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ラベルはワインの履歴書ですジャケ買いしたくなる世界のワインエチケット5選

Hanako.tokyo / 2023年11月15日 16時0分

ラベルはワインの履歴書ですジャケ買いしたくなる世界のワインエチケット5選

ワインボトル表面のラベル=エチケットは、ワインの顔。個性や思いが自由に表現され、開ける前にその一本を知る言わば履歴書といえる。4人の「飲み手」のプロが惹かれた、各国のワインエチケットを紹介します。

ワインを知る手がかりとなるエチケット【海外ワイン編】

ワインにおけるエチケットは、飲み手にそれがどんなワインかを伝えるいわば履歴書。出自が記載されているのが特徴だ。「基本要素は『いつ』『どこで』『誰が』造ったか。加えて、フランスの原産地統制呼称制度(A.O.C.)を筆頭に、各国で地域ごとのワインの個性を守るための法律が定められており、その土地の高品質ワインの認証を得るキュヴェ(銘柄)には様々な表示義務が課されます」(ワイン輸入会社営業/齊藤誠也)。一方ナチュラルワインではA.O.C.に準じない造り手も多く、自由な表現が際立つ。
4人の飲み手が惹かれた海外ワインのエチケットを5組紹介します。

1. ルーシー・マルゴー/オーストラリア(アデレード・ヒルズ地方)

元シェフのアントレ・ファン・クロッパーが愛娘の名を冠して設立したオーストラリアのナチュラルワインブームの火付け役

「ブドウをすべて野生酵母で発酵させるなど、きわめてナチュラルな造り手。ピュアで身体に染みるようなワインにふさわしく、和紙のような素朴な質感のエチケット。キュヴェの個性が表現されたポップなイラストも素敵」(酒屋店主、パラレルワーカー/飯田明)

2. ブリュタル(各国)

特定の造り手によるものではなく、ワインの瓶詰め時に亜硫酸を使用することをよしとしない造り手たちが、自分たちの“攻めた”ワインに共通の名前をつけてリリースしているシリーズ

「既存の権威的なワインに対する風刺をこめた、死神が鎌を振るう様をモチーフにしたエチケットも共通。同じエチケットで異なる造り手のワインが楽しめます」(建築家/干田正浩)

3. クリスチャン・チダ/オーストリア(ブルゲンラント地方)

実験的な醸造にも意欲的なオーストリアで人気の造り手

「グラフィックデザイナーだった造り手本人の感性が光るエチケットがユニーク。中でも『ヒンメル・アウフ・エアデン』のシリーズは、ワインを造る上で影響を受けたという、芸術家アルフレート・フリドリチカの作品“Himmel auf Erden”(=地上の天国の意)がオマージュされています」(ワイン輸入会社営業/齊藤誠也)

4. グート・オッガウ/オーストリア(ブルゲンラント地方)

オーストリアの土着品種にあたるブドウを多彩に扱う家族経営の造り手

「全9銘柄のエチケットにはそれぞれ、一家の一人の似顔絵が描かれています。第1世代の祖父母が描かれたものなら丸く落ち着いた印象、第3世代の若者ならばフレッシュで果実感があふれる印象、と味わいとリンクしているのがユニーク。照らし合わせて楽しみたいです」(医師/金由梨)

5. マリア・ウント・ゼップ・ムスター/オーストリア(シュタイヤーマルク地方)

スロヴェニアと国境を接した南部のズュートシュタイヤーマルクという地域を拠点としている造り手

「様々なカラーバリエーションで天と地を描いたエチケットが特徴です。下半分はそのキュヴェのブドウが育った土壌を色で表していて、『オーポク』の緑色は、その名の通り、オーポクという石灰質粘土の土壌を示しています」(ワイン輸入会社営業/齊藤誠也)

ワインをこよなく愛する4人の「飲み手」のプロ

齊藤誠也(さいとう・もとなり) ワイン輸入会社営業

ソムリエを経てインポーターに勤務。最近は日本ワインに熱視線を注ぐ。

飯田 明(いいだ・めい) 酒屋店主、パラレルワーカー

夫婦で酒屋を切り盛り。ナチュラルワインを中心にストーリーのあるワインを好む。

金 由梨(きん・ゆり) 医師

成人祝いにもらった1990年のアマローネを機にワインの世界へ。クラシカルな銘柄好き。

干田正浩(ほしだ・まさひろ) 建築家

ワイナリーの設計も担当。ワイン醸造にも携わり、ブドウの収穫期は大忙し。

illustration_Natsuko Yoneyama text & edit_Emi Fukushima

No. 1226



No.1226 『もう少しだけワインのことを知りたい』 2023年10月27日 発売号

今日も町のレストランやワインスタンドには人があふれ、そこにはにぎわう場に欠かせないアイテムとなったワインが。楽しく飲む!が正解。でも、楽しければ楽しいほど、後日“この前飲んだおいしかったワイン、何だったっけ”となることはありませんか?それはとてももったいないことだと思うのです。今よりもう少しだけワインのことを知ることができたら、自分にとっての“おいしいワイン”を忘れずにいられるようになるかもしれません。 教科書は、町のグラスワインにワインショップに並ぶボトル。必要な知識・教養をまとめた「ワインがもっと楽しくなる基礎 …



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