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「心の距離は、一緒に過ごす時間でしか埋められない」 #07福田麻琴さん (スタイリスト) 後編

Hanako.tokyo / 2023年11月30日 18時0分

「心の距離は、一緒に過ごす時間でしか埋められない」 #07福田麻琴さん (スタイリスト) 後編

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「夜泣きもなく、よく寝てよく食べる子だったから小さい頃はあまり手がかからなかった分、今の方が大変かも」

インスタグラムでも映画を観に行ったり、公園を散歩したり、旅行に行ったりする様子がアップされていて、仲の良さが垣間見えるけれど、11歳になった息子とのコミュニケーションは日々試行錯誤しているという福田さん。そんななかで、大切にしているのが「時間を一緒に過ごすこと」。そんな考えに至ったのも、

仕事に終われる日々のなかで「心が離れている」と感じたことがきっかけだった。

「もっと息子が小さい頃、ある時顔がはっきりわからなくなるというか、もやがかかって見えるというか、変な感じになったことがあって。その時彼のことが分からなくて、『心が離れてるな』って感じたんです。この隙間をどうやったら埋められるんだろうって思いながら、ある時三連休をずっと一緒に過ごしてみたんです。キャッチボールをしたり、映画を観たり、図書館に行ったり。そうしたら簡単に埋まりました」

このとき、今私たちに必要なのは

「時間を共有すること」なんだと悟った。相手のことがわからないし心が離れていると感じる、それは自分が不安だったのだと。それ以来、これまで以上に息子さんと過ごす時間を確保するようになった。



人と人の関係って、物や情報では埋められないんだなって。例えばゲーム買ってあげるとか、それでは関係は埋められないことに気づいて。それよりも

一緒に過ごすことが大事なんですよね。どれだけ『うざい』って文句を言われてもいいの。週末一緒に朝散歩するとか、一緒に映画を観るとか、特別なことはしなくても時間をどれだけかけるかが、私と子供にとって今は大事」

一緒に過ごすなかで息子からポロポロと出てくる言葉があって、それをどれだけキャッチできるかが、福田さんの今の課題。

「『これについてどう思う?』とか『将来についてどう思う?』とか聞いても、『知らねー』で終わってしまうけど、散歩中やお互い違う本を読んでいても同じ空間にいると『なんかこういうのやってみたいんだよな』とか、ぼそっと言うんです。掘っても出てこないから、湧き上がるのをじっと待っています。それにちゃんと気づくには、時間を一緒に過ごしていないと見えてこない。一緒に行った図書館でセレクトしている本を見て、今昆虫がきてるのかな?科学が好きなんだとか。逆に息子も、聞いてないと思って私がぶつくさ話しているとなんとなく頭の片隅に残っているみたいで、『こないだって言ってたじゃん』って言うこともあって。今はそういうコミュニケーションを大事にしたいと思っています」

そんな息子さんとの関係性を「今は、親友」と答える福田さん。

「まだ一番の理解者とは言えないけど、そうなれるといいな。

今はなんでも話せる親友のようですごく楽しいです。悩みを相談しても、『知らねぇ』って言われるし、『そっちは今日どうだった?』って聞いても『普通…』って言われるだけだけど。いつも怒ってるから『よくもそんなに怒れるね〜』っていうと、『思春期なんだよ!』って(笑)。彼は今“自称”思春期なんです。あまりに思春期を振りかざしてくるから、私もそろそろ“自称”更年期を振りかざしてやろうかなと。『思春期と更年期、どっちがやばいか勝負しよう』って言ってます(笑)。このままの関係が続けばいいけど、自分の時間や友達との時間がどんどん増えて、きっと変化するんだろうな。寂しさもあるけれど、どのタイミングも受け入れたいですよね。子供がまったく口をきかなくなるかもしれないし、でもそれはそれで受け入れて、『柔軟であれ、自分よ。なんにでも対応していこうぜ』って言い聞かせています」



出産・子育てを通して生活も考え方も変化し、その都度受け止めながら自分自身をチューニングしている福田さん。ファッションに対する考え方や自身のスタイルも少しずつ変化している。そのきっかけになったのが、30歳の時の留学や妊娠中に訪れたパリ。選ぶ視点や考え方が変化し、自分にとって心地いいスタイルは子育て中も“自分に戻る”スイッチにもなってくれた。

「パリジェンヌって着こなしが本当に上手。新しいものももちろん着るけど、ブランドのバッグやジュエリーもお母さんやおばあちゃんのおさがりで、古いものも同時にすごく大事にしている。だからパリの人はスタイルがあるんだなって。そんな姿を見て新しいだけじゃないファッションのおもしろさに気づいたんです。どういうものが自分にとって心地いいか自分にとってのベーシックは何かを考え始めるきっかけになって、今のシンプルでカジュアルなスタイルに行き着いたと思う。あと、赤リップもパリジェンヌから学んだこと。彼女たちは若い頃からいろいろな赤リップを試して“自分の赤”を見つけて楽しんでいるんです。私もいろいろ試して出会ったのが、『シュウウエムラ』の赤リップ。マットな質感が好みでもう何本も愛用しています」

子育てにもマッチするシンプルでカジュアルなスタイル。心地いいと分かっていても、「それにスニーカーで抱っこ紐となると、たまに悲しくもなって。それをファッションやメイクが救ってくれた」と話す。

「子どもがいるからスニーカーを履かなきゃいけない、洗える服を着なきゃいけないって、当たり前かもしれないけど、

“子どもがいるから”という理由で何かを選択したくないなと思ったんです。ちゃんと自分の好きだって優先したい。ママとして便利な機能と好きなデザインを兼ね備えているアイテムって結構あって、セリーヌのトリオバッグもそのひとつ。ママだからってサコッシュである必要はなくて、普段の公園ならTシャツにデニムのスタイルでもこのバッグを持ったり、足元をローファーやバレエシューズにしたり、赤リップを塗ったり、ふわっと香水をつけたり。それだけで気持ちがぴっとなるし、『ちょっとおしゃれしてる』っていう気分になる。子ども優先になっていた気持ちを少し自分に戻せるんですよね。人によってはメイクかもしれないし、ヘアスタイルかもしれないし、

自分の好きなものでキラキラを取り入れてバランスを取って欲しいな

子どもが産まれた時から11年愛用している「セリーヌ」のトリオバッグ

歩きやすいローファーは子育て中もおすすめ。今日は「トッズ」のもの。

しかしそんな福田さんに、最近息子さんから「赤リップ禁止令」が出ているそう(笑)。

「赤リップを塗ると、『恥ずかしいから落としてこいよ』なんて言うんですよ(笑)。あと三つ編みもだめ。子どもから見て、母親の女っぽいところが嫌なのかな。ほかのお母さんと同じような髪型で、同じような服装をしていて欲しいんだって。でもスタイリストにそれできる?何かしら爪痕残したくなるじゃない(笑)。特に学校へ行くときは厳しくて『学校のときは俺の時間でもあるから意見を聞いて欲しい』と。今は攻防戦ですね。ひと癖入れたくなるけれど、ここまではいけるだろうとシンプルだけど真っ赤なフラットシューズを履いてみたり。うまく子どもと自分のしたいファッションの抜け道を探っているところです。仕事では好きにさせてもらうよって言って、今日も外に出てから赤リップを塗りました。鏡も見ずに(笑)」

何本もリピートしている赤リップは「シュウウエムラ」。他に、「rom&nd」のティントや「NARS」のエアーマット リップカラーなどいろいろ試すのも好き。香水は10種類以上から気分で選ぶ。「ジョーマローン ロンドン」のレッドローズはふわっと香るので子どもと一緒でも使いやすい

福田麻琴 スタイリスト

スタイリスト。1978年生まれ。『LEE』『VERY』『mi-mollet』など女性誌やwebマガジンのスタイリングを中心に広告、CMの他、エッセイの執筆、ブランドのディレクション、バイイング、コラボ商品開発など幅広いジャンルで活躍中。30歳でフランス留学を経験。現地で身についたフレンチテイストに抜け感を加えたベーシックスタイルはファンも多い。著書に『38歳から着たい服』(すばる舎)や『私たちに「今」似合う服~新しいベーシックスタイルの見つけ方』(大和書房)、『MY BASIC,MY ICONS 10年後も着たい服』(イースト・プレス)などがある。
インスタグラム:@makoto087

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