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別居婚で見つけた、家族が幸せになれるカタチ。|私を生きる、ワタシの選択 Vol.4【後編】

Hanako.tokyo / 2024年1月15日 19時0分

別居婚で見つけた、家族が幸せになれるカタチ。|私を生きる、ワタシの選択 Vol.4【後編】

前編はこちら

現在櫻林さんは、息子さんと2人でマンション暮らしをしており、近くのマンションで櫻林さんのパートナーが1人で暮らしている。夫婦で住んでいる場所はバラバラだが、毎晩必ず櫻林さんの自宅に3人が集まり、

夕食を共にしながら家族団欒のひとときを過ごしている。



結婚生活は、

夫婦が一緒の家で生活するイメージが根強い。その中で、なぜ櫻林さんは別居という形で婚姻生活を過ごしているのだろうか。後編では、

別居したその後と未来について話を聞いた。

お互いの要望を話し合い、譲歩しながら暮らす



──現在のご夫婦の生活スタイルはどのような形なんですか?

「平日は私と子供の2人で、土日は夫と子供の2人で出かけて、たまに3人で過ごしたりしています。私が風邪をひいた時や子供と喧嘩した時には、夫に声をかけることもありますね。

2人で話し合いながら、臨機応変に対応しています



──元々パートナーさんは同居を希望していたと思いますが、その後はスムーズに過ごしているのでしょうか。

「今でもたまに『

一緒に住めるのなら住みたい』とは言われます。今の状態だと、

世帯として家賃が2倍かかっているんです。戸建ての家を買う、賃貸で戸建てを借りる選択肢も考えられるので、一緒に住んだ方が良いという夫の気持ちもわかります。
でも私が3人で住むことについてまだ考えたい部分もあるので、今はまだ夫に譲歩してもらっています。その代わりに私は毎日ご飯を作ったり、子供の学校のやりとりを全て引き受けたりして、

お互い要望を話し合いつつ、歩み寄りながら生活しています」



──お互いの要望を聞きつつ、譲歩しながら暮らすことができるのは素敵です。一方で、経済的な負担は確かに大きい気がします……。それを踏まえても、やっぱり別居の選択肢を選びますか?

「そうですね。

別居婚は、費用が大きなハードルだとは思います。最初、別居を決断する時も収支を計算して不安になりました。でも、

そのデメリットを踏まえた上でも、別居の選択肢の方が私には合っていると思いました。固定費が増えてしまうことはすごく大変なんですけど、

2人の関係性がよくなるというということを考えると、別居の方がいい。
逆に、別居して

固定費が増えたことで、お金をしっかり考えて使うようになるというメリットもありました。改めて収支の見直しをしてみると、こんなに散財していたんだ、ということがわかって

お金に対する意識が変わりましたね」



──心に負担をかけて同居するよりは、別居を選んだ方が良かったということですね。

「私の知り合いに、家庭内別居で10年も口を聞いてないという夫婦もいるんです。まさしく家庭内別居状態。そういう状態であれば、いっそお金はかかるけれども、相手と物理的な距離をとってみるのも一つの手だと思います」

距離感ができたら大切にしてくれるようになった



──別居をしてから、パートナーさんとの関係性はどう変わりましたか?

「現在、私と夫が一緒に過ごす時間は夕食の2時間ぐらい。一緒に暮らしていた時は、24時間一緒に過ごすのが辛くて、朝会社に送り出してスッキリしていました(笑)。今は1日2時間しか会わないので、お互いに

その2時間が家族団らんの場として大切な時間になり、仲の良さが深まった気がします。
いい距離感ができたことで、

お互いに甘えがなくなったと思います。別居してからの方が私のことを大切にしてくれるようになりました」



──時間が制限されているからこそ、お互いを大切にできるのかもしれないですね。

「最近では、家に来る前に『何か買ってくるものとかある?』って聞くようになったり、レコードをプレゼントしてくれたり。きっと夫は無意識だと思うんですけど、彼にとっても、その2時間を楽しみにしてくれているようです。
私自身もその時間が楽しみで、

何を作ったら夫が喜ぶかな、と考えながらご飯を準備したりビールを準備したりしています。

出産してからお互いのことを考えることができてなかったので、夫婦としていい時間を過ごせているなと感じます」



──恋人から夫婦、家族と切り替えながらも問題なく一緒に過ごせること自体、すごいことなのかもしれませんね。

「夫婦がずっとお互いを想いあって、一緒にいたいと思いながら過ごせるのって本当に尊いことだと思います。彼氏と彼女の関係性では恋愛で過ごせるけど、

結婚や出産のステップを踏むと“家族”という関係性に切り替えなければいけないと思うんです。私の場合は、その

切り替えがうまくできなかったと思います」

「家族」は、全員が幸せになるためのチーム



──「家族」は一緒に住む前提と思っている人も多いなか、別々に暮らしている櫻林さんにとって「家族」ってなんだと思いますか?



家族全員で幸せになるためのチームみたいなもの、ですかね。
結婚って、

一緒に人生歩んで幸せになる約束みたいな感じがしていて、住居が離れていても離れていなくても、

結婚してる限りその約束が切れることはないと思っています。
もし離婚したら、一緒に人生を歩んでいく約束も切れてしまうじゃないですか。離婚も考えたことありますが、

幸せになるためのチームみたいなのに夫にずっといて欲しいから、私たちは結婚を継続してるんだと思います」



──2人が幸せになることが目的であれば、住居が一緒か否かは関係ないかもしれないですね。ちなみに、もしお子さんが独り立ちした場合、一緒に住むという選択肢はあるのでしょうか?

「子供が結婚して家を出ることになったら、

夫と2人で一緒に暮らすという選択肢はあるのかもしれないです。多分2人に戻ったら、友達みたいな関係性で仲良く過ごしているイメージがつきます。なぜでしょうね…3人で同居するイメージはつかないのに、老後に2人で仲良く過ごしているのはイメージがつきます。私にとって、一緒に生活できる定員が2人なのかもしれません(笑)」

どんなに夫婦の仲が良くても、

出産やキャリアなどで生活環境が変化し2人の間に亀裂が入る可能性がある。夫婦の関係性がうまく行かなかったときは、別れるか否かの他に

第三の選択肢として

「別居婚」を考えることで

2人が幸せになれる可能性を見つけられるかもしれない。
「家族のカタチ」という固定観念を捨てることで、

自分とパートナーの幸せについて考えるキッカケになるのではないだろうか。

text_Maori Kudo photo:Eri Morikawa工藤まおり フリーランスPR、ライター

会社員を経て、2019年独立。パートナーと共に「性」を考えるためのWebメディア『PATONATO』の運営のほか、PR、ライター、動画制作などマルチに活躍する。ハナコラボ パートナー。Instagram:(@kudoma0212)

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