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児玉雨子のきょうも何かを刻みたくて|Menu #16

Hanako.tokyo / 2023年8月18日 12時0分

児玉雨子のきょうも何かを刻みたくて|Menu #16

「生きること」とは「食べること」。うれしいときも、落ち込んだときも、いそがしい日も、なにもない日も、人間、お腹だけは空くのです。そしてあり合わせのものでちゃっちゃと作ったごはんのほうがなぜか心に染みわたる。作詞家であり作家の児玉雨子さんが書く日々のできごととズボラ飯のこと。

ごはんの上に市販のお茶漬けのもとをかけ、お湯を150㎖注ぐ。缶から出したさんまの蒲焼を1~2切れほど載せ、刻んだみょうがと、サイコロ状に切ったきゅうりを散らす。缶詰や薬味次第でアレンジは無限です!

お茶碗は手づくり、ごはんは即席。

五月頃、初めての陶芸体験に行ってきた。以前より興味はあったものの、ついつい後回しにしてきた。このままだと結局行かないまま漫然と日々を過ごしてしまいそうなので、友人を誘って予約した。

いよいよ体験当日。陶芸の方法には電動ろくろと手びねりがあるそうで、今回は電動ろくろコースを選択。時間内に規定量の粘土分なら何をどれだけ作ってもいいというシステムだった。
 
レクチャーを受けている間も、どきどきは止まらない。初めて踏むろくろのペダル、初めて触る陶芸用の粘土。まずは基本的なお茶碗を作ることに。先生はもっと厚みを薄くして大丈夫ですよー、と声をかけてくれるのだが、漫画『あたしンち』のお母さんが友達と陶芸体験に行くエピソードにあった「ペニャッ」と粘土が潰れてしまう失敗を恐れて、ひしゃげさせないように慎重になってしまい、なかなか薄くならない。
 
試行錯誤していると体験コースの一時間半はあっという間に過ぎ、私は花瓶とお茶碗を、友人は同じように花瓶とビールマグを作った。今回行った工房では、作品はその後プロの手によって色づけ・焼成され、約一ヶ月後に自宅に配送される。色はいくつか選べるので、花瓶はトルコという青色、お茶碗は織部という深い緑色の釉薬を塗ってもらうことにした。
 
そして先日、花瓶とお茶碗が届いた。綺麗に色を塗ってもらい、さらにところどころ焼きむらにより細かいニュアンスも出ていて、初めてにしては満足いく出来だった。さっそくこれでごはんを食べたい!と気分は上がっていたものの、この陶器を待っている間に梅雨が来て、蒸し暑さで軽い夏(梅雨)バテになっていた。さらに今年はパーソナルトレーニングを始めたので、PFCバランスも考えたい。なるべく栄養があって、一度にさらっと食べられるものはないか……と思いついたのが、魚の缶詰をトッピングしたお茶漬けだ。作り方は簡単で、ごはんにお茶漬けのもとをかけてお湯を注ぎ、今回はさんまの蒲焼缶を選んで、食べたい量を載せる。さらにみょうがときゅうりを簡単に刻んで追加してみると、これがよかった!今夏はこれをリピートするかも。
 
自分で作ったお碗は、先生に言われた通りに粘土を薄くしきれていなくて少し重かった。けれどそれも愛嬌だ。どんなズボラ飯でも、毎日の食事がていねいに感じられそう。

(function (cs) {/* Publisher options */var options = { clickUrl: "%%CLICK_URL_UNESC%%", gdpr: "${GDPR}", gdpr_consent: "${GDPR_CONSENT_898}", coppa: "%%TFCD%%",};/* DO NOT TOUCH ANYTHING BELOW */cs.parentNode.insertBefore(Object.assign(document.createElement("script"), { type: "application/javascript", async: 1, src: "https://tagservice.maximus.mobkoi.com/boot/b98dab67-2ba5-4c84-9895-fa151462397e/?po=" + encodeURIComponent(JSON.stringify(options)) + "&cb=" + Math.random() + "&st=" + Date.now()}), cs); })(document.currentScript);児玉雨子 作詞家、作家

こだま・あめこ/作詞家、作家。アイドルグループやTVアニメなどに作詞提供。7/19に芥川賞候補作『##NAME##』の単行本が発売。

photo & text : Ameko Kodama edit : Izumi Karashima

No. 1223



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