUS』『&Premium』など、さまざまなメディアで食に関する記事を企画・執筆する。庶民派おやつからラグジュアリーレストランまで網羅。
ESqUISSE(エスキス)
以下写真、ランチのMenu spontané 18,000円(平日のみ、4/1以降は19,000円)から抜粋。
光/蕪、烏賊、カラスミ。
共生/ビーツ、トリュフ、紫蘇。
兆し/甘鯛、フキノトウ、ベルガモット。
醤油粕、ブルーチーズ、コーヒー等を加えた壺の中で熟成させたトリュフ。「共生」で使っている。ワインペアリングコース12,000円~。
愉しみ/苺、米、オリーブオイル。
WATANABE'S COMMENT
まるでアートのような美しい料理。機微のわかる大人になったと母にアピールできる、繊細な味わい。
晴れの日を過ごすのにふさわしい、エレガントな空間で卓越した料理を。
2012年に並木通り沿いにオープンして以来、11年連続で『ミシュランガイド東京』で二ツ星を獲得し、国内外で注目を集めるフレンチ。やわらかな春の光が差し込む空間は、とっておきのランチタイムを母と過ごすのにふさわしい。エグゼクティブシェフを務めるリオネル・ベカ氏が手がけるのは、ランチ、ディナーともにシェフの創作によるコース料理のみ。
「常に大切にしているのは、食材の声を聞くこと。自分がどう料理したいかではなく、食材に触れて感じ取り、皿の上で表現するのが自分の使命」と、シェフ。
たとえば、シロアマダイ。鱗を立たせてパリッと焼き上げる調理法でも知られるが、繊細な身の食感こそ醍醐味とシェフは言う。口に運んだ瞬間に、舌の上で身がふわりとほどけ、上品な脂の甘さが口の中に広がり心を奪われる。
2006年に来日し、日本に暮らして17年。日本食材への造詣が深く、近年は発酵食にも取り組んでいるそう。
「日本にはすばらしい食材がたくさんある。積極的に料理に組み込んでいきたい。ワインも料理もテロワールがとても重要だから」
目下、シェフが心待ちにしている食材は山菜。創造を続ける春のガストロノミーを楽しみに。
ESqUISSE 銀座5丁目住所:東京都中央区銀座5-4-6 ロイヤルクリスタル銀座9F
TEL:03-5537-5580
営業時間:12:00~13:00LO、18:00~20:30LO
定休日:不定休
席数:46席
料金:ディナーコースは29,000円(4/1以降は30,000円~)、サービス料12%別
ザ・ペニンシュラ東京コンチネンタルダイニング「ザ・ロビー」
桜アフタヌーンティーは、4/2までは1名10,000円(桜カクテル付き)、4/3~30は平日8,000円、土日祝9,000円(桜カクテル付き)。
スコーンは、プレーンと桜サワーチェリーの2種。紅茶は約15種類。何種類でも好きなだけ味わうことができる。
WATANABE'S COMMENT
かわいくて楽しくておいしい今流行りのヌン活を母娘で。おしゃべりが弾むティータイムを。
あこがれのホテルでお花見気分、贅沢な午後のひとときを過ごす。
2007年の開業時から人気を博しているのが、〈ザ・ペニンシュラ東京〉1階〈ザ・ロビー〉のアフタヌーンティー。今の時季は、淡くはかない桜がテーマ。サワーチェリーを合わせたフォアグラのテリーヌ、桜餡をしのばせたチーズケーキなど。セイボリーとスイーツがそれぞれ6種類、バードケージスタイルのスタンドをかわいらしく彩る。今春は4年ぶりに、可憐な花を咲かせた桜の樹をディスプレイするため、お花見気分を味わうことも(4/2まで)。ラグジュアリーホテルならではの心地よいサービスと、美味の数々に、母と二人で時間を忘れて優雅なティータイムを。
ザ・ペニンシュラ東京コンチネンタル ダイニング「ザ・ロビー」 有楽町午後から夜にかけて生演奏あり。
住所:東京都千代田区有楽町1-8-1
TEL:03-6270-2888(代)
営業時間:6:30~20:00(提供時間11:30~18:00LO)
定休日:無休
席数:100席
銀座 若松(ぎんざ わまかつ)
春限定で登場した、さくらあんみつ1,400円。さくらあん、抹茶アイスクリーム、洋ナシなどが入っている。
お土産用も販売。
WATANABE'S COMMENT
「子供の頃、おばあちゃんによく連れて来てもらったの」と甘味好きの母が喜んでくれそう。
銀座の歴史とともに時を重ねた、老舗甘味処であんみつに舌鼓。
銀座4丁目交差点のほど近く、銀座の中心で移りゆく街並みを見続けてきた〈銀座 若松〉。明治27年に汁粉屋として創業し、常連の要望で店主が考案したのが「元祖あんみつ」だ。昭和5年に誕生して以来、日本国民のおやつとして愛されている。北海道十勝産の小豆を毎日炊いて作るあんこをはじめ、寒天、赤えんどう豆、黒蜜も国産のみにこだわり、同じ製法で作り継がれてきた。時代に左右されることなく変わらず丁寧に作り続ける姿勢は、銀座の老舗らしい凛とした格好良さがある。それでいて、気軽に立ち寄りやすい休憩処であるのが、世代を超えて愛されるゆえんだ。
銀座 若松 銀座5丁目正面入り口は、以前は路地だったビルの脇にある。
住所:東京都中央区銀座5-8-20 銀座コアビル1F
TEl:03-3571-0349
営業時間:11:00~18:00
定休日:月火
席数:28席
No. 1219
![Hanako202305_001](https://img.hanako.tokyo/2023/03/27150346/Hanako202305_001-600x768.jpg)
大銀座から始まる東京小旅行/Travis Japan 2023年03月28日 発売号
年に一度、Hanako恒例の「銀座」特集。Hanako編集部は、東銀座の歌舞伎座の裏にあります。銀座の通りを歩いていると「この行列は何?」と街の様子にも変化が。そう、銀座に人々が戻ってきたのです。会社帰りのおひとりさまやカップル、ちょっとよそ行きのお洒落をした母娘の姿もあります。銀座のおとなり、八重洲には東京ミッドタウン八重洲がオープンし、変化が著しい兜町には店もゲストも東京中のお洒落さんたちが大集合。日比谷、有楽町にも噂の新店が続々登場し、かたや日本橋には100年続く老舗の名店が健在しています。この春は東京のど真 …
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