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喫茶店から学ぶ、インテリア。-つるや-

Hanako.tokyo / 2023年5月23日 15時50分

喫茶店から学ぶ、インテリア。-つるや-



昔ながらの洋食が食べられる老舗喫茶として知られる〈つるや〉は、喫茶建築の名店でもある。
建築家の池原義郎が家族のために手がけた内装は、モダンでありつつ家庭の温もりが宿っていた。

昔ながらの洋食が食べられる老舗喫茶として知られる〈つるや〉

細木を1本ずつ配したアーチ天井や店奥の小窓の窓枠など細部のデザインも秀逸。

アイスがたっぷりのったクリームソーダをゆっくり楽しみたい。700円。

西武新宿線・都立家政駅から歩いて3、4分。一軒家のガラスの扉をくぐると、入り口の雰囲気からは想像もしなかった、どこか懐かしくて、でもほかにはない特別な空間が広がる。早稲田大学の所沢キャンパスや西武球場などを設計した建築家の池原義郎が親族のために手がけた内装は、他に類をみないユニークなこだわりが詰まっていた。

「義郎おじちゃんが考えたもので、私たちは何もわからないんですよ」と笑うのは、3代目店主の渡部みゆきさん。それでもこのお店の居心地の良さの秘訣を教えてくれた。

「過去のおじさんの記事なんかを読むと、こだわりだったのは人間の視線と意識が向かうところを大事にすることだったみたいですよ。それはどこなのかというと窓辺。このお店もお客様が窓の外をみる空間というのをとても意識して配置を考えてくれた。私たちが作業をするカウンターの中は、実は一段下がっているんです。それは椅子に座って外を眺めるお客さんと目線を合わせやすくするため。顔と顔が見えるからカウンターでコーヒーを淹れながらでも、お客さんとの会話が弾むんです」

視点が交わる椅子の高さの選び方。開放的な窓と椅子とテーブルの配置の仕方。訪れたら、くつろげる場所に必要なものはなにかのヒントをもらえるはずだ。

1.曲線と直線を組み合わせて居心地の良さとモダンさを醸す。〈つるや〉は曲線と直線の使い方が絶妙なのでまず注目を。入り口の仕切り壁は鶴をかたどったようなカーブを描き、圧迫感を与えない。アーチ形の天井に直線の蛍光灯、角ばったテーブルとラウンドする椅子など、そのコントラストが面白い。



1.曲線と直線を組み合わせて居心地の良さとモダンさを醸す。〈つるや〉は曲線と直線の使い方が絶妙なのでまず注目を。入り口の仕切り壁は鶴をかたどったようなカーブを描き、圧迫感を与えない。アーチ形の天井に直線の蛍光灯、角ばったテーブルとラウンドする椅子など、そのコントラストが面白い。

2.アースカラーが基調の落ち着いた配色。窓の外の中庭には店名にちなんだ鶴のオブジェが2羽。愛嬌のあるアイコンに。窓枠はすべて木製。窓の外の緑とナチュラルに重なる木枠の渋い色味、壁の淡いブルーとホワイトなどやさしいカラーリングはお店の穏やかな空気感に寄り添う。



2.アースカラーが基調の落ち着いた配色。窓の外の中庭には店名にちなんだ鶴のオブジェが2羽。愛嬌のあるアイコンに。窓枠はすべて木製。窓の外の緑とナチュラルに重なる木枠の渋い色味、壁の淡いブルーとホワイトなどやさしいカラーリングはお店の穏やかな空気感に寄り添う。

3.くつろげる目線にこだわった椅子とテーブル。創業当時から変わらぬ山形の〈天童木工〉の椅子とテーブルは、この店のための特注品。やや低めの設計で、座ると目線は自然と窓の外へ。背もたれがやや後ろに倒れた椅子でゆったりとくつろぎ、喫茶の時間を過ごす工夫が施されている。



3.くつろげる目線にこだわった椅子とテーブル。創業当時から変わらぬ山形の〈天童木工〉の椅子とテーブルは、この店のための特注品。やや低めの設計で、座ると目線は自然と窓の外へ。背もたれがやや後ろに倒れた椅子でゆったりとくつろぎ、喫茶の時間を過ごす工夫が施されている。

つるや

1969年開店。50年以上変わらない味と空間を届ける。現在はみゆきさんと母のゆきこさんで店を切り盛りする。

住所:東京都中野区鷺宮1-27-3 
TEL:03-3330-2170 
営業時間:11:00~14:00 
定休日:水木休 
席数:24席

photo : Shinnosuke Yoshimori text : Kana Umehara

No. 1220



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一日一杯のコーヒーを素敵な喫茶店でゆっくりと飲めたら。今号では、喫茶のスピリットを受け継ぐ新店、本や音楽、器選びに空間づくり…店主の哲学が隅々までいきわたる「学び」のある喫茶店などを徹底ガイド。全国の心地いい空間とおいしいコーヒーで、あなたのオアシスになる一軒を見つけてみませんか。コーヒー好きも魅了する、新たな日本のお茶の世界を覗く第二特集も必見です。



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